第二十一話 骨喰の宿

23.格安の宿 その陸


 仰向けに倒れた少年の上に、うすいピンク色のわたあめお姉さんが覆いかぶさっている。 彼女が人間なら、その重さで少年は身動き一つとれなくなって

いるところだ。 しかし体がわたあめのせいか、少年は彼女の下で自由に動くことが出来た。 彼は、わたあめお姉さんを下から持ち上げ、自分の上体を

起こす。 地面に座り込んだ少年の太腿の上に、わたあめお姉さんが跨る格好になった。

 「味わうって……」

 「私はわたあめ♪ どこでも舐めてごらんなさい」

 そう言って、わたあめお姉さんは、少年の顔の前に自分の手を差し出した。 ピンク色の人差し指が彼の唇に触れる。

 「んー……」

 少し躊躇った後、意を決して少年はお姉さんの指を咥えた。

 「甘っ!」

 一瞬指の感触があり、続いて砂糖の甘みが口に広がった。

 「んふ、おいしい?」

 わたあめお姉さんは言いながら手を引いた。 指が4本しかない。

 「わっ、大変! 指が」

 「ああ、大丈夫よ。 ほら」

 わたあめお姉さんが手を広げて見せた。 人差し指のあったところが、溶けてなくなっている。 そこにシュルシュルとわたあめの糸が盛り上がってきて、

指が元通りになる。

 「すごいや」 と少年は感心する。

 「そうでしょ♪ こんなこともできるんだから」

 そう言ってお姉さんはグイッと胸を反らした。 するとむくむくと乳房が膨らんでいく。

 「すご……わっ」

 ふわふわの乳房が少年の顔に触れ、そこで止まらずに少年の頭を谷間に挟み込んでいく。

 「ほらほら、急いで食べないと、おっぱいに埋もれちゃうぞ♪」

 ぼふっ、ぺふっ

 ピンク色の巨乳の間で、少年がもがいている。 中で乳房の谷間をなめ溶かそうとしているようだ。

 
 木陰から様子を見ているエミたちが、わたあめお姉さんのおっぱいに目を丸くしていた。

 「うわぁ……すんごい巨乳。 わたあめだけあって、全然たれないわね」 とエミ。

 「ほんと凄い。 おんなじピンクの肌でも全然違う」 と麻美。

 「むー」

 麻美の言葉が癇に障ったのか、ミスティが頬を膨らませて不満を表明する。

 「おのれぇ! いたいけな少年をでっかい乳で誘惑するとはなんたる外道! 天が、地が、他の誰が許そうともこのミスティちゃんが許さん!!」 とミスティ

が言う。

 「かっこいいタンカに聞こえるけど、それ、自分が誰よりも心が狭いと宣言しているから」 とエミが指摘する。

 「ソレハ、『みすてぃノオッパイガ、ダレヨリモ小サイ』トイウイミナノ?」 とスーチャンが尋ねた。

 「エミちゃーん……スーチャンまでぇ……」

 情け容赦のない突っ込みに、ミスティが涙目になる。

 
 ゆさゆさ……ぷはっ

 ピンク色の乳房が揺れ、谷間の上に少年の頭が突き出した。 谷間を舐めて隙間を作りながら、上に出てきたらしい。

 「やっと出られた……うわぁ!?」

 少年が驚きの声を上げる。 無理もないことだった。 わたあめお姉さんの乳房はけた違いに大きくなり、少年の体をすっぽりと包み込み、頭だけが

おっぱいの谷間から出ていたのだから。

 「あは♪ うまいうまい」

 少年は声のする方に顔を向ける。 ピンクの巨乳の谷間から頭だけを出した格好で、わたあめお姉さんと向き合う形になった。

 「ここから出してよ」

 「あらもう? もっと食べていいのよ」

 わたあめお姉さんが人間大のわたあめだとするとかなりの量だ。 わたあめが好きな子供でも、さすがに食べきれないだろう。

 「うん、もういいや。ここから出して」

 そう言いながら、少年はお姉さんの谷間から出ようともがいた。 しかし、溶けたわたあめがベタベタと体にくっつき、体の自由が利かない。

 「ベタベタして、でられないよ」

 「いっぱい舐めてくれたものね、ふふっ」

 わたあめお姉さんはそう言って笑うだけで、彼を離してくれる様子がない。 少年は不安になり、力を入れてもがいた。 ベトベトのわたあめの中で体が

