マニキュア

12.尻尾


隆はミミの腕の中でまどろむ…気だるく心地よい…このまま眠ってしまいそう…
二度目の放出を終えた一物は…ミミの中で力を失いダラリ弛緩する…それに柔肉が巻き付き、優しくマッサージする…
ミミの『雌』が、隆の『雄』に力と張りを与えていく…ヒクッ…ヒクッ…亀頭が少し膨らみを取り戻す…
ときおり、亀頭をサラリと何かが舐める…その度にビクリと隆が震える…

ミミの女陰の愛撫が、隆の男根に適度な固さと大きさを取り戻させる…
隆はミミに…男根は淫肉にと二重に抱かれ…ミミの体温、ミミの鼓動が心地よい…
(ミミは猫…どうでもいい…こんなに気持ちいい…)
「あん…はぁ…」ため息が漏れる…ミミの女陰に入れているだけで幸せだった…

隆が自分に体を預けたのを確認し…ミミの体が動き始める…四肢が隆に絡みつく…
スリ…スリ…ミミの体は柔らかく動き…しっとりした肌が隆の肌を滑っていく…
(猫の…匂い…ん…)
ミミの体は熱い獣の香りを放ち…隆の体に匂い擦りこむ…隆は自分のものと言わんばかりに…

ミミが隆の胸に顔を埋め…隆の胸をチュゥゥゥと吸い上げる…ツン…胸が切ない…
長い舌が伸びて…乳首を捕える…チロチロ…ザラッ…「は…」
鎖骨に沿って…ザララッ…「あ…う…」
首筋に巻き付き…ザラザラザラ…「…」
(うん…)何となく声を殺し…仰け反る隆…

ミミが舌の愛撫を止める…
「隆様…まだミミとするのはいや?…」ミミの声は、舌ったらずな部分がなくなり、深いアルトの女の声になっている…
「ミミ…いや…もっと…はぁ…して…」うっとりとして答える隆…
頭の中は生暖かい霞でいっぱい…思考すらままならない…

ミミの目が、そして『爪』が微かに赤く光る…
「クスクスクス…デハ…ミミノ好ミニ仕上ゲテアゲル…」
隆は、ミミの中にある禍禍しい気配に気がつかなかった…

ミミの尻尾がそっと動き、隆の尻に這わされる…
「?」
尻尾の毛が逆立ち…隆のアヌス、蟻の戸渡り、そして陰嚢までを往復し撫でる…
サササササササ…
「あん…はぁ…」
ススススススス…
「ふぅ…」優しい愛撫…ゾクゾクする…お尻がムズムズする…何か出たがっているような…

ミミの右手が、何かを探すように隆の背中から腰を這いまわり…尾てい骨のあたりで止まる…
そして、『爪』が円を描きつつ隆の尻を滑る…ムズムズ感が強くなる…はっきりとした違和感…
「んぁ…ミミぃ…お尻が…変…何か…出る…」
ヒクヒクヒク…隆の尻が痙攣する…ミミの手が動いている中心が…伸びる…黒いものが伸びていく…
ビン!…「あん!…あ?…あ!…あ!…あ!…」隆の背筋を異様な感触が駆け上り…脳天を直撃した…
不快ではない…むしろ心地よい衝撃…しかし何が起こったのか…隆は背中の方を見る…ヒョコヒョコ何か動いている…
「い!…し、尻尾ぉ!?…」
隆の尻から…黒い猫の尻尾が生えていた…

「うわ!…うわ!…」正気に戻りパニックに陥る隆…まあ尻尾が生えて平気な人間はあまりいないが…
「立派ナ尻尾…ホラ…」
隆の尻尾にミミの尻尾が巻き付き…絡み合いつつ愛撫する…
サラサラサラサラ…ゾクゾクゾクゾク…
「ひぃ!…だめ!…やめてっ!…」
激しく拒絶する隆。
違う!…こんなのうそだ!…)
混乱…恐怖…隆は暴れてミミから離れる。
弾みで、隆の一物がミミから解放された。

床の上を無様に這って逃げ出す隆…その尻でヒョコヒョコ尻尾が揺れる…
それをミミの右手が捕まえる…グン…
「痛い!…」
鋭い痛みが走る…尻尾がまぎれもなく自分の一部であると知り、驚きで動きが止まる…
その隆の尻尾を、ミミの爪がコチョコチョとくすぐる…
コチョコチョコチョ…
尻尾の先の直ぐ下…尻尾を蛇に見立てれば喉首の辺りを、爪がくすぐる…
ヒョコヒョヒコヒョコ…ゾクゾクゾク…
尻尾が反応する…何ともいえぬ感触が尻尾から背筋に伝わってくる…
「い!…いひ…いぁぁぁ…や…やめて…」
背筋が伸びる…仰け反りそうになる…尻尾がミミの愛撫に喜んでいる…
(いい…だめ…感じちゃだめ…)隆の心が警報を発する、尻尾の快感を認めてしまえば…尻尾を認めてしまったら…
しかし、体は尻尾から伝わる異様な快感で思うように動かない…四つんばいで耐える隆…

「クスクス…強情ネ…モット良クシテアゲル…」「や、やめてぇ…」拒絶する声も弱々しい…
ミミの尻尾が隆のそれに絡みつき…クネクネサラサラと蠢く…
「あん!…駄目…あぁぁ…変になりそう…」
生えたばかりで敏感なのか…愛撫されると心地よい…魂が愛撫されているかのよう…
クネクネクネ…サラサラサラサラサラサ…
「い…いや…だめ…そ、そこは…あぁ…しっ、尻尾は…」
必死で否定する…でも、隆の尻尾はミミの尻尾と絡まりあい…互いを愛撫し出す…
ヒクヒクヒク…尻尾の付け根辺りまでがジンジンしてくくる

「隆様…ドウシタノ?…」意地悪くミミが聞く…
「ひ…ああ…駄目…」喘ぐ隆
「クスクス…駄目ナノ…ジャヤメマショウ…」
ミミが尻尾を解放した…隆の尻尾はダラリと下がり…クネクネ動き出した…
「…尻尾が…ムズムズする…駄目…動いちゃ駄目…」
隆は尻尾の動きを押さえようとするが…うまく動かせない…隆の尻尾は、ミミの尻尾を捕え、愛撫をねだる…
「駄目…駄目…」隆の声が弱々しい…しかし尻尾は隆の本心を暴露するかのように、ミミの尻尾に甘える…

「クスクス…正直ニナリナサイ…みみノ尻尾ガ欲シイノ?…」
「…」
「欲シクナイノ?…」
「…しい…」
「何?…」
「欲しい…お願い…ミミ…」
「正直ナノハイイ事…ゴ褒美ヲアゲマショウ…」
ミミの尻尾の毛が逆立ち、渦巻きながら隆の尻尾に激しく絡み合う…ザザザザザザ…
ビリビリビリ…隆の尻尾に、人にはありえない快感が起こり…尾てい骨から背筋を駆け抜ける…
「ひぃぃぃ…ぃぃぃぃ…みぃぃぃぃ…」隆は快感に耐え切れず喘ぐ…子猫のような声で…
「イイ声ヨ…隆様…アハハハハハ…カワイイ声…」
四つんばいのまま、尻尾の快感によがり狂う隆…
その隆に、背後からミミが覆い被さってきた…

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