VS

15.Round 3−1:エミ VS 椎三郎


「手前っ!!」椎は振り返りつつ拳を突き出す…しかし拳は空を切った。

「!」急所を誰かが握った。 再び凍りつく椎。 クッ…クックックッ…足元で誰かが笑った。

「…こんなに固くして…」じわりと圧力がかかり…布越しに揉み解そうとする。

ビククッ! 椎の意思に関係なく魚のように身悶えする男根。 エミを引き剥がそうとする…しかし手が動かない。

「!?」驚く椎。つい疑問が口に出た。「エミとか言ったよな…あんた…いったい何なんだ…」

フッ…再び笑い声。 今度は先程より少し柔らかい。

「実は…私も知らないのよ」エミはそう言いながら、椎のベルトを緩めていく。

「ふ…ふざけるな!!」怯えが声を大きくする。「お前、俺に何をした!!」

エミが答える、簡潔に。「これから…するのよ…」チャックを一気に引きおろす。

ビュン! 竹刀を振り下ろすような勢いで、椎のモノが飛び出した。

エミの舌が固く震える竿に蛇のように巻きついて…熱く濡れた唇の奥へと導く…

「う…ううっ!」ヌラリとした暖かさが股間を包み、思わず椎は呻く。 

激しく吸われ、亀頭が膨れ上がり、吸われる勢いで陰嚢の中身が回っているような気がする。

手が僅かに動く。 両手がエミの頭に伸びて…角に触った。

「ひ…」椎の両手が角を掴み…エミを引き寄せる。

エミの口がもごもごと動く。(ふ…物足りない?)彼女の声は椎のモノを通して聞こえてくる。

「へぁ…」椎の下半身がエミに同意した。 腰から下が崩れ、床に倒れこんだ。


エミは優美な身のこなしでレオタードを脱ぎ捨ながら心の中で呟く。(着たり脱いだり…今夜はせわしないこと…)

そして床に寝そべった椎に69の体勢で覆いかぶさる。

そそり立って震えるモノを白い谷間で捕らえ、左右に揺すぶりながら亀頭を剥く。

フワリとした柔らかな温かみで椎の袋を包み込みながら、顔を出した怒張を唇ではさむ。 カリを唇で撫でながら蛇のような下でで鈴口を責める。

「み…三所攻め…」椎が呻く。 「ま…負けるか…」

椎は力を振り絞って、エミの尻を抱き、左右に引っ張ってエミの秘所を露出させた。

ブワッ…濃厚な女の香りが椎の顔に叩きつけられ、テラテラひかる肉の花が顔を見せた。

恥らう様子もなく口をあけ、奥の奥からトロリとした液体を滴らせつつ椎に迫ってくる。

「わっ…す、すみません」椎は選択を誤ったことに気がついたが遅かった。 エミの秘所が椎の顔にむしゃぶりつく。

「ふぐぅぅ」下の唇が、上のそれと変わらぬ動きで椎の口を吸う。 勢いで飛び出した舌はエミの肉襞に巻き込まれ、奥に吸い込まれる。

うう…あうううっ… エミの尻に顔を埋めたまま椎が呻く。 その度にエミは腰を振るわせ、賛意を示す。

椎の舌はエミの奥をかき回し、肉襞の形を写し取ろうとするかのように動く…椎の意思と無関係に…

(た…助けて…)椎は心の中で悲鳴を上げ、必死にエミを突き放そうとする。 それがエミにも判った。

(無駄な事を…)エミは一段と強く椎を吸った。

「ぶわっ!?」

椎のイチモツが根元まで…いや、陰嚢までがエミの口に吸い込まれた。 そして…

「ひぃ…あ…あああ…」椎の性器がエミの口の中で、舌とワルツを踊る。 男根が生暖かい快感に包まれ…芯まで蕩けそうになってきた。

はぁ…ため息を漏らす椎。 だが、不思議と高ぶりがこない。 甘く切ない快感にイチモツが痺れ…それが腰までゆっくり広がっていく。

(こんなのは…初めて…)

「あ…ああああ…」椎の表情がだらしなく緩み…全身の力が抜けた。 


「…あら…もう堕ちたの…」エミは椎の顔を覗き込む。

「じゃ、いただきまーす」

エミは椎に跨った。

ビクビクビクッ…椎の体が痙攣した。

エミの中に椎のモノが呑み込まれ、こね回される。 エミの両眼が金色に輝き、黒い翼が開いて妖しく踊る。

夜の獣と貸したエミの肉の顎が、哀れな亀を存分に咀嚼し、快楽と混ぜ合わせていく。

「あぇ…いい…いい…」うわ言のように呟く椎。 体が中から溶けていくような悦楽の夢に酔いしれる。 そして…

ヒック…ヒクヒクヒク…ドクリ…ドクドクドクッ…濃く粘る熱い命の迸りがエミの中に注がれ始めた…

「あふぅ…」熱い精の迸りが体の芯を暖める。 (もっと…)そう思うと、椎がビクビクと振るえ、いっそう激しく精を放つ。

(あん…もっと…もっと…モット…クク…モット…)体が熱を帯びてきて、飲めば飲むほど乾いていくような気がする。

「ウ…ウフフフフフ…」エミの長い舌が嬉しげに踊り、歓喜の声が妖しく部屋をさ迷う…


「ちっ…畜生…」出井は情けない声をだした。 隣の部屋に飛び込んだど思ったら、何かに捕まり、気がついたら素っ裸にされて縛り上げられていたのだ。

(もう一人いやがったのか…どこにいるんだ…)目だけを動かして暗い部屋のあちこちを見るが、誰かがいる気配はない。

そのうち隣の部屋から椎とエミの声が聞こえてきた。 最初は椎が喚き、やがてあの声を上げ始めた。

「あの馬鹿…何をしてやがる!」毒づいてからエミが飛んだ事を…そして伊井の姿を思い出した。「まさか…」

じたばたと体を捻って戒めから抜け出そうとする出井。 そうこうするうちにベッドの上の人影に気がついた。

「恵布!?」

床に倒れている出井からは良くわからないが、伊井と同じような事になっているようだ。

くそっ…

体をくの字にして、壁を支えに立ち上がろうとする出井。

「うおっと!」が、バランスをくずしドアにぶつかり、椎とエミのいる部屋になだれ込む。

「いてて…ひっ!」出井は痛みに耐えて顔を上げ…驚愕した。

げっそりとやつれた椎にエミが跨り、腰を揺すっている。 だがその姿…角が…翼が…金色の光を放つ目は… 

「化け物…」震える声で出井が言うと、エミがゆっくりとこちらを向いた。

 爛々と輝く金色の目でみつめ、蛇のような舌が赤い唇を嘗め回す…

「…ク…クククク…」笑いながらゆっくりと立ち上がるエミ。

そしてと出井に歩み寄って来た。

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