乳の方程式

Part24 ティッツ・ヒュプノ


「ディック、高圧ケ−ブルは?」

「繋いだよ…大丈夫だろうな?昔の映画だと背中から怪物になったクルーが…」

「ハッチが開閉すればブリッジでモニタできる。つまんねえ事言ってないで手を動かせ」

オーナンスキー他3名は、船尾側バイオセル3のハッチを封鎖する為、溶接機の準備をしていた。

(溶接したら、中の連中は出これねぇ。それからバイオセルを投棄するのか…)

彼らが作業準備を完了すると同時に、チャンの声が船内通信機から響いてきた。

”こちらチャン。船首側バイオセル3のハッチ前。溶接準備完了”

”了解した、船尾側どうだ”

「こちらオーナンスキー。準備よし」

僅かに船長が躊躇う気配がした。

”…始めろ” 

”溶接開始”

「開始する」 重い口調でオーナンスキーが告げ、ハッチに取り付いているケビンとセバスチャンに合図を送った。

気が進まぬ様子で、ケビンが電子ビーム溶接機をハッチにあてがう。

「…お?…」 すぐにケビンが作業を中断し、溶接機を調べている。

「どうした?」

「作動しない?いや…電圧が下がっている?」

セバスチャンとケビンが溶接機を、オーナンスキーが電源コードを調べる。

”チャンより船長、作業用電源の電圧が下がって…いや0になっています!”

チャンの報告を聞いて、オーナンスキー達が顔を見合わせた。

「オーナンスキーより船長。こちらも同じです!」

”なんだと?バイオセル3内部からそんな事が出来るわけが…”

”船長、どうしましょう” チャンの声にも当惑の響きがある。

”それぞれのハッチに見張りを2名ずつ残せ。チャン、オーナンスキーと機関部に行って電源制御を確認”

”了解”

「了解しました…ディックは俺と来い、ケビンとセバスチャンはそこに残れ」

「ヤー」「了解」

オーナンスキはディックを伴ってハッチ前を離れた。


「どうなってんだ?これは」とセバスチャン。

「…」 ケビンは黙って首を横にふる。

セバスチャンは肩を竦めると、すーっとハッチ前から離れる。

「おい?」

「トイレだよ…ハッチはロックしてあるから大丈夫だ、見張ってろ」

そう言って、セバスチャンは接合部に消えた。

「ちっ…」 ケビンは舌打ちし、ぐるりと辺りを見回す。 

ピー…   通信コンソールの呼び出し音が鳴った。

「?…ケビンだ」

”ケビン…そこにいるの…” 聞き慣れない声がした。女の声だ。

「だ…誰だ」  内心の不安が声を大きくする。

”ルウ…”

「!…」

”お願い…開けて…ねぇ…閉じ込めちゃ嫌だよ…”

「…あ…許せよ…」

”ねえ…どうして声だけなの…顔を見せてよ…ねぇ…” 

「…」 少し躊躇ってから、ケビンはスクリーンをONにした。

「お前が…ルウなのか」

異形の女性のバストショットがスクリーンに映しだされた。 

顔にルウの面影が残っているが、豊かな胸と優しい曲線は若い女性のそれだ。

長く伸びた髪は透き通るような赤で、肌には無数の赤い縞が走っている。

そして、その目…赤く濡れた二つの目がケビンを見据えている。

”ケビン…開けて…”

「船長命令だ」

”お願い…”

ルウの乳が視界に入る。 赤い縞は螺旋状に乳の上を走り、乳首を中心に渦を巻いている。

「駄目だ…」     ゆらりと縞が揺れ、蛇が進むように乳の上で波打つ。

”お願い…開けて…” 縞がさざなみとなって頂を目指す。

「駄目だ…」     視線が赤い縞の動きを追い、ピンク色の乳首に止まる。

”お願い…”     縞は、乳房の上で赤い渦となりケビンの視線を吸い寄せる。

「駄目……」     ケビンの視線がルウの乳首に吸いつけられ、その周りの赤い渦がケビンの目の中で踊る。

”お願い…”     赤い渦が意識をケビンの意識を絡め取って行く。

「駄目……」     ケビンの言葉から力が抜けていく。


ルウはの赤い唇が単調なこ言葉を紡ぎだし、同じリズムでケビンがそれに応える。

”お願い…お願い…お願い…お願い…”     

「……駄目……駄目……駄目……駄目…」

ルウが言葉を変えた。

”ケビン…様子が変だよ…”

「様子が変だ…」

”中を確認しなくていいの?”

「中を確認しなくは…」

のろのろとケビンはハッチに近寄り、ロックを解除する。 そして僅かな隙間を空けた。

ケビン…

隙間からルウの声がし、ケビンはぼんやりとした目つきでそこを見る。

ルウが隙間から覗いており、顔を縁取る赤い縞が細かく動いてケビンの視線を釘付けにする。

ありがとう…

ハッチの隙間から、赤い蛇のようなものが滑りでた。 ルウの髪だ。

「…」

それは器用に宙をうねり、ケビンの腰に絡みつく。 そしてツナギのジッパーを開け、中に滑り込んだ。

「…あ…」

ケビンの口元が僅かに緩んだ。 

ヌラヌラした赤いルウの髪がケビンの男に絡みつき、それをとぐろに収めたのだ。

ケビン…

ルウの声、ルウの顔の赤い縞がケビンの意識を引き付け、思考を奪う。

そしてルウの髪…『ジャム』の一部がケビンの男を擦り上げる。

ジュルル… ジュルル… 

『ジャム』は音を立てないが、その動きはケビンの男に濡れた感触を塗りこみ、彼の頭の中でそれが音に変換される。

「あ…あ…」

『ジャム』の粘体は、ケビンの男と深く繋がり、ケビンを求める。

思考を奪われたケビンは躊躇うことなく、『ジャム』の求めに応じる。

「あ…ぁぁぁぁぁ…」

堪らない幸福感と共に、男としての喜びが股間に溢れ、ケビンの男を包み込んでいる『ジャム』の中にそれが溢れた。

「は…う…ぅぅぅぅぅ」

口を開けたケビンの中に『ジャム』が侵入した。 禁断の通路を傷つけぬように、赤い粘体が滑らかに滑り降り、ケビンの男の中心を

『ジャム』で満たす。

「あ…ぁぁぁぁぁぁぁ」

再び絶頂の快感が男を震わせ…それが止まらない。 中で『ジャム』でケビンの男を狂わせているのだ。

ありえない快楽を漂い、真っ白になったケビンの頭に、赤い悪魔の言葉が囁かれる。

”気持ちいいでしょう…”

「いい…気持ちいい」

”トモダチになろう…”

「なる…トモダチなる…」

”うれしい…大好き…”


ケビンはのろのろとハッチを操作して全開にする。

すぐに中からルウが、マドゥーラ達が漂い出てくる。

「ケビン、ご苦労様…」 マドゥーラがケビンを抱きとめる。「ご褒美を上げるわ」

マドゥーラがケビンに乳首を吸わせる。

ケビンの口の中に溢れる甘くネットリトした味。 

頭に甘いものが…『ジャム』が染みこんでくるのが判る。

”トモダチ…”

『ジャム』に囁かれると、全身を歓喜が満たす。 ケビンも『ジャム』の手に堕ちた。

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