マニキュア

16.対決 猫娘 対 魔女麻美Ver2


麻美は両手を見つめる…赤い魔性の爪…今度しくじれば人でなくなるかもしれない…
一つ息を吐き、念じる…
(『力』を…猫娘と戦う力を…)
ゆっくりと両手が動き始める…

「う…うぅぅぅ…」
全身を這いずる両の手…自分以外の誰かが動かし…肌に赤い複雑な紋様を残していく…
肌が熱い…気を抜けば快感に呑み込まれそうになる…
麻美は耐える…(隆を…人間に…戻す!)…
その強い決意が、麻美が魔に呑み込まれるのを防いでいた…

5分ほどで手の動きが止まる…
「はぁはぁはぁ…」全身にわだかまる異様な感触に耐え…麻美は身を起こす…
鏡を見ようとしていつもの場所に目をやり…弟の部屋にいた事を思い出し、鏡を探す…

姿見に映るのは…灰色の野性的な魔女…濃淡の灰色で全身が彩られ…その上を赤い紋様が走る…
顔はともかく、体に走る赤い縞は、虎縞に見える。
地の色が灰色の虎娘…しかし、麻美が細身なので、印象は女豹に近い。
「よかった…これなら万一戻らなくなっても色を塗れば誤魔化せそう…」
(角や尻尾が生えるのは勘弁して欲しいものね…)
一応、女の子であった…

鏡に気をとられる麻美の背後で、窓が音も無く開く…麻美の肌を微風が撫でる…

「しまった!」
背後からミミが飛び掛ってくる!
振り向いて受け止めたが、そのままベッドに押し倒された。
『爪』で、ミミを引っ掻こうとするがが、ミミは足を絡め、松葉崩しの体勢を取る。
グニャァァァ…魔物の姫合わせ…見物人がいたら拍手したかも知れないが、麻美にとっては…
「ひぁ…気色悪う…何すんのよ!」麻美はノーマル…レズではない。
ミミは、麻美の足を掴み、腰を擦りつけて来る。
「こいつ何を…あぐ…足を…こ、この…」
ミミは麻美の足を『爪』で掻く…足が痺れてくる…

「くう…こっちだって…あ?…い…いゃぁぁぁ…」麻美が身を捩じらせて悶える…
ミミの女陰が、強烈に麻美を吸い始めた…力が抜ける…何かが吸われる…
「クスクス…麻美様…イマ吸イ出シテ上ゲマス…魔力モ…精気モ…魂モ…みみノ中デ隆様トズット一緒…」
(こ、こいつ…それが狙い…あたしにマニキュアを使わせて…こいつ…本当に猫なの…)
麻美がもがく…しかし、ミミは巧みに腰を振り、『爪』を使って麻美の自由を奪って行く…

苦し紛れか、片方の足がミミの後頭部をポコポコ蹴る。
「イタ…往生際ガ…イ…イィィ?…」
ゾクゾクゾク…ミミの背中に異様な感触が伝わる…熱い線が走り…痺れ…
「ナ…ソンナ…ア!…」
ミミは、自分の捕まえている麻美の足の爪が赤いのに気がついた…が、その時にはもう片方の足が、器用にミミの背中を引っ掻き続けていた。
「イャァァァ…ミィィィ…」悲鳴が…喜びの声に変わっていく…

「はぁはぁ…思い知ったか…人間の知恵…」ミミが麻美に呪縛されるにつれて、麻美は自由になっていく…
体を起こして、ミミの全身を両手の『爪』で愛撫する…
「ミィィィ…ミィィィ…」流暢な人間の言葉は姿を消し、ミミは甘える猫娘と化した…もう逆らう事はないだろう…

「まず、一つ解決…それで…隆をどうやって戻すの?…」麻美は『意志』に尋ねる…
(魂は…胎内に収まっている…己が胎内に移し…元の体に移す…)
「どーやって…」
(猫娘の取った方法で胎内に…元の体へは口から注ぐ…実体はないが…今の体ならば…意識すれば…可能…)
「うげ…」思わず引く…しかしやるしかない…

