第二十話 新しいママ

9.女へ


 ベッドに横たわった『ボク』に『新しいママ』が覆いかぶさり、『ボク』の体を弄り、舐める。

 ’ああん……ああ……’

 『新しいママ』に弄られると、凄き気持ちが良くなる。 胸を撫でられるとそこがボーっ暖かくなり、ふわふわと膨らみ、お尻を弄られると、お尻がムクムクと

膨れ上がっていくのがわかる。

 ’気持ちいい……もっと……’

 『ボク』呟くと『新しいママ』が動きを止めた。

 ’?……あ……’

 『新しいママ』の指が『ボク』の股間へ伸び、出来たばかりの『女の子』を弄る。

 ’ああっ?……ああっ……あああああっ……’

 『ボク』の『女の子』がグチュグチュと音を立て、『新しいママ』の指を咥えこもうと蠢く。 『新しいママ』はじらす様に入り口の周りをなぞった後、女の子の

宝珠指先で転がし始めた。

 ’あっ……くぅっ……’

 股間から生まれる熱い感覚が、背筋を駆け上って脳天を突き上げた。 頭の中が真っ白になり、他の体がベッドの上で勝手に動いてしまう。

 ”ふふっ……感じやすい、いい体になってきたわ……”

 ’はあっっ……はああっ……’

 ”さぁ……女の歓びを……植え付けてあげる……”

 
 ズニュ……

 『ボク』の『女の子』に、何か柔らかいものが触れた。 拳くらいの大きさで、熱くて柔らかく……ビクビクと蠢いている。

 ’?……う……’

 その柔らかいものが『女の子』に押しつけられる。 そして中へ……『ボク』の胎内へもぐり始めようとしている!

 ’ママ!?’

 『ボク』は目を開いて『新しいママ』を見た。 昨夜のように『新しいママ』の頭に角が、背中に翼が生えていた。 『ボク』は自分の股間に視線を向ける……

そこに蠢いていたのは『新しいママ』の尻尾だった。 尻尾の先が太くなり、それが『ボク』の『女の子』の中へ入ろうとしている。

 ’ママ……あ……’

 『新しいママ』の尻尾が激しく震えだした。 その振動がボクの『女の子』に伝わる。 振動が快感に変わり、ボクの下半身を熱く痺れさせる。

 ’あ……ああっ……’

 ”ふふ……ほら……あなたの体、欲しがっているわよ……”

 『新しいママ』に言われてそちらを見ると、『ボク』の『女の子』ヒクヒクと震えながら口を開け、『新しいママ』の尻尾を咥えこもうとしている。

 ”望んだとおりに……してあげる……”

 『新しいママ』の尻尾が一揆に突き入れられ、熱い衝撃が『ボク』の中を突き抜けた。

 ’!!’

 『ボク』は熱い快感の衝撃に硬直する。

 ”ふふ……どう?……”

 ズクン……ズクン……

 柔らかなモノが『ボク』の足の間を突き上げ、心地よい衝撃が体の中を突き抜ける。 

 ’あ……はぁ……’

 喉から漏れる高い喘ぎ声。 それは紛れもなく女の子の、いや『女』の声だ……

 ’あ……あん……’

 頭の中が真っ白になり、体が勝手に動く。 『ボク』は左手で自分の胸を弄りながら、右手を自分の股間へ伸ばした。

 ニュルン……

 『新しいママ』の尻尾か指に触れた。 『ボク』は、いや『ボク』の体はそれを愛し気に撫で、もっとよく中に入れるように、指でそれを導こうとしている。

 ”気持ちよくて……なぁんにも考えられないでしょ?”

