ヌル

第ニ章 伯爵(11)


 「もっと……気持ちよくしてあげる……ボブ」

 セリアはボブの耳に囁きかけ、ゆったりと腰をグラインドさせた。

 「あ……」

 ボブのシンボルを取り巻くセリアの壁が、優しいうねりでそれを撫でさする。 そしてセリアに抱きすくめられたボブ自身は、

ヌルヌルと生暖かいセリアの女体に撫でられる。 内と外から撫でられたボブは、優しく妖しい波に包まれて、うっとりとそれに

身をゆだねる。

 「ふにゃぁ……」

 「うふふ……好きに動いていいのよ……欲するままに……求めるままに……」

 セリアの囁きは耳に甘く、それがボブの心に染み透っていく。 薄目を開けると、自分の顔を挟んでいるセリアの胸の谷間から

かぐわしい香りが彼を誘う。

 んー……チュパ……

 軽くセリアの肌に口づけし、上目づかいに彼女の表情を伺うボブ。 上気したセリアの顔が微笑み、肯定の意を表す。

 チュ……チュク……チュ……

 最初はためらいがちに、そして少しずつ大胆に、ボブの唇がセリアの胸を移動していく。 その間もセリアの腰の動きは続き、

彼を優しい気持ちよさの中で揺さぶっていた。

 チュ……

 「あん……」

 乳首を吸われたセリアが軽くのけ反る。 一瞬動きを止めたボブだったが、セリアが拒まないと判ると、乳首を大胆に吸い始め

た。

 チュウ……チュウ……チュウ……チュウ……

 「うふ……赤ちゃんみたい……」

 「うん……なんだか……そんな変な感じ……」

 セリアに言われるまでもなく、ボブは自分が赤ん坊のような事をしているのは判っていた。 しかし、こうしてセリアの乳首を

吸っていると、なんだか不思議な気分になってくるのだ。

 「頭がぼーっとして……体がふわふわして……ふぁ」

 陶然として呟くボブをセリアが抱きしめた。 やや細めの少年の背に手を回し、ヌルヌルの『湯』まみれの手で愛撫しながら囁く。

 「私もよボブ……気持ちよくなって……あ……いきそう……」

 セリアの乳首がやや固くなってきた。 ヒクヒクと震えて、なんだか妙に『甘く』なってきたような気がする。

 「セリアさん?……あぅ……なんか……変」

 ボブは自分の股間が縮んでいくような感覚に戸惑っていた。 シンボルの土台の辺が冷たい様な、熱い様な妙な感じ、それが

せりあがってくる。

 「セリアさん……」

 「ボブ、いいのよ……さぁ……感じるままに……あぅ」

 セリアに囁かれると、ボブの心から躊躇いが消えた。 小さいまま固くなったシンボルで、精いっぱいセリアのなかを突き上げ、

口から溢れそうな乳首をあらん限りの力で吸って、舌で舐めまわした。

 「ああ……そう……ボブ」

 「セリアさん……ボク……ボク……あ」

 ボブはセリアの中にこみ上げてきたものを放った。 腰が溶けてしまいそうな心地よさに、シンボルがヒクヒクと蠢いている。

 「ボブゥ……」

 セリアの中がキュっと締り、放ったばかりの敏感な少年のシンボルを締め上げた。

 「きゃぁ……」

 妖しく濡れた女の襞が、弾けることしか知らぬ少年に快楽の余韻の味を教え込もうとする。 纏いつくヌルヌル感に、ボブの

息が上がる。

 「はっ、はっ……うぅ……」

 セリアの攻めに、ボブは意識しないままにセリアの乳首を強く吸い上げていた。 セリアが背をそらして硬直する。

 「いっ……くぅ……」

 ボブの口の中でセリアが弾けた。 固くしこった乳首からドロリとした甘い乳が噴出して、ボブの口腔を犯す。

 「ごぼっ……」

 一瞬むせたボブだったが、乳の甘さが口の中に染み透るとえも言われぬ気分になってきた。

 「な、なに……ああ……」

 トロリとした甘さが喉の奥からお腹の中に流れていく。 セリアのぬくもりが体の中に染み透っていくようだ。

 「あ……」

 ボブはセリアにしがみついて『乳』の余韻に浸る。 体がセリアに満たされていくような不思議な充足感と満足感をボブは感じて

いた。

 「……」

 セリアも何も言わずにボブを抱きしめ、そのまま静かに快楽の余韻に浸った。


 グチュグチュグチュ……

 ネリスとダイルの『交わり』の音が聞こえてきた。 湯気が濃くなっていて、二人の姿は見えない。

 「セリアさん……」

 「なに?」

 「その……おっぱい吸われるのって……気持ちいいの?」

 セリアは、かすかに笑みを浮かべてボブを見返した。 初体験に上気した少年の顔は色っぽく見える。

 「知りたい?」

 ボブはこっくりとうなずく。 セリアはボブの体を一度離し、互いの胸、その乳首が触れ合うようにした。 乳首がふれると、ボブは

ピクリと動いた。

 「くすぐったい?」

 「うん」

 素直に頷いたボブにセリアはもう一度笑って見せ、ボブの体を軽く抱き寄せるとゆっくりと上体をグラインドさせ始めた。

 「……」

 柔らかさが戻ったセリアの乳首が、ボブの乳首の上で潰れたままゆっくりと円を描く。 乳首は敏感な部分ではあるが、ボブは

くすぐったくを感じるだけだった、最初は。

 ヌル……

 「?」

 セリアの乳首に『湯』とは違うぬめりを感じた、そう思ったとき『くすぐったさ』が倍増した。

 「ひゃ……」

 「ボブ?」

 「あ……うん……」

 ボブは曖昧に答えてセリアを見つめ返した。

 「なんか……くすぐったくなって……きた……」

 ボブの眼がトロンとしてきた。 ボブは、胸がだんだんくすぐったくなって、なんだか重くなってくるような気がしていた。

 「は……あん……」

 息を吐きだしたボブは、胸の不思議な疼きに甘く喘いだ、女の子のように。

【<<】【>>】


【ヌル:目次】

【小説の部屋:トップ】