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3.ヒロシ


ここでミスティのビジュアルを紹介しよう。
身長158cm、体重、BWHは秘密。
グラマラスではないが、均整の取れた女の子らしい体つきである。
肌は淡いピンク、髪の毛は濃いピンクのショートヘアで2本のかわいい角がのぞいているが、ちょっと見たぐらいでは髪飾りと見分けがつかない。
目もピンクの濃淡、左眼の目じりの下辺りに星型のタトゥーがある。耳が尖っていると、八重歯にみえる牙があるのはお約束。
背中にはごくごく小さな蝙蝠状の羽がある、但し、広げても正面からはほとんど見えない。
尾てい骨の真上に幅20cmぐらいの蝙蝠を模したタトゥーがあり、その真中から20cmぐらいの尻尾がはえている。
両足には足首からふとももまで達する縦のストライプが走っている、色は濃いピンク。
そして、肌の質感が人間と違うが、これは後ほど…

「さ〜て、体と住居は確保したと…しかし汚い部屋ね〜」
カップめんの食いカスやら、脱ぎ散らかした下着やら、ごみくずやら。(人選を誤ったかしら…)
思わずため息をつくミスティであった。

ピーンポーン。
「?」
「おーい、おれだ、来たぞ〜」
「どなた〜?」
「おれだ、おれ、おれだよ」
「タカシかい?」
「そう、タカシ車ぶつけちゃって20万ほど…って玄関先でオレオレ詐欺やるやつがいるかよ〜ヒロシだよ〜」
「ああ〜ヒロシ〜ちょっとまってね〜いま裸なの〜」声色を使うミスティ。
「何!裸!待てない!直ぐ開けろ!今開けろ!さあ開けろ!」ドンドンドン!
「ちょちょっと待って…(う〜なんなのよこいつ…侍の国だって聞いたのに…)」たじろぐミスティ。
慌てて武器を探す、包丁…は一本もない…(料理もせんのか、この女は!)
殴るもの…掃除機はやわそうだし…金属バット…?(なぜにバットが?ま、おあつらえ向き!)
深く考えず、玄関のドアの脇にポジションをとる。

そーっと鍵を開ける。
ガチャ!「ヤッホ…」ボグッ!
ドアから入ってきた男をミスティがバットで殴り倒した。
「やったー!必殺、悪魔の金属バット!」ミスティはその場のノリでバットに命名した。
必殺ではなく撲殺であろう、なんとも乱暴な悪魔であった。

「さてと…」
伸びた男をずりずり部屋に引き込み、ガチャリと鍵を掛ける。
ミスティの第2の犠牲者であった…

…ズキ「いてて…」…
ヒロシは目を覚ました。しかし、両手がガムテープでグルグル巻きにされている。
「目が覚めました〜?」
目の前に、ピンク色の女の子が立っている。
「誰だ、お前は!」
「人呼んで、美少女子悪魔ミスティちゃん♪」
「おい、あいつはどこだ!」
「お空のお星さま…いや天井のススになっちゃいました〜♪」
「て、てめぇ!」

ミスティが身をかがめる。
「それで〜は♪、目玉がぐ〜る、ぐ〜る…脳みそく〜る、く〜る…〜♪」
ミスティの瞳に渦巻きが現れ、ヒロシの意識が暗闇に囚われる。


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