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16.Round 3−2:エミ(?) VS 出井四郎
出井はじたばたと暴れるが、『紐』は解けるどころかますます締まっていく。 大事なところにくい込み痛くてたまらない。
「いでで!!このくそ!解けやがれ!」
クックックッ… エミは喉を鳴らし、出井の縛めに触れた。「解ケヨ」
バラリと『紐』が解け、圧迫されていたモノが楽になったる。
「た、たすか…いっ!」 エミが目の前にいた。 彼を覗き込んで、ぞっとするほど淫靡な笑みを浮かべている。
「フフ…ヨカッタワネ。 ジャア…オイデ」 人差し指で彼を招く。
出井はたらたらと脂汗を流す。 彼女の向こうには、見るも無残にやつれきった椎が至福の表情で床に伸びている。
「くっ!」出井は膝を抱え背後に転がった。 ゴロゴロと転がり隣室に飛び込み、すばやく跳ね起きてドアを引く。
バタンとドアが閉まった。 そのまま力の限りノブを引く。
「アラ…意外ニ素早イ…」エミはドアを見て呟いた。「ン…天ノ岩戸ミタイ…クッ…ククッ…」
ぜー…ぜー…出井は荒い息を吐きながら、ベッドの上の物体を呼んだ。「恵布!恵布!」
「お兄ちゃんは改心したよぉ…」呆けたように答える恵布。
「くそぉ!!下はどうなっているんだ」助けが来ないかと耳を済ます。
オホホホ… 「はぁ?」 どこからか女の声が聞こえる。 エミでもアーパーピンク娘でもない。
ドタドタドタ… つかまえて御覧なさい♪… まてぇ♪… 下が妙に騒がしい。 それも建物の外側の様だ。
「何をしてんだ!親分、早く来てくだせぇ…」
ア…ハァァァ…
耳をそばだてていた出井ははっとした。 今度はエミの声だ。
「あいつ…また椎を?」
ア…アアン… エミの声とともに、粘った音が聞こえる。 音が耳について離れない。
「…椎?…」
ウフ…外レ…
「何?」
聞コエル?… 私ノココガ…貴方ヲ欲シガッテルワ… エミがドア越しに呼びかけてくる。
「い?…」エミの声に反応したように、イチモツが固くなる。
ホラ…固クナッテ来タ…固ク…固ク… ビクリ…ビクリ… エミの言葉通り、出井の股間が固くなって激しく脈打つ。
「な、何を言ってやがる! 手前の×××な×××何ぞ!…」
柔ラカイワヨォ…トッテモ柔カクテ…絡ミ付イテ…タマラナイワヨォ…
ゴクッ… 唾を飲み込む出井。 知らず知らずの内にドア少し開く…
クチャ…クチャ… 濡れた肉の音が鮮明になり、はっとして慌ててドアを閉める出井。
「へ…変な術を使いやがって!」 アラ…誘ッテイルダケヨ…ウフフ…
「誘って…椎や伊井みたいに…搾り取る気だろうが!」 ソウヨ…
「えっ?」出井はエミが肯定したので驚いた。 アナタヲココデ捕マエテ…トッテモ気持チヨクシテ…タップリ吸ッテアゲル…サァ…
「ば、馬鹿野郎…そう言われてあける奴がいるかぁ!」 開ケルワ…
ゾクッ… エミの確信に満ちた言葉に、出井は言い知れぬ不安を覚えた。
「何だと…」 オイデ…私ノ体ハ暖カイワヨ…
「何だ……」 オイデ…私ノ胸ハ柔ラカイワヨ…
「何………」 オイデ…私ノココハ蕩ケソウヨ…
「…………」 サァ…私ト…シマショウ…
音もなく扉が開く、いつドアを開けたのか… 出井は目を見張る。 ベッドに背中を預けたエミが、こちらに女陰を晒し、指でゆっくりとなぞっている。
タラー… 光る糸が床との間に橋をかける。
出井は声もなくそれを見つめた。
「オイデ」 エミが言うと出井はフラフラと部屋に入った。 ストンという感じで、エミの足の間にひざまずく。
エミの白い腕が、蛇のように首に巻きつく。 「!」その感触が出井を正気に戻した。 しかし遅かった。
エミは出井を引き寄せると、その顔を自分の胸に埋めさせた。
むっ…むおっ… 暴れようとする出井。 しかし、鼻腔を満たす馥郁たる女の香りが彼の抵抗を奪っていく。
むぅ…うう… 出井はエミを突き放そうとしていたのが、いつの間にか自分からエミの胸に顔を押し付け、柔らかな谷間に舌を這わせている。
「お…俺は…何を?」 出井は腰を引き離そうとしたが、エミの足が絡みついて離れない。 そして…
