月光蝶

4:女王の食卓


ルウを捕らえたのは、ガイにも劣らない立派な体格の月光蝶であった。
体形はやはり女である。
羽の色は真紅と紫で彩られている。

女王『そのちいさい人間の心を壊しておけ…逃げられないよう…』
戦士蝶『はい、お母様』
口を開かず、念話で会話している。
戦士蝶はルウのあごをつかみ、頬を強く押して口を明けさせる。
ルウは、目の焦点が合っていない、おとなしくしている。
戦士蝶はルウにディープキスして、長い舌をのどの奥まで差し込む。
ルウの目から涙がこぼれる、思考は停止しているが、体が反応している。
戦士蝶の舌先から、トロリとした液体がでてきて、ルウののどに流し込まれる。
これは、月光蝶の主食である毒花の蜜であり、人間にとっては麻薬である。
多量に取れば死ぬことも在り得る。
戦士蝶は量を見計らって口を離し、羽の呪縛を解く。
ルウの目に生気が戻ってくる、自分の目の前に戦士蝶が立っている事に気づき、逃げ出そう
としてじたばたするが、手首を捕まれて逃げられない。

暴れたためか、毒蜜がすぐに回り、ルウは再びおとなしくなる。
目はうつろになり、口元からよだれが垂れ、もうまともには見えない。ギーンと同じであった。
戦士蝶は近くの石の上に座り、膝の上にルウをチョコンと座らせる。
体格差が大きいので、ルウの頭は、戦士蝶の目より下にある。

目の前では、ガイがまだもがいているが、ルウは前を見たまま反応しない。
戦士蝶はルウの胸と股間に手を伸ばしサワサワ撫で始めた。
ルウ「はぁ…」ルウが喋った。
戦士蝶はびっくりして手を止める。あり得ない、しゃべるどころかニ度と正気に戻らないほどの
毒蜜を飲ませたのに。
まじまじとルウの顔を見詰める。
「はい…何でしょうか…」
戦士蝶は毒蜜をもっと飲ませるべきか思案する。
女王『よい、それ以上飲ませると死ぬかもしれん…おとなしくしていればよい…』
戦士蝶『は』
答えて、ルウを見る、いつのまにか、もがくガイの手をじっと見つめている。
ルウ「…」
戦士蝶「…精ヲシボリトッテイルトコロダ…」
戦士蝶が口を開く、人間の言葉を話すのは得意ではなさそうだ。
ルウ「搾り取る…苦しそう…」
戦士蝶「抵抗スレバナ…安心シロ…オトナシクシテイレバ…楽ニシテクレル…」
ルウ「…」
戦士蝶はずっとルウの体を撫でている。
獲物を落ち着かせ、逃げる事を考えさせない為だ。

まわりで見ていた他の月光蝶が、ルウと戦士蝶の周りに集まってきた。
蝶1『少し、味見していい?』
戦士蝶『お母様、よろしいですか?』
女王『よい…』

1人の月光蝶の舌が、するっと伸びてルウの物を捕らえる。
月光蝶の舌には、股間の吸精器官と同様、人の精気を吸う機能も有る。
また、身長程度まで伸ばすことができる。
ルウ「…あ…」
ぴくりと反応するが正気に戻る様子はない。
月光蝶はくすっと笑うと、舌をルウの物に絡め、くるくる巻きつけて刺激する。
ルウの呼吸が荒くなり、股間の物が硬くなっていく。
他の2,3人も舌を伸ばし、ルウを刺激していく。
ルウが達する気配を感じ、いくと同時に根元を舌で締め上げる。
ルウ「…!…」
少しだけ漏らした精を舌先で吸い、他の月光蝶達を呼ぶ。
みんなでルウの精を分け合って吸う。
ルウの顔にぼんやり不満の色が浮かぶ。

やがて、女王の触手の動きが止まる。ミイラと化したガイの残骸が吐き出され地面に倒れる。
芋虫の開口部が閉じる。

そして、ルウが絶叫する。
「あ、あーーーーーーー!」
女王、戦士蝶、月光蝶達が今度こそ驚く。
『正気に戻った!』
『毒が効かない?』
女王がルウをじっと見つめる。

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