パイパイパー

2.女神の洗礼(7)


 泉の真ん中まで進み出たリンに、パシィ達が纏わつりいた。 左右に立った娘が腕を取り、胸の谷間に誘った。

 「……」

 二の腕がなめらかな谷間を滑り落ち、また上る。 娘たちのきめ細かい白い肌は、触れば吸い付く様でありながら、撫で

れば滑らかに滑っていく。 その不思議な感触は、リンをとらえて離さない。

 「あ?」

 リンの男性自身が、ふわりとしたモノに包まれた。 視線を落とすと、パティが自分の谷間に彼自身を迎え入れている。 

ふくよかな白い胸は、彼自身を包み込み、先端だけがわずかに覗いている。 頭の中に、微かな疑念が湧き上がった。

 「パティ……お前そんなに大きかったっけ……」

 「ん……大きくなったのよ……」

 そう言うと、両の乳房で彼自身をゆっくりとこね始めた。

 「お……は……」

 柔らかな圧力が、隙間なく彼自身を包み、その形を変える。 女の温もりと、乳の粘りが肌をくすぐり、中に染み込んでくる

ようだ。

 「ごらんなさい」

 彼のモノが白い隙間から赤黒い顔を覗かせ、先が微かに開いたり閉じたりしている。 それを挟むパシィの乳房は、ゆったり

と波打ち、彼自身を呑み込もうとしているようだ。

 「あぁ……」

 「もうじき……いくわ……そうすれば……貴方も……」

 乳の谷間に翻弄されているのは、文字通り彼自身なのだろう。 ネットリとした感覚で彼自身が満たされ、こみ上げてくる

ものが強まって……溢れた。

 「え?……あ……」

 違った。 いったと思った瞬間、熱いものは内に向かって溢れてきた。 ぬめる快感は、奔流となってリンの体を満たす。 

つま先から頭の先まで、生暖かい快感の波に満たされ、リンは立ち尽くす。

 チュゥ……

 パシィが彼の先端に口づけした。 快感の波が逆巻き、出口に殺到する。

 「ひっ!?……」

 谷間に沈んだ彼自身の口から、堰を切ったように白い奔流がほとばしった。 パシィがそれを口で受け止める。

 あっ…… ああっ…… ああ……

 リンの声は次第に静まり、弱くなっていく。 わずかに覗いていた彼自身は、間もなく白い谷間に沈んで見えなくなる。 

リンの体は、時折ヒクリ、ヒクリと痙攣し、泉の中に立ち尽くしていた。


 チュッ……

 パシィが自分の谷間から口を離し、立ち上がる。

 『おい……リン!』

 今更のように、泉のほとりから他の者が声をかけるが、リンの耳には届いていない。

 「あ……ない……」

 股間にあった男性自身は消え失せ、一本の溝が走っていた。 もっとも、女と言うより幼い少女のモノの様にみえるが。 

漫然とそれを眺めるリンを、娘たちが囲む。

 「どんな気分?」

 パシィの声は、ひどく遠くから聞こえるようだった。

 「……なにか……抜かれたような……」

 答えるリンは、声を出しているのが、自分の様な気がしなかった。 目を上げるとパシィの顔があり、其れが近づいてくる。

 ン……

 ごく自然に唇が重なる。 舌が絡み合い、体の芯がざわめく。

 プァ……

 唇が離れ、透明な糸が伸び……プツリと切れた。

 「満たしてあげる……貴方を」

  パシィが呟いた。


 パシャ、パシャ……

 水音がする。 リンがそちらを向くと、他の娘が白い水面をすくっていた。 手を沈めては、手のひらから白い乳をこぼす、

それを繰り返している。 と、突然水面がめくれ上がった。

 「?」

 娘たちが水面を持ち上げ、広げる。 広げたものをよく見れば、白い布のような幕になっている。

 「包んであげる……」

 ふわりと広がった白い幕が、リンの頭から彼を包み込む。

 「……」

 幕は、彼の体に沿って伸び縮みし、微かな湿り気と温もりでかれを包んだ。

 ”さぁ……感じて……”

 優しい声と共に世界が変わった。

 「……あ……」

 目を開ければ、彼の体は白く変わっていた。 白い幕が彼の肌になったのか、それとも彼の肌に染み込んだのか。 が、

それを考える余裕はなかった。

 チュ……

 「ひゃん!?」

 背中にパシィがキスをしたのだ。 それだけなのに、恐ろしくくすぐったい。

 「フフ……感じるでしょう?」

 パシィが妖しく微笑みながら彼に近寄り、泉の中に押し倒す。 その辺りは妙に浅く、指ほどの深さしかない。

 「パ……パシィ……あ……」

 パシィだけではない、他の娘たちがリンの脇に膝まづき、白く変わったリンの体を弄り始めた。

 や、やめ……あ……あぁ……

 白い皮膚が醸し出すくすぐったさは、すぐに深い喜びの感覚に変わる。 体の芯を熱くする、例えようもない喜びに。

 「いい気持ちでしょう……」

 リンはなんとか頷いた。 深い快感に、気を失いそうだ。

 「判る?……貴方は女になっていくの……」

 リンの足の間に滑り込んだ、誰かの手がそこを弄っている。 熱いものが湧き出してくるのが判る。

 誰かがリンの胸を吸っている。 胸の奥が熱く、息が止まりそうだ。 次第に胸が重く、膨らんでいく。

 「あ……あぁぁ……」

 体だけではない、体の中で何かが蠢き、リンを変えていく。 抗うことの出来ない喜びで。

 「いい……いい……もっと……もっと……して」

 「リン……リン」

 パシィは呟きながらリンに体を重ねた。 パシィの下で喘ぐリン、その体は次第に女の形に変わっていく。

 いい……気持ち……

 うっとりと呟く声は、漂うように広がっていく。 それを聞く者を、人ならざる者の快楽の世界に誘う為に。

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