第八話 変

9.戻っていき


 「お姉さん?……」墨屋は自分の言葉に違和感を覚え、呟く「おかしいぞ俺は……とっくに大人に……」

 「そうなの?」 『ずぶり』が艶然と微笑み、墨屋の胸を舐めあげる。 舌が乳首に絡みつき、ぞくぞくする

ような快感に胸が苦しくなる。

 「はぅ……」墨屋は甘い喘ぎをもらす。

 「それは夢よ……悪い夢……貴方はこれが初めて」

 「はじめて?……ひゃぁ」

 墨屋は頓狂な声を上げた。 『ずぶり』が体を入れ替え、彼に覆いかぶさってきたのだ。 彼の胸に『ずぶり』の

巨大なおっぱいが着地し、ふにゃふにゃした感触で胸を覆っている。

 「うわ……変な感じ……あ」

 『ずぶり』は円を描く様に体をゆする。 しっとりした感触のおっぱいが彼の胸を這い回る。 くすぐったいような

奇妙な感触だ。

 「あの……あ……」

 最初は奇妙だった感触が、次第に心地よくなっていく。 体の上を這い回るおっぱいが、ヌルヌルした乳を体に

塗りつけ、えもいわれぬ気分に彼を引きずり込む。

 「ふぁ……」

 ”そのまま……感じなさい……”

 深く響く『ずぶり』の声の命じるまま、墨屋は力を抜いて『ずぶり』を感じる。

 ピチャ……ピチャ……

 だらりと伸びきった墨屋自身が、ぬれた唇のようなもので舐められる。 墨屋自身は強張り、男の証を示す。

 ”たくましいわ……いま、お姉さんの中に……”

 グチャ……

 墨屋自身が熱く濡れた割れ目に吸い込まれ、続いて無数の襞に吸い付かれる。

 「ひぃ!……」

 確かに其れは初めての感触だった。 限りなく甘く熱い『ずぶり』の秘裂、そこで墨屋自身はなすすべもなく

弄ばれる。

 ”ああ……固い……これで貴方はもう私のもの……さぁ……おいで”

 「ああ!……」

 墨屋は『ずぶり』に求められるまま中で果てた。 熱い迸りが『ずぶり』に吸い取られ、そして冷たい快感に体と

魂が奪われる。

 「これ……いい……いい」

 ”さぁ……もっと前に……もっと若く……かわいい坊や……もっと前で奪ってあげる”

 「はい……もっと前に……」

 ずるずると乳房が胸を這いずり、蛭のような乳首が彼の口を犯す。

 ”さぁ……あぁぁ……”

 ちゅうちゅうと音を立て、墨屋は『ずぶり』の乳首を吸い、舐めた。 乳首が固くしこり、ヒクヒクと脈打ち、気の

遠くなりそうに甘い乳を彼の口に注ぐ。

 「あー……」

 墨屋の魂が溶ける、とろとろ溶ける。 溶けて、嫌なこと、泣きたいこと、みんな忘れていく。 そして墨屋は

戻っていく、子供に。


 「……お姉ちゃん……」

 10代前半の墨屋少年は不思議そうに『ずぶり』に話しかける。

 「どうして僕達は裸なの?」

 ”ふふ……それはね……”

 『ずぶり』は墨屋少年を抱き寄せた。 そして、縮こまった無垢な少年自身を撫でる。

 ”これから、いやらしいことをする為よ……”

 「あ……」

 墨屋少年は『ずぶり』の愛撫に悶える。 経験のない少年に『ずぶり』の愛撫は、恐ろしい攻めだった。

 ”優しくしてあげる……だから、お姉ちゃんにも……するのよ”

 『ずぶり』の両乳がぬろりと墨屋少年に迫る。 たじろぐ墨屋少年、しかし彼の股間をまさぐる『ずぶり』の手の

動きが、彼を妖しい官能の世界に引きずり込む。

 「……」

 穢れを知らなかった瞳がドロリと曇り、少年の唇が淫らに歪む『ずぶり』の乳に軽く触れる。

 ブチャッ

 『ずぶり』の乳首から、白い乳が迸り少年を汚した。 少年は恍乳に濡れた顔に恍惚の表情を浮かべ、乳を抱え

込みながら乳首を愛する。

 ”あぁぁぁ……”

 悶える『ずぶり』その胸の膨らみは、巨大なくらげか軟体動物のように膨れ、少年の上半身の半ばをくわえ込み

捕食するように蠢いた。

 ビチャ、ビチャ

 白い乳が乳房の隙間から流れ落ち、少年の体を汚していく。 乳の隙間からは少年の控えめな喘ぎが絶え間なく

漏れ、ときに『ずぶり』の爛れた嬌声にかき消される。

 それは悪夢ですら見られないような光景だった

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