ライム物語
第五話 火曜日に赤い姉が攻めてくる(10)
さて、『ジャーマネン』が金雄に本格的な『お礼』を始めようとしていた同じ頃、『モーニング仮面』の鶴元組長とセーラー服のコスプレ
『鶴組員ズ』は学内をうろつき体育館の前まで来ていた。
「『ジャーマネン』様ぁどこですかぁーと」
「ビラは配り終わりましたよーっと」
「コスプレが台無しでないですか!!もっと役になりきって!!」恵布六郎が怒るが、他の連中は生返事をするだけ。
「ん?微かに聞こえるこの声は…」と手を耳にあてる英一郎「この体育館か?」
英一郎は耳を澄まして声の出所を捜し、そのまま体育館の裏手に回る。
「相変わらずいい耳をしていやがるな」ステッキを振り回しながら鶴元組長が、その後に残りの『鶴組員ズ』が続く。
一行は体育館の裏にやってくると、格子の入った窓を見つけ、そこから中を覗き込んだ。
「おっ…ぐっ」声を出しかけ、慌てて自分の口をふさぐ鶴元組長。
中では赤い女体が少年に絡みつき、アレの真っ最中ではないか。
「うわ…」「ちゃんと見るのは初めてだが…こりゃすげぇ…」ゴクリッ
『鶴組員ズ』は男として当然の反応を示し、出歯亀を決め込みだした。 しかし鶴元組長は腕組みをして何か考え込んでいる。
「うーむ…よし、お前ら耳を貸せ」
ひそひそと何か相談を始める一同。
「え…」「それは…勝手にそんな事していいんすかぁ?」
「いいから急げ!!」鶴元組長に一喝され、『鶴組員ズ』はばらばらと駆け出して行った。
「う…ま、待って」
「ん?」
金雄に制止され、『ジャーマネン』は動きを止め首を傾げた。
「なんだ?まさか嫌になったとか」
「いえ…」口ごもる金雄。
無理も無い。 彼自身どうしたいのかわからないのだから。
思わぬ展開に「据え膳食わぬは男の恥」と都合よく解釈したい気持ち、『ジャーマネン』が『お礼』にかこつけて何かするのではないかと
いう疑い、はたまたライムに対する後ろめたさ等々。
それらが混然となって心の中で渦を巻いていた。
「はっきりしない奴だな、『お礼』をするからまかせろと言ったろうが」
「いや…そのやっぱ一方的に『お礼』をされるのは…その一方的に責められるようで良くないような…」
「む?責められるのはいや…そうか!私と勝負したいのか!」嬉しそうに叫ぶ『ジャーマネン』
「え?」目を剥く金雄「なんでそうなるの?」
むくりと起き上がった十文字が叫ぶ。
『最も危険なスライム娘スカーレット!! その真の恐ろしさは早合点と強引さにあった!』
ぱたりと倒れる十文字に誰も注意を払わなかった。
「いやそうか、私も妹を責めるのは少々気が引けていたのだ」
ミーッ!!!(うそばっかり!!!) ライムが突っ込む。
「うむ、そうか少年がライムに代わって勝負してくれると言うのなら好都合、早速勝負だ!!」
「いやだから、そうじゃなくて…わっ!」
『ジャーマネン』の上半身と下半身が一瞬で入れ替わり、69の体勢で金雄を押さえ込む。
「良いか、私が勝ったらライムを連れ帰るということで」
「勝手に決めないで…ひやぅ!」
「ふむ…外見は柔なのにここは逞しいな」 赤いほっそりした指が、固く反り返った金雄自身に絡みついて弄ぶ。
「わっ…またっ」慌てる金雄の眼前に、半透明の赤い妖花がずいとばかりに突き出された。
一瞬たじろぎ、そしてしげしげと観察する金雄。
(形はそっくりなんだな…でも色が…なんかゼリーみたいだし…プロティーナちゃんの方が艶かしかった様な)
失礼な事を考えていたら、『ジャーマネン』自身が襲いかかってきて顔に張り付く。
「わっぷ!?」
「勝負するだろうな?」
ヌラヌラと顔を嘗め回す『ジャーマネン』の花弁。 その奥からは微かに甘い香りが漂ってくる。
「ふぐぐっ!」(こうなりゃやけだ!)
