マニキュア3
3.金髪の少年
「あ……」
若い女は砂の上でのたうった。 瞳は悦楽に曇り、だらしなく開いた口からは喘ぎが漏れ、無防備に開いた足の間から、快楽の滴りがトロトロと流れている。
「手ごたえのない……」
黒髪の女はつまらなさそうに呟き、黒い爪で女の体に複雑な文様を描いていく。
カハッ……
若い女は大きく背を反らし、大きく息を吐きだした。 硬直した体が、ヒクヒクと細かく震え出す。
「あはっ……アハッ……バハッ……」
若い女は粘った声をあげ、砂の上にあおむけに倒れる。 大の字に横たわった体が、痙攣し、開いた足の間から、ベージュ色の粘液がトロリ、トロリと
流れ出す。
「もういっちゃったの? どう、気分は?」
「いい……イイ……イ……イ゛……」
ベージュ色の粘液が流れ出すにつれ、女の体は厚みを失っていく。 数分後、女の体は皮だけになり、それもベージュ色の粘液に溶け込んでいき、最後
には蠢く粘液の塊となってしまった。
「ふむ……」
黒髪の女は、無造作に粘液の塊に手を差し入れ、かき回した。
ビクビクビクッ……
粘液の塊その腕の動きに反応して震え、腕に絡みついてくる。
「まだ足りないの? ほら、この子と遊んでなさいな」
黒髪の女は、体に纏いつかせていた『アメーバ男』を引きはがし、粘液の塊……『アメーバ女』の上に垂らしていった。
ビクン!
グニャリ……
アメーバと化した男と女は、互いを認識したのかドロドロと絡み合い、砂の上で蠢きだした。 黒髪の女は、アメーバ男女の絡み合いに一瞥をくれると、
男女が乗って来た車の方を見た。
「出てきなさい。 いるのは判っているのよ」
ガタッ
車の陰で、何かが動いた。 それは、車の陰から出て、這って逃げようとしている。
「……」
黒髪の女は、速足で歩き這いずる影を捕まえた。
「あら?」
女が捕まえたのは、小学生ぐらいの少年だった。 白いシャツに半ズボン、抜けるように白い肌で、ちょっと見た目には女の子に見えるような線の細い子
だった。 そして、髪の色はプラチナブロンドで、目が青い。
「ふん? 地元の子ならは黒髪で黒目よね?」
ひ……
少年は、涙目で黒髪の女を見上げている。 その様子が、女の欲望をくすぐった。
「ふーん……いいじゃない、貴方……」
「……」
女は、震える少年のシャツに手をかけた。
「あ……やめて……」
女の黒い爪が、少年の肌を滑り、まがまがしい黒い爪痕を肌に刻んでいく。 初めてを知らない『男の子』が、むっくりと起き上がり、『男の子』は慎ましい
皺の『蕾』を天に向けた。 『蕾』の中から、『大人の男』がチラリと顔をのぞかせた。
「い、痛い……」
『大人の男』が力づくで『蕾』を押し広げ、外に出ようとする。 暴力的な圧力が痛みに代わり、少年が涙を流す。
「ああ……月夜に涙を流して悶える少年……なんて可愛らしいの……」
黒髪の女は、変態的嗜虐趣味の言葉を漏らし、『男の子』に手を伸ばした。
「ほら……痛くない、痛くない……」
女の爪が、『蕾』の周りを引っ掻いた。 途端、『蕾』が一気に開いて少年は大人になった。
ズクン!!
