ヌル

第四章 プロフェッサー(7)


 「あらあら、どうしちゃったの? あっちの方が縮んできたわよ?」

 プロフェッサーは男の目を見ながら笑いを含んだ声で聞く。 これに対して、男は意味不明の喚き声で応じた。


 「当たり前でしょうに……化け物に抱かれたら立つものも立たないわよ」

 「そう言う問題なのか? 俺たちは黙ってみているだけかよ。 止めないでいいのか」

 ドドットが尖った声でエミに突っ込んだが、彼女は表情を見せないまま冷たい声で応じる。

 「もとはと言えば彼ら自身が悪いのよ。 あの女がただの人だったら、命を奪われていたのは彼女の方だったのよ」

 「それは……そうなんだろうが」

 「あの女が彼らを解放し、警備に引き渡しても、彼らを待っているのは……」

 エミが喉を掻き切る仕草をしてみせた。

 「それから考えたら、あの女がやろうとしていることの方が、まだ情けがあるのかもね……」

 それきり口をつぐんだエミの横顔を見ながら、ドドットは心の中で呟く。

 (そうは言うがな、俺にはあんたがあの女のやり方に賛同しているようには見えないが……)


 「ふふ……仕方がないわねえ。 特別サービスよ……」

 ビチャリ……

 「ぬあっ!?」

 プロフェッサーに抱かれている男が、妙な声を上げ、じたばたともがきだした。 しかし、プロフェッサーの滑って光る腕に絡みつかれ、自由に動けないようだ。

 「喜んでくれて、うれしいわ……」 

 ぞっとするような笑みを浮かべるプロフェッサー、その腰のあたりが何やら不気味に蠢いている。


 「な、なんだ。 どうした?」

 「化け物の本領発揮……秘所を大きくしているのよ」

 「なにぃ?」

 「秘所を縦方向に伸ばしていると言えばいいかしら……あの女は秘所は、みぞおちの辺りまで開くのよ……男を咥えこむために」


 「ひぃぃ」

 かすれたうめき声をあげる男の顔に熱い喘ぎを吐きかけつつ、プロフェッサーは腰をよじった。 男と密着している下腹がずるりと動き、その下の不気味な

割れ目が覗く。

 「よ、よせ」

 男の拒絶を意に介する素振りも見せず、プロフェッサーは腰を左右に揺する。

 ブチャ、ベチャ、グチャ……

 不気味な音を立てながら、男の腰から尻にかけて、プロフェッサーの腹に沈み込んでいく。

 「うぁぁぁ……」

 「うふふ……暖かいでしょう? 私の中は……さぁ……良くしてあげるわ」

 ヌチャ、ヌチャ、ヌチャ……

 プロフェッサーの腹の辺り、男の半身が食い込んだその両側で、ピンク色をした肉が盛り上がってきた。 それが男の腰を、じわじわと包み込んでいく。

 「あああ……」

 「ヌルヌルしてたまらないでしょう? ほら……」

 グチャリ、グチャリ……

 最も深くつながっているところ、男の性器の辺りで何かをかき回すような音がしている。

 「ひぃ」

 「うふふ……ボールを丸ごと呑み込まれて、かき回されるとたまらないでしょう? ほら、だんだん気持ちよく……」

 プロフェッサーの言う通りなのだろう、男の目がうつろになり、顔に悦楽の影が浮かび、それが次第に濃くなっていく。

 「あ……ぁぁ」

 「腰が蕩けそうでしょぅ? いっていいのよ……さぁ」

 プロフェッサーがそう言うと男の体が緊張し、続いてヒクヒクと震え出した。

 「ああっ……あああっ……あああっ……」

 快楽の極みに震える男の腰、そこをプロフェッサーの秘所は優しく咥え込んだままヌメヌメと蠢いている。 それが快楽を長引かせているのか、男の体は

いつ果てるともなく震え続けていた。


 「ああ……はぁ」

 男はぐったりとして、プロフェッサーの体に自分の体を重ねた。 その体はプロフェッサーの体より二回り以上小さくなっており、腰は繋がっているが、その

頭はプロフェッサーの乳房の下にきている。

 「うふふ……気持ちよかった?」

 男はのろのろと顔を上げ、ドロンと曇った目でプロフェッサーを見る。

 「でもまだまだ……良くなりたいでしょう?」

 少し間が開き、男は首を縦に振る。

 「じゃあ……わたしのおっぱいを吸って……気持ちよくなって……蕩けて……そして私の中に……」


 「やめろぉぉぉぉぉ!! もう、やめてくれぇぇ……」


 絶叫したのは、残ったもう一人の男だった。 プロフェッサーと彼に抱かれている男から離れた場所で、この狂気の交わりらーを見せつけられていたが、

耐えきれなくなったようだ。 プロフェッサーと男がそちらを見て、次に互いの目を見る。

 「うふ……どうする?」

 男はプロフェッサーの目を見、そしてのろのろとその乳房に手を伸ばし、唇を這わせる。

 「あん……いいわ……もっと舐めて」

 プロフェッサーは喘ぎながら男の頭を撫でる。 男は品のない音を立てて乳房を吸っていたが、その口の端からねっとりとした液が荒れれ出してきた。

 ブチュ……チュゥ、チュウ……

 陶然とした表情で、男は乳を吸っている。

 「おいしい? うふふ……たっぷりと吸って……体が蕩けてしまうまで……毛の一筋も残さずに……」

 プロフェッサーの恐ろしい言葉が聞こえているのか、男はうっとりと乳を吸っていた。 やがて満足したのか、乳首から口を離して腰を動かし始めた。 プロ

フェッサーの秘所が、その動きに反応してヌメヌメと蠢き始める。

 「あん……いいわ……もっと」

 「うう……いいぞ……」

 ジュプッ、ジュプッ、ジュプッ

 男は尻まで秘所に咥えこまれ、中で盛んに腰を振り、プロフェッサーは足を男の足に絡ませて、男の体を自分に引き寄せる。 不自然な格好で蠢く二人の

間から、滑って光る液が溢れ出し、床へと滴り落ちて広がっていく。

 「う……ううっ……」

 「いいわ……きて……」

 再び快楽の極みに達し、硬直して震え出す男の体。 プロフェッサーの秘所は、その男の体を器用に絡めとりと、足から中へと咥えこんでいく。

 「ああ……ああ……いい……気持ちいい……蕩ける……」

 「いいわ……もっと中を……もっとして……もっと」

 男の下半身を完全に咥えこんだプロフェッサーは、床の上でよがりながら、彼をじわじわと秘所の中へ呑み込み始めた。 びちゃびちゃと陰唇に舐められる

男。 その顔に法悦の表情が浮かぶ。

 「ああ……腹が……いい……」

 「うふ……体が全てが性器になったみたいでしょう……ああん……そのまま中に来て……トロトロに……蕩けちゃうから……」

 「ああ……もっと……ああ……中へ……咥えこんでくれ……」

 呻きながら、男は手でプロフェッサーの陰唇を撫で、腹を回し、胸を陰唇にこすりつける。 プロフェッサーの言った通り、体全体が性器になったかの様な

快感に、体の芯が蕩けていく。

 「ああぁぁぁぁ……」

 肩までずっぼりと秘所に浸りこみ、男は魔性の快楽に身をゆだねた。

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