舌をずいと突き出し、目の前の赤い秘肉をかき回す。 最初はゼリーのようだと思ったら、舌がかき回すほどに粘り気が強くなってくるようだ。
「うっくぅ?…」
金雄のモノを握り締めたまま動きを止め、金雄の責めに合わせて体を震わせる『ジャーマネン』。
「やるな…」 頭を垂れると、金雄のモノを口に含んでいく。
(うっ…) 滑らかな感触が亀頭を周る、何度も、何度も… その感触に睾丸の辺りがすぐに心地よくなってくる。
(くそっ…) 赤い花びらを唇で咥え、波打つ粘体を舐める金雄。
ピクッ、ピククッ
金雄の舌が這うたびに震えあがる『ジャーマネン』、感度はいいようだ。
そして『ジャーマネン』の奥から盛大に甘い香りが沸き立って、金雄の鼻孔を満たしていく。
(ふぅっ…ふぅぅぅっ…) イチモツかがギリギリと音を立てているような錯覚を覚える。
固く張り詰めたモノが『ジャーマネン』の喉を押し広げる。
ぐ…ふぅぅぅ…
ビチャビチャと淫らな音が響き、続いて粘っこい無数の何かが金雄のモノに襲い掛かる。
陰嚢に絡みつきて締め上げ、陰茎を這いずり、裏筋を舐めあがる…
震える亀頭に巻きついて、ウネウネと舐め回しているのがわかる。
(ふぐっ…ふぐっ…) 荒い息を吐きながら、金雄は赤い尻を下から抱え込み、遠慮なく『ジャーマネン』に顔を埋め、『ジャーマネン』は
金雄の顔どころか頭を迎え入れた。
口をのたうち、花に甘い香りを注ぎ込み、耳を淫らな音で支配する『ジャーマネン』。
理性を失ったかのように二人は互いを激しく貪り合う。
ミー… ライムは複雑な思いで二人の痴態を見ていた。
ひどく興奮してる自分、そしてそれを嫌がっている自分、よく判らないもやもやが体の中で渦巻いている。
(ライムはちいさいから…真似出来ない…)
それが悲しかった。
(うおっ…おうぅ…)
『ジャーマネン』を力いっぱい抱きしめた金雄は、半ばその赤い体に沈み込み激しく体を動かす。
『ジャーマネン』はそれが堪らないらしく、人の形を半ば崩しながら金雄を迎え入れていく。
深く…深く… 二人は互いを貪りあい…
ぐっ… ぐぐぐぐぐっ… 赤い女体の中で金雄が獣じみた声を上げて達した。
ドクドクと白い精が『ジャーマネン』の中に溢れる。
ウ… ゥゥゥゥゥゥゥ…
『ジャーマネン』は歓喜のうめき声を上げながら、迸る金雄の精を貪り食らう。
それは白い噴出に殺到し、赤い奔流となって精の源へ迫っていく。
(あ…ぁぁぁぁぁ…)
精を出し尽くした喪失感…そこに「赤い快感」が流れ込んだ。
冷たく甘く、痺れるような快感が男根に注がれ、背筋を突き抜けて頭の芯を痺れさす。
金雄はその感覚に溺れた。
ヒクッ…ヒクッ…ヒクリ…
金雄と彼を包み込んだ『ジャーマネン』はしばらく痙攣するように動いていた。
そして、手を突いてゆっくり立ち上がる、赤い人型が。
ミミッ?(金雄?)
「私の勝ちだな…」一回り大柄になった『ジャーマネン』が呟いた。
ミー… (そんな…)
その頃、鶴元組長&『鶴組員ズ』は…
「さぁさぁ、ここでしか見られないアカシロショー!」
「お兄さん、ちょっと見ていかないか?安くしとくよ!」
せっせとチケットを売っていた。
【<<】【>>】