Part19:実習(5)共同作業


 「こちらへどうぞ」

 クイーッは教授を自分の住まいへ案内した。

 バサッ……ドサッ……

 壁や天井の向こうから、何かがぶつかるような音が聞こえる。

 「皆が……」

 「聞き耳を立てているのでしょうね」

 さっきまでは気が付かなかったが、おそらくキキやココに『愛情』を教えていた時も、壁や天井の向こうに皆が集まって、中の様子を聞いていたに違いない。

 「公開授業という訳か……やれやれ」

 深く、深くため息をつく教授だった。

 
 さて、教授とクイーッは準備を整えると事を構えようとした。 しかし、立て続けの『授業』に教授の息子はお疲れ気味の様子だ。 クテッと倒れ、起き上がる

様子を見せない。

  「ありゃ……」

 「……教授どうしたのですか?」

 クイーッが首を傾げ、教授の顔を見る。

 「ああ……立て続けだったからどうもな……と、そうか。 君たちは男の生理を知らんのだな」

 当たり前のことだが『天の使者』達には男がいない。 男のモノが立て続けに何回も使えない、ということを知っているわけはなかった。

 「立て続けだったからな。 これが……そう疲れてきたのだよ」

 「疲れた……のですか?」 クイーッがキョトンとしている。

 「うむ……これはこれで、なかなか思うようにいかなくてな」

 どう説明したものかと、教授は腕を組んで考え込む。

 「疲れた……というこであれば、休めばよいのですか?」

 「休むという選択肢もあるが……まぁ、いろいと努力して立たせる方法もあるが……」

 「努力ですか? 具体的な方法は?」

 「そうだなぁ……女性がこう、『愛情』を込めて擦るとか……」

 「『愛情』を……」

 クイーッがぺたんと教授の前に膝をつき、羽毛の生えた手を伸ばしてきた。

 「クイーッ?」

 「教授。 私やってみます」

 「む?……そうか……思うようにやってみなさい」

 「はい!」

 
 クイーッは恐る恐る手を伸ばし、教授の息子に触れた。 ビクリと息子が反応し、反射的にクイーッは手を引っ込めた。

 「……」

 すぐに息子は動かなくなる。 クイーッは再び手を伸ばし、息子をつまんだ。

 「つっ!」 教授が声を漏らした。

 「すみませんっ! 痛かったですか?」

 「うむ……私も、君たちもそういうところは同じだよ。 自分の身に置き換えて、やってみなさい」

 「は、はいっ! 頑張ります!」

 妙に気合の入った返事をし、クイーッは再び教授の息子に触れた。 こんどはそっとやさしく、文字通り羽で触れ、反応を確かめていく。 クイーッの手首に

生えた羽毛が、サワサワと教授の下腹部をくすぐり、指先が縮こまった息子の先端を擦る。

 「……」

 教授は無言だが、息子の方はゆっくりと起き上がり始めた。 クイーッは教授と息子の反応を交互に確かめながら、指先と羽毛で息子に刺激を加えていく。 

鈴口をそっとなぞり、大きく膨らんでくる亀の周りを羽でくすぐる。

 「む……」

 教授の反応がある箇所確かめると、そこを丹念にくすぐる、撫でる。 クイーッの愛撫に教授の息が荒くなり、息子が膨らんで戦闘態勢を整えていく。

 「クイーッ……」

 教授がクイーッを呼ぶと、彼女が教授を見返した。 丸い鳥の瞳が潤んでいた。 教授は彼女の首に手を回し、そっと抱き寄せた。 「ふっ……」

 息を吐いたクイーッが顔を近づけてくる。 教授は彼女の唇に自分の唇を重ねた。 柔らかい女の唇から、情熱の吐息が熱く漏れている。

 ふむぅ……

 むぅ……

 唇が合わさり、互いの吐息を交換した。 柔らかなクイーッの肢体が教授に密着し、おねだりするように体を摺り寄せる。

 「クイーッ……」