「ひいっ!?」
少年は、自分のモノを恐怖の眼で見つめた。 今まで、可愛らしく縮こまっていた『男の子』が、凶悪な『大人の男』に変じたのだ。 その衝撃は大きかった。
「や、やだぁ……なんだよ……なにしたんだよぉ……」
涙目で横たわる少年、その体を女は跨ぎ、自分の秘所を見せつける。
「ご覧なさい……」
「ぃ……」
女の足の間で、肉の花が息づいている。 月の光を纏わせた肉襞はゆっくりと蠢き、その中心の赤黒い闇から、透明な滴が滴り落ちて、少年の『男』を
濡らしている。
「あ……あ……」
『男』であれば、目を血走らせ、鼻息を荒くする『女の花』。 しかし、この少年にとっては、ただ恐怖を感じる対象でしかなかった。 それでいて、少年の
体は『女』に対して『男』の反応を見せ、逞しく、太く、そそり立っていった。
「フフ……フフッ……クフフフフ……大きい……楽しみ……」
女は笑いながら、ゆっくりと腰を下ろしていった。
「ひっ……」
『男』になったばかりのモノが、『女』に咥えられた。 滑る花弁、生暖かい肉襞の抱擁、全てが少年にとって初めて、異質、異様な体験だった。 しかし、
彼の体はそれにどう反応するか、知っていた。
ジン……股間が縮こまり、陰嚢の中に未知の感覚が生じる。
「ひっ……変だよぉ……」
「フフ……変になるのよ……さぁ……」
ズルッ、ズルッ、ズルルッ
女は少年を咥えこみ、腰を深々と上下させる。 肉の愛撫の異様な感触に、少年の体が震える。
「あ……あ……ああっ……なに……なに……ああっ……」
「アフゥ……アハァ……大きい……」
『男』になったばかりの少年のモノは、女の奥を突き上げる。 ザラリとした感触が肉棒の先を包み、先端に何が密着してくる。
「いゃっ……だめっ……いやぁ……」
「ハアッ……ハウッ……ガハァ……」
獣のように喘ぐ女の下で、『初めて』に混乱して喘ぐ少年。 しかし、その幼い体は男として目覚めようとしていた。
「ウフッ……どう……『女』を感じるのは……」
「はぁっ……『女』?……なに……なにを……」
「オマエハ……『男』よ……さぁ……気持ちよく……なってしまいなさい……」
女の体が、少年の腰の上で重々しく蠢き、彼の目の前で白い乳房が激しく揺れている。 混乱する頭の中で、女の声が言葉を形作る。
(なに?……いい?……いい……気持ち……いい?)
「あっ!?」
『気持ちいい』、その言葉が意味を成す。 縮み上がった股間のモノ。 濡れて擦りあげられる『大人の男』。 すべての異様な感触が、一瞬で快感として
知覚された。
「あ……気持ち……いい……」
全身を貫く快感に、少年は支配される。 その中から恐怖も、混乱もなくなり、『女』を感じる『男』の快感で満たされる。
「あ……あーん……」
まるで女の子のように可愛い喘ぎを上げ、少年は快感に身をよじった。
「くふっ……好きにして……いいのよ……」
「うん……」
女が少年に覆いかぶさる。 少年は女の乳に顔を埋め、乳首を咥えて吸う。 考えての行動ではない。 体の中からこみ上げてくるものが、彼の行動を
支配している。
「アアっ……アハァ……」
「んむ……むうっ……」
夢中で女を貪る、いや、貪られる少年。 そして、その時がやってくる。
「あ……」
ドロッ……ヒクッ、ヒクッ、ヒクッ……
『大人の男』が蠢き、粘っこいモノを吐き出す。 自分では止められない、熱く心地よい快感に、少年は酔いしれる。
「蕩けそう……ああん……蕩ける……いい……あはぅ……」
「アアッ……熱い……熱いわぁ……」
女の尻の下で、少年の睾丸がポンプのように脈打っている。 あり得ないほどに長く、ゆっくりと、快楽の……ベージュ色の粘液を、女の中へと注ぎ続ける。
「溶けちゃう……気持ちいい……」
「ウフフ……いいでしょう……全部頂戴……初めても……最後も……全部出して……私の中に……」
二人の結合部から、ベージュ色の粘液が溢れだし、二人の体を濡らしていく。 やがて、少年の体は厚みを失い、先の二人同様に溶けて粘液の塊と
変わっていった……
「くっふう……」
黒髪の女は、満足げな吐息を漏らし、快楽の余韻に浸っている。 彼女の周りには、さっきまで少年だったベージュ色の粘液が広がり、甘えるように女の
体に這い上ろうとしている。
「ふふっ……初めてが私でよかった? 坊や……あら?」
女の周りで蠢いていたベージュ色の粘体が、彼女から離れ、一塊になった。 と、その塊が縦横に伸び始めた。
「……まさか?」
粘液は、縦に伸び、横に縮みと動いて、何かの形に……人の形になっていく。 女は、その様子を茫然と見つめていたが、不意に笑いだした。
「ミツケタ!……フフッ……フフッ……ウフフフフフフフッ……」
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