麻美は、甘えるミミを抱き寄せ…背中を優しくさする…『爪』で…
「ミニャァァァ…ミィィィ…」
そのまま、足を絡ませ、女陰を押し付けあう…
グニャ…「ミィィィ…」「うぅぅ…」(獣姦レズ…シロクロショー…畜生、出演料よこせー)心の中で意味不明の悪態をつく。
我慢して、腰を動かすと、ミミは積極的に答える。
「ミィッ!ミィッ!ミィッ!…」「こ、こら…あんまり…ひぃ…動くな…か、感じる…」
体を擦り合わせるうちに、敏感な所は動きを快感に換え始める…
共に魔物の体…段々異様な高ぶりを覚え始め…麻美は焦る…
(ま、まずいかも…くせになりそう…隆…隆…隆…)
隆の事を念じ、ミミの胎内を探る…そのうちに、隆の魂の姿が視覚化され見えてきた…

「いゃぁぁぁぁ…」ベロベロベロ…ザラザラザラ…
「やめて…助けてぇ…」ベチャベチャ…
隆の魂は小人のような姿で、魔猫ミミの子宮に収まっていた…
子宮の中には…無数の猫の舌が生え…隆の魂(?)を舐めつづけていた…
剥き出しの魂を襲う猫の舌の快楽…狂う事も出来ず…時間と共にミミの力に変えられていく…
「お願い…だして…」哀願するが答えるものはいない…
(うわ…もう少しであたしもあそこに…じゃない…隆…隆…こっちよ…)
「…ねえちゃん…助けて…出して…」
(自力じゃでて来れないの…うーん…どうすれば…)
(吸うのよ…)
(え…)
(吸い出すの…それしかないわ…)
(わかったわよ…何か偉そうになったような…)

麻美は念じる…(吸う…吸い出す…吸う力…)…両の手が蠢き…麻美の下腹部に新しい紋様を書き記す…
「はあ…あん…アソコ…欲しい…熱い…吸いたい…モット…ああ…あぁ!…」
ズ…ズズッ…ズズズズッ…
麻美の女陰が異様な動きを示す…肉襞がウネウネ動き、ミミの女陰にしっかり貼りつき、そして『何か』を吸い始める…
「ひ…出して…あん…吸われる…」ミミの胎内の隆の魂が、じわじわ動き出す…
猫の舌を振りほどくようにして、膣に…女陰に…そして麻美の中に吸い出される…
「や、やった…これで…ひぃ!?…な、何…止まらない…い…いやぁ…」

ズズズズズ…麻美の女陰が…ミミを吸う…『何か』を吸いつづける…
「あ、ああ…甘い…アマイ…オイシイ…モット…」
味があるわけではないはずなのに…ミミの中から流れ込むそれを、麻美は『甘い』と感じる…
ネットリとして…一度味わえば忘れられない…闇の蜜…吸えば見も心も魔性の虜…
「!…い、いけない…駄目…タマラナイ…駄目よ…モット…いゃぁ…欲シイ…」

(おいしいでしょう…たまらないでしょう…たっぷりおあがりなさい…今度こそ…本物の魔物に…)
「…く…『マニキュア』…全てあなたの…私を…あ…アアア…ハァ…イイ…」
(ほら…人間なんかやめて…生まれ変われる…あなたなら…素敵な魔物に…つまらない人間に…未練なんか…)
悶える麻美…女陰の辺りからみるみる黒く変わっていく…甘い魔性の喜びに体が答える…
激しく首を振り…その瞳が『隆』の姿を捉えた…
「アハァ…駄目…隆を…あの子を…人に戻す…」麻美は体を起こす…その足元で、ミミは猫の姿に戻っていた…

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