 教授は彼女の名を呼び、彼女を抱きしめた。

 
 「教授……横になってもらえますか?」

 クイーッは教授の耳元で囁いた。

 「うむ?」

 「その方が、教授が……疲れずに済むかと」

 教授はちょっと考えてうなずき、クイーッの前に身を横たえた。 クイーッの努力で力を取り戻した息子が天を向く。

 「……」

 クイーッは教授の太腿に跨り、腰を動かして教授の息子を自分の下腹部で摩った。 恥毛の位置に生えている小さな羽毛(恥羽?)が教授の息子を

サワサワとくすぐり、息子はガチガチに固くなった。

 「失礼しますね」

 クイーッは腰を浮かせて、息子の先端を自分の秘所にあてがった。 熱く濡れた陰唇が息子の先端を咥える。

 「ん……ん!」

 クイーッがストンと言う感じで腰を落とし、教授の息子がクイーッの胎内にズブリと潜り込む。

 「ぅ……」

 生暖かい淫肉の抱擁に暴発しそうになり、堪える教授。 その一方でクイーッは……

 「く……あーっ!!!」

 クイーッの愛撫で固くなった息子がいい仕事し、クイーッの奥を一気に突き上げたのだ。 凄い衝撃がクイーッの脳天を突き上げる。

 「こ、これが『愛情』……す、凄いぃぃぃ!」

 クイーッの両足がばね仕掛けのように動き、羽毛で覆われた女体が教授の上でリズミカルに跳ねる。

 「ぬおっ!?」

 ヌルヌルの陰唇が息子を舐めあげた、と思ったらズブズブと呑み込んでいく。 激しい動きに息子の感覚が付いていけず、ガチガチに固くなったままだ。

 「こ、これはぁ」

 「ああ、教授、キョウジューッッッッ!!」

 激しく叫びながら、クイーッは教授の上で上下する。 その動きは流石に宙を舞う『天の使者』ならではのものか……などと考えていたら、ようやく息子の

感覚が追い付いてきた。

 「ううっ……」

 ヌメヌメヌルヌルの感覚が一度に襲い掛かり、教授の股間が熱く痺れてくる。 持ち応えようにも、クイーッの動きが激しくてそれどころではない。

 「クイーッ……もうこらえきれん……」

 「来て、来て、キテーェェェェ!!」

 絶叫するクイーッに促されるまま、教授は精を解き放った。 熱い愛情の精が迸り、クイーッの奥底を叩いた。

 「!……クィィィィィィィ!!」

 喉の奥から歓喜の叫びを絞り上げるクイーッ。 教授の上で羽を大きく広げたその姿は、さしずめ『歓喜』のディスプレイだろうか。

 「ィィィィィィ……」

 クイーッは声を落とし、教授の上に崩れ落ちる。 教授はそれを予期し、彼女をしっかりと抱きとめた。

 「ああ……教授……」

 うっとりと教授を見つめたクイーッは、そっと唇を重ねると、まだ歓喜に震えている肢体をすりよせて激しい『愛情』の余韻に浸る。

 「たいしたものだよ、クイーッ・ 私が教えることなどなかったな」

 「いえ、教授。 確かに教え頂きました。 『愛情』の確かめ方を……」

 そう言って、クイーッは教授の自分の羽毛で包み込んだ。 教授は彼女の頭を撫で、顔を摺り寄せた。 激しい時間が過ぎ、静かな時がクイーッの

住まいの中に戻ってくる……とその時だった。

 メリメリメリ……ドサーッ!!

 大きな音を立てて天井が抜け、キキとココが部屋の中に落ちてきた。 続いて……

 バタン!!

 今度は壁が倒れ、他の『天の使者』の娘たちが壁ごと倒れ込んできた。 あまりに激しいクイーッの歓びの声に、知らず知らずのうちに体重をかけすぎて

天井や壁を壊してしまったようだ。

 「……あー」

 笑ってごまかそうとする彼女たちを見て、クイーッの顔が険しくなる。

 「あなた達ねぇ……」

 その夜クイーッはキキの住まいで寝ることになった。
 
【<<】【>>】


【鳥:目次】

【小説の部屋:トップ】