少し動いたが、すぐに別のわたあめに絡みつかれる。

 「出して!」

 「怖がらなくても大丈夫よ……ほら、汗で溶けてきたでしょう?」

 お姉さんの言う通り、体に纏わりついたわたあめが溶けてきたらしく、ベトベト感が減ってきた。 しかし汗が混じったせいか、わたあめがヌルヌルしてきた。

 「今度はなんだかヌルヌルしてきたよ」

 そう言いながら、少年は乳房の間から出ようともがく。 しかしベトベトがヌルヌルに変わったせいで手足が滑り、乳房の間でもがくことしかできない。

 「ああ……お姉さん、おっぱいで感じちゃう……」

 そう呟くと、お姉さんはゆさりと体をゆすった。 その動きで乳房が揺れ、少年の手足をくすぐった。

 「ひゃぁ!? なんか変な感じたよぉ」

 「うふふ、そうでしょ? あれだけ私を舐めたんだもの。 体が熱くなってきているはずよ」

 言われて少年は気がつく。 体がほてった様に熱く、頭がボーッとしてきた。

 「なに……これ……」

 「ほら……こうすると……」

 再びお姉さんが体をゆすり、少年の手足に乳房が滑る感触を覚えさせる。

 「……」

 「ふふ、お姉さんのおっぱいの感触、好きでしょう? ね、服を脱いでごらんなさい」

 「服?」

 焦点があいまいになった目で少年がお姉さんを見た。 お姉さんが頷く。

 「おっぱいに隠れてるから、恥ずかしくないでしょう?」

 少年は頷くと、ノロノロとした動きで服を脱いだ。 もっとも、頭から下はわたあめお姉さんのおっぱいの谷間に隠れているので、服を脱いでいるところは

見えなかったが。

 「あ……」

 服を脱ぐにつれ、素肌にわたあめが粘りついて来た。 体がベトベト、ヌルヌルのわたあめに包み込まれていく。

 「すっごくベトベトして……変だよ……」

 「ふふっ。 もっと変にしてあげる」

 そう言って、わたあめお姉さんは体を大きく揺すった。 ヌルヌル、ベトベトのわたあめが、少年の胸にへばりつきゆっくりと離れていった。 まるで、巨人の

舌に舐めまわされているようだ。

 「ひゃぁぁぁ」

 「ふふっ、気持ちいい? ほら……」

 再びわたあめお姉さんが体をゆする。 今度は恥ずかしいところにわたあめが粘りつき、ヌルーッと擦れ合う。

 「きゃぁ!?……あぁぁぁぁ……」

 少年は、恥ずかしいところが固くなってきたのを感じた。 用をたすときに固く突っ張ることがあるが、それより突っ張っている感じだ。

 「や、やめて……あれ、あれが……だめぇ……」

 真っ赤になって悶える少年を見て、わたあめお姉さんは妖しく笑う。

 「ふふ、いいのよ……ほら、存分に私を味わって……」

 お姉さんはそう言って、体をゆさゆさと揺すった。 その動きで巨大おっぱいが揺れ動き、中に包みこんだ少年の体をヌルヌルと舐めまわす様に動く。

 「ああっ……ああっ……」

 わたあめに絡みつかれた少年自身は、その感触に男としての目覚めを迎えていった。 未知の感覚に少年は混乱し、あっという間に上りつめる。 

 「あああああっ……」

 訳が分からないまま、少年は立ち尽くして初めての快感を受け止めた。

 ヒクヒクヒクヒクヒク……

 わたあめに絡みつかれた少年自身が、お姉さんのおっぱいの間に熱い精を吐き出す。

 「ああ……熱い……」

 うっとりとした声でお姉さんが呟いた。

 「……」

 未知の感覚は初めての快感へと変わり、少年は五感を支配された。 彼を慈しむかのように、お姉さんのおっぱいがゆっくりと蠢き、少年の肉体への

愛撫を続けた。

 「……」

 やがて少年が精を放ち尽くすと、お姉さんのおっぱいは彼を解放した。 糸を引いて二つに分かれた谷間から、少年の肉体が現れ、そっと地面に横たえ

られる。

 「はぁ……」

 幼さを残す少年の口から、幸せそうなため息が漏れた。
    
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