 ’はぁぃ……いい気持ち……ねぇ……もっと……’

 『ボク』は自分の返事を遠いところで聞いていた。 体の中に別の『ボク』がいて、それが返事をしているような妙な気分だった。 ”ふふ……いい子ね……

こうやって女の快感を覚えると……だんだん戻れなくなっていくの……”

 ’戻る?男に?……いやよ、ママ……そんなの……’

 ”そう?……じゃぁもっと気持ちよくならないとね……”

 『新しいママ』の尻尾の動きが激しさを増す。 ブルブルと振動しながら、『ボク』の奥へと突きこまれる。

 ’くひっ?……ひいっ……ひぁっ……’

 激しい攻を受け、体の芯がみるみる熱く痺れてくる。 その痺れが体に広がり、熱く蕩けていく様だ。

 ’きひぃ……ひぃ……ひっ……’

 ”そろそろ……ああ……ママもいきそう……”

 『新しいママ』の声が熱を帯びてきた。 尻尾が感じるのかもしれない、と頭の片隅で思った。

 ”く……いくぅ”

 『新しいママ』が体をのけぞらせ、尻尾が『ボク』の中でひときわ大きく震える。 次の瞬間

 バシャッ!!

 『ボク』の中に『新しいママ』の尻尾が熱いものを放つ。 続いて、『ボク』の体がそれを快感に変える。

 ’あ……いっくぅぅぅぅぅ!……’

 喉から絞り出される女の喘ぎ……そして、熱い快感の渦が『ボク』を翻弄する。

 ’……’

 心地よい暗黒が『ボク』の意識を呑み込んでいく。 意識を失うなかで、『ボク』は『新しいママ』の呟きを耳にした。

 ”ふふ……いいわよ……いい……この体なら……”

 
 …

 ……

 ………

 「う……」

 目が覚めると、体がずっしりと重かった。

 「……」

 ベッドから起き上がるだけで5分もかかかった。 一度起きれば、後はそれほどつらくはなかったけど、それでも体と頭が重いのは変わらなかった。

 「……」

 カチリ 時計の針が動く。

 「!……いけない、うたたねしてた」

 いつのまにか、ベッドの端に座ってうたたねしていたらしい。 慌てて立ち上がって身支度を整え、階下に降りる。

 「いってきます……」

 
 登校したものの、昨日にもましてぼんやりしているようで、授業が始まるたびに先生に具合を聞かれる羽目になった。

 「おい……」

 「気分が悪いのか?……」

 余ほど具合が悪そうに見えるのか、普段口をきくこともないクラスメイトがやたらに具合を聞いてくる。 それも男の子ばかりだ。

 「うん……頭がちょっと重いだけだよ」

 顔を上げて応えると、クラスメイトがちょっと驚いたような顔をした。 視界の端に、女の子たちがこっちを見て、ひそひそと話をしていのが映った。

 
 「ただいま……」

 なんとか一日を終えて帰りついた。 『新しいママ』の声を背中に聞きながら自分の部屋に戻り、ベッドに突っ伏す。

 「ふう……」

 (疲れた……だけどもう少しだ……もう少しで……?)

 頭の中にモヤモヤとししたイメージが浮かびかける……が

 ……

 イメージが形になる前に、『ボク』は寝息を立てて眠りの中に落ちていった。

 
 …

 ……

 ………

 ”おいで”

 『新しいママ』の声に『ボク』の体がむくりと起き上がる。

 ’……’

 『ボク』は目を覚ますことなく廊下に出て、『新しいママ』の寝室に入っていた。

 ”まぁ……あのまま寝ていたのね……さぁ、服を脱いで”

 ’はい、ママ’

 『ボク』は自分の声で眠りから覚めた。 いや、その表現は正しくなかった。 『ボク』の頭の中は白い靄が掛かった様になっいて、まるで夢の中をさ迷って

いるかのようだったからだ。

 パサリ……

 『ボク』全裸になって『新しいママ』に体を見せる。

 ”ふふ……大分女っぽくなってきたわ……もう少しね……さ……今夜も気持ちよくしてあげる……おいで……”

 ’はぁい……ママ……’

 『ボク』は応えた、嬉しそうに。

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