電子妖精セイレーン
増殖(2)
『あ、あの……んむ』
何か言おうとした長號の口を『セイレーン』が奪い、そのままソファに押したおし、豊満な体を摺り寄せる。 薄い布地を通して、ふわふわと柔らかな圧力が
胸板をくすぐる。
『……』
どうしていいか判らず、されるがままになる長號。 それを見た『セイレーン』は意味ありげにほほ笑むと、足を絡めるてきた。
『あ』
むっちりした太腿が、長號自身に圧力を加える。 かちかちに固くなっていたソレが、ズボンの中で行き場を求めて身もだえする。 『凄いや……』
長號は呟き『セイレーン』の抱擁に身をゆだねている。 女性経験のない彼は、自分から動くことを思いつかないようだ。
『じゃ、脱がせてあげる』
『え……あ』
『セイレーン』の手がシャツの隙間から滑り込んできた。 彼女が手を動かすだけで、魔法のようにシャツがはがれ、ズボンが脱がされていく。
『それ……気持ちいいです』
『セイレーン』の手はやや冷たく、暑く火照った肌を覚ましてくれるようだ。
『そう？ 歓んでくれると、お姉さんもうれしいわ』
そう言ってにっこり笑った『セイレーン』は、本当に嬉しそうだった。
『じゃあ、続けるわね。 痛かったらそう言って』
そう言うと、『セイレーン』は長號の服を脱がせながら、自分の体を摺り寄せてきた。 同時に『セイレーン』の服も脱げる……というより消えていく。
（どうなってるんだろう……わ）
『セイレーン』が彼自身に触れ、思わず身を縮める。 彼女は構わず、ソコを集中的に弄りながら体制を変えてくる。 彼女の腹が胸の上に乗っかり、彼女
自身が長號の前にさらけ出された。
（こ、これが女の……人）
ゴクリと呑み込んだつばの音。 その大きさに驚き、聞かれなかったと肝を冷やす。 幸い彼女は気が付かなかったようだ、長號自身を弄るのに夢中で。
『……何回見ても面白いなぁ、これ。 こうやって触ってあげると……』
『セイレーン』の冷たい手が長號自身を包み込み、くにゃくにゃと揉み解す。
『ふやぁぁ……』
『あはは、これ良かったんだ。 じゃぁ……ぱくっ』
『ひぇぇぇ』
モノが生暖かい何かに包まれた。 咥えられたと気が付くより早く、彼女の舌がねっとりと絡みつく。 固く反り返っている彼自身が、甘い疼きに満たされ、
ジンジンと痺れるような快感が湧き上がってくる。
『お、お姉さん……そんなにされたら……』
『ふふっ……いきそう？ いってもいいよ』
モノを咥えている割には、はっきりした声で『セイレーン』が言った。 彼女に許されるまでもなく、彼自身は暴発してしまう。
『いくぅ』
ドクリ……ドクドクドクドク……
激しく脈打ちながら、彼自身が熱い精を放つ。 おそらくは『セイレーン』の口に。
『わおぅ……』
きゅぅっとモノが吸われる感覚。 彼のモノが出すよりも早く、中身が吸い出される。
『い？ にゃぁぁぁぁぁぁ……』
吸われる勢いで、彼のモノが中から刺激されるのか、より強い快感が湧き上がってきた。 逆らえない。
『いい……』
ヒクヒクと身を震わせながら、長號は『セイレーン』の口に吸われる快感に酔いしれる。
ドクドクドク……
止まらない、快感も、そして射精も。 こんなに続くはずがないのに、と思いつくこともなく……
ペロリ
『あっ？』
顔を舐められ、長號は目を開けた。 意識を失っていたらしい。
『可愛いんだ。 いっちゃっては失神するなんて』
『あ、あの、いえ、どうも』
真っ赤になる長號。 男の矜持が傷ついた気がする。
『ふふっ……じゃあ、本番。 いこっか』
『え？ も、もう無理……あれ？』
長號は自分のモノが立っているのに気が付いた。 さっきあれだけ出し、いや吸いだされたのだ。 普通だったら、しばらくは回復しないはずなのに。
『そんな、どうして……』
『セイレーン』に不信の目を向ける長號。 すると『セイレーン』が悲しそうな顔になる。
『そんな目で、ボクを見ないで。 悲しくなる』
『え、だって……こんなの……変です。 普通じゃないです』
長號がそう言うと、『セイレーン』は首をかしげた。
『普通じゃない？』
長號が頷く。
『そうか、普通じゃないんだ。 じゃ、こっちで行けばいいんだ』
そう言うと、『セイレーン』の瞳が金色に代わり、猫の目のように瞳が縦長に変わった。
『ええっ！？』
あっけにとられていると、彼女の頭から角が伸び、背中からコウモリのような翼が生えてきた。 さらに腰のあたりで何かが動いたようだ。 おそらく尻尾か
何かだろう。
『と、これでいいんだよね。 普通じゃないんだから』
『……え、ええ？ あ、悪魔ぁ！？』
叫ぶ長號に、『セイレーン』はちっちっちと指を立てて見せた。
『違う違う、サキュバスって言うんだって。 ボクはこの間教えてもらったんだから』
『教えてって……ふゃぁぁぁ！？』
彼のモノに何か濡れたものが絡みついてきた。 見ることはできないが『セイレーン』の尻尾らしい。
『気持ちいい？』
『そ、そんなこと……わ、何を！？』
『セイレーン』は、手で長號のモノを掴むと、ゆっくりと腰を下ろしてきた。 彼女が本当にサキュバスであるならば、その中は……
『や、やめ……ううっ！？』
ヌルリとしたものが長號自身を包み込み、同時に熱い快感の猛りが股間に溢れてくる。
『ね？ 気持ちいい？』
『き、気持ちよくなんか……』
『駄目なの？』
『セイレーン』は悲しそうに言うと、ヌルんと腰を落としてきた。 快感の滑りに彼自身がくるまれ、意識が快感の熱い波に飲み込まれる。
『くうっ……』
『どう？』
『き』
『き？』
『気持ちいい……』
『……よかったぁ……』
『セイレーン』は嬉しそうに、本当にうれしそうに笑った。 長號は快感よりも、その笑顔に屈服する。
『気持ちいい……すごくいい……ああっ』
『セイレーン』がゆっくりと腰を動かし、長號を抱きしめる。 豊満な女体の温もりが体を包み、股間が熱い快感の滑りの中で蕩かされていく。
『ああっ……いい……気持ちいい……』
『いって、いっぱいいって……さぁ………気持ちよくなってぇぇぇぇ……』
『セイレーン』の声に抗う理由は何もなかった。 長號は『セイレーン』に全てを委ね、再び絶頂に達する。
『い……く』
ドクリ……ドクドクドクドクドク……
股間が激しく脈打ち、激しい快感とともに熱い精を吐き出す感覚が彼を包む。
『あぁぁぁぁ……』
何も考えることが出来ない。 『セイレーン』の快感にすべてを支配され、長號はただ身を震わせることしかできなかった。
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