ニユ…ニュルルン… 「はうっ!…」弾みで固くなった先端が、トロトロと濡れた魔性の裂け目に滑り込んでしまった。
「あ…あ…」 エミの濡れた『女』に滑るように吸い込まれていく出井。 さしたる抵抗もなく根元までズッポリとはまり込み…
チュ…ニュルン… 「あ…ぁ…」 出井の縮こまった陰嚢までが濡れた粘膜で包まれる。
一瞬の間が空き… フニャ…ニュラ…ニュルル…
エミの濡れた肉が、固くなった出井のイチモツを舐めるように愛撫する。 飴をしゃぶるような動きは、出井のイチモツを溶かしていくかのようだ。
「や…やめ…うへ…やめねぇで…あ…」 あっさり屈服する出井。
「ウフ…喜ンデイタダケテ嬉シイワ…サァイッパイ感ジテ…」
だらしない表情の出井とは対照的にエミの笑みはひどく冷ややかな感じがする。
出井は股間が冷えていくような錯覚に囚われた。 そして、陰嚢、陰茎、亀頭の順に心地よいものがせりあがって来る。
「おお…いく…」「イキナサイ…好キナダケ…クッ…ククク…」
ド…ドロ…ドプ…ドプ…
異様に濃い液体を出井の鈴口が吐き出し始めた、それと共に出井の体から力が抜けていく。 しかし、出井はそれに気がつかない。 なぜなら…
「アア…モット…モット…チョウダイ…」 そう言いながらエミが腰をくねらせ、胸を擦り付け、出井の体に生暖かい快感を注ぎ続けているからだった。
「すげぇ…すげぇ…おめぇは最高だ…ああ…このまま死んでもいい…」
「チョウダイ…全部…全部…?…」急にエミが眉をひそめた。
妙に真剣な顔になり出井を見つめる。
表情は幸せそうだが、顔色は土気色になり呼吸も細くなっている。
(…こんな!?…)エミは動揺した。 出井の顔を手で挟むと、口付けを交わす。
「むぐぅ♪…うう…う…」 エミのディープキスを受けているうちに、出井は白目を剥いて失神した。
コトリという感じて床に崩れ落ちる出井。
判定:エミはニ人を余裕で片付けた! しかし…
エミはベッドに座り、壁にかかった鏡をみる。
角、金色の目、少し長めの犬歯、尖った耳… 一つ一つは見慣れた自分、だが何かが違う。 鏡の中の自分に猛々しい獣のような雰囲気が感じられる。
(いつもと違う…これは…最初の時の…)エミは不安そうに胸を押さえた。
彼女はこの姿で生を受けたわけではない。 不思議な体験の結果、男を抱いて力を得る今の生き物に生まれ変わったのだ。
(あの時…何度も押さえが利かなくなった…でもそれからはずっと制御できていたのに! 必要もないのに『殺し』はしない…そう決めてたのに…)
出井を心配している訳ではない。 自分が抑えられなくなれば、さらに変わってしまうかもしれない。 その先に何があるのか判らない、その不安だった。
(どうして…)
黙り込んだエミの耳に、さっきミスティが感電したTVの音声が耳に入る。
「凄いシュートでしたね」「ええ…ただドーピングの噂が耐えないのが気になりますが…」
(『ドーピング』…まさかあの悪魔っ子の薬で!…それとも…『アレ』がないから?…)
そこまで考えて、エミはようやく目的を思い出し、顔を上げ呟く。
「今は考えるより行動…!!」
窓に見える赤い点のような光。 エミは窓を開け、光を注視する。 それが遠くにあり、点滅している事を確認した。
「警察がここを…1時間程で来るわね…急がないと」
トタトタトタトタ…オホホホホホ… その時、エミが開けた窓の下を、裸足の足音共に女の声がした。
「???」 首を捻り下を見るエミ。「誰?あれは?」
裸の金髪の白人美女…ミスティではない、なぜなら大きすぎる胸がユサユサと揺れている…が笑いながら後ろ向きに走っている。 そして…
「げへへ!まてぇ…捕まえるぞぉ」「ぜぇ…待て待て…親分まって…」「元気ですねぇ…へぇへぇ…」
親父の欲望丸出しでニタニタ笑いながら追いかける裸の鶴組長、そして喘ぎながら英一郎、美囲次郎が続く。
エミは目をぱちくりさせた。
「いったい下で何が起こっているの?」
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