ヌル

第ニ章 伯爵(16)


 絶句しているダニーに、ボニータことボブが近づいて来た。 クスリと笑って、ダニーに触れてくる。

 「ボ、ボブ……」

 ダニーは思わず身を引き、ボニータが悲しそうな表情を見せる。

 『ダニー……』

 『だめよ……友達を傷つけては』

 メイド達はそう言いながらダニーに触れてきた。 ヌルヌルした肌の上を、彼女たちの手がやさしく撫でる。

 「……」

 ダニーはボニータから数歩間をおいて立ち止まり、ボニータとメイド達に交互に視線を向けた。 メイド達は、マドレーヌ夫人の

下で一塊になったまま、面白そうにボニータとダニーを見ている。

 「ボニータ。こちらにおいでなさい」

 マドレーヌ夫人がボニータを呼ぶと、ボニータはマドレーヌ夫人の前に歩み寄って、膝まづいた。

 「はい奥様」

 「可愛らしくなったわね。 さぁ、貴方もセリア達の仲間になるのです」

 「はい、喜んで」


 「ボブ……? 奥様?」

 ダニー二人を交互に見て、途方に暮れた顔をする。 二人の会話が理解できなかったのだ。 困惑するダニーをよそに、ボニータ

は立ち上がって前に出た。

 「さぁ……」

 マドレーヌ夫人が、自分の胸を弄りだした。 ふくよかな乳房が重々しく揺れ、赤い乳首が上下左右に飛び跳ねる。

 「あぁ……ああっ……はあっ」

 マドレーヌ夫人がうめき声を漏らすと、乳首からマドレーヌ夫人が、自分の胸を弄りだした。 ふくよかな乳房が重々しく揺れ、

赤い乳首が上下左右に飛び跳ねる。

 (あ、さっきと同じだ)

 ダニーは、さきほどマドレーヌ夫人がああやって乳房を揉み解した後、乳首から乳を迸らせたのを思い出した。 はたして、

マドレーヌ夫人の乳がヒクヒクと蠢きだし、白い乳をボニータに浴びせかけた。

 「あぁ……」

 ボニータは、恍惚の表情を浮かべてマドレーヌ夫人の乳を浴び、手でそれを掬い取って口に運ぶ。

 コクン……

 ボニータの細い喉が動き、マドレーヌ夫人の乳を飲み下す。 ボニータはそのままマドレーヌ夫人の足元に近づき、その足に

接吻した。

 『さぁボニータ』

 『良くしてあげる』

 マドレーヌ夫人の下にいるメイド達が手を伸ばし、ボニータの体を自分たちの間へと導いた。 柔らかくふくよかな女体の間に、

青い少女の肢体が包み込まれる。

 「……」

 されるがままになっているボニータの胸にメイドの一人が口づけし、別の一人が少女の神秘へ顔を埋めた。

 「ああん……」

 ボニータの喉からハスキーな喘ぎが漏れ、メイド達から逃れようとするかのように、からだが左右に揺れる。

 『感じてるのね……』

 『もっと感じなさい……』

 メイド達はボニータに囁きながら、少女の体を捕まえて自分たちの乳房に挟み込み、女の神秘で擦りあげる。

 「ああっ……ああっ……あ……」

 ボニータの喘ぎが次第に艶っぽい響きを帯び、体の動きから抗いが消えていく。 そして……

 (あ、胸が……)

 ダニーはボニータの胸が膨らんできたのに気が付いた。 胸だけではない、少女にしては固かった体つきが丸みを帯び、

腰回りもふっくらとしてきている。 そして、ちらりとこちらを見た視線が、熱くうるんでいた。

 (ボニータ……お、女の子になっていく……)

 ゾクリ……

 ダニーは背筋を冷たい感覚が走り抜けたのを感じた。 もちろん『ボニータ』は少女だったのだが、それでも『ボブ』の面影が

残り、男の子に見えなくもなかった。 それが、今のボニータはもう男の子には見えない。 女の子、いやお姉さんに変わろうと

していた。

 「……セリアさん達の仲間にって……こういうこと……」

 「まだ半ばと言うところね」

 背後からの声にダニーが振り返ると、セリアが背後からダニーを捕まえていた。

 「セリアさん?半ばって?」

 「ボニータは女になって、次に『ヌル』になるのよ。 貴方も」

 ダニーは最初にきょとんとした顔になり、次に暴れ出した。

 「ぼ、僕も!? 女の子に!?」

 セリアは頷くと、あばれるダニーをマドレーヌ夫人の前に押し出す。

 「や、やだ!」

 「ダニー、心配しなくていいのよ」

 『そうそう、怖い事なんて何もないから』

 そう言いながら、メイド達がセリアからダニーを受け取ると、少年の体を自分たちの間へと誘う。

 「わぁっ、やめて」

 『まぁ、さっきはあんなに喜んで……』

 『ねぇ……変になったのに』

 メイド達の囁きにダニーは真っ赤になった。 さっきメイド達に『変』にさせられた事を思い出したのだ。

 「あ、あれはみんなが」

 抗議しようとしたダニーの口を、マドレーヌ夫人が自分の唇でふさいだ。 目を白黒させるダニの口の中に乳の味が溢れる。 

マドレーヌ夫人が自分の乳を口うつしで飲ませてたらしい。

 「ごほっ」

 不意打ちにむせたダニーは、何度も咳をして顔を上げる。 と、その表情が緩んでいく。

 (あれ……なんか変……)

 さっき乳をのまされた時は体が熱くなったが、今度はなんだかふわふわした気分になってきた。

 (なんか変……なんだか……頭がボーっとして……)

 少し前まで感じていた『恐怖』が白い靄の向こうに消えていく。 ダニーは、マドレーヌ夫人を正面から見上げた。

 「フフッ……」

 マドレーヌ夫人は優しげに笑い、つま先でダニーの胸をつついた。

 「あっ……」

 胸に強い刺激を感じ、ダニーはうずくまる。 すかさず彼の脇にメイド達が手を差し入れて立たせ、一人が少年の体を自分の

胸に迎え入れた。

 「くふぅっ……」

 ダニーの乳首に、彼女の乳首が張り付く。 夫人の爪先ほどの刺激はないが、ふわふわしたモノが胸にくすぐったい。

 「あ……そこは……くすぐったくて……ああっ……」

 顔を真っ赤にして喘ぐダニー。 その表情が蕩けて、声にあまい響きが加わっていく。 いつしか、ダニーは自分からメイドの

胸に自分の胸を擦り付け、甘く喘いでいた。

 「くすぐったい……くすぐったくて……」

 『気持ち……いい?』

 メイドの問いかけに、ダニーは首をかくにんとおとして肯定した。 ダニーを抱いているメイドはそっと笑うと、背中に回した腕に

力を込め、小さな円を描くようにしてダニーの胸を自分の乳房で愛撫する。

 「ああ……くすぐったい……」

 うっとりと呟くダニー。 その彼の体が少年から少女へと、徐々に変化しつつああった。

 「もっと……して……」

【<<】【>>】


【ヌル:目次】

【小説の部屋:トップ】