マニキュア

11.罠


隆は目を閉じて、息を整えていた…
ペチャペチャ…濡れた音が聞こえる…ミミが顔に飛んだものの後始末をしている…
(顔…汚しちゃった…)ミミの事が気になった…目を開けると…予想通りミミが床に座り込んで自分の顔を舐めている…
形は人間でも仕草はやはり猫…ぼんやりそんな事を考え、天井を見上げる…

(ミミ…猫…なんで?…猫が人に…一体何が…)
のんきな話だが、隆はようやく猫が女になった事を不思議に思った…
(実は化け猫…いや僕への思いがつのって人間に…でへへ…)
…能天気な方向に思考が進む。

フワッ…風が動いた。
目を開けるとミミの顔が目の前にあった…圧し掛かられている
「隆様ぁ…しよ…」…誘っている…
(どうしよう…)
…さっき感じた恐怖はもうない。 しかし…
(童貞喪失の相手が…猫…)
さすがに情けないかも…

ナー…ミミは隆の態度が不満らしい…実力行使に出た…
隆に跨る…ミミの腰が隆の腰に柔らかく密着し、雌猫の欲望が雄の証を求め…ゆっくり蠢く…ニチャニチャ…暖かくヌルヌルした感触…
しかし、隆は我慢する…一物の反応が鈍い…
「うにゃぁぁぁぁぁん…みぃゃぁぁぁぁん…」独特の泣き声で隆を誘うが…隆は反応してくれない…
悲しそうな目で隆を促すミミ…でも隆は力なく首を横に振る…
しぶしぶ隆から離れるミミ…隆はほっと息を吐く…

「隆様…ミミ…嫌い?…」
「い、いや…その好き嫌いじゃなくて…えーと…その将来が…いや…」必死で言い繕う隆…
「ふぅー…」ミミは隆を睨む…何か考えている…ピクッとミミの手が動いた…ミミは横目で自分の手を見つめ、ひとつ頷く…

ミミは次の行動に移った…コロンと言う感じでミミがあお向けになり…足を大きく広げた…
(うわ…)隆の目に…ミミの『女』がさらけ出される…

ミミの右手が自分の股間に伸び、女陰を弄る…赤い爪がいやらしく女陰を責める…ヌチャヌチャ…
「ふみぃぃぃ…はぁぁぁぁ…」発情した雌猫のよがり声を上げるミミ…左手は乳房を揉みしだく…そして乳房に赤い爪あとが妖しい模様を残していく…
床の上で黒髪の猫娘が、白い体をのたうたせ、妖しく悶える…
(…)食い入るように見つめる隆…視線が女陰から離れない…

直に見るのははじめての女の肉の花…テラテラ濡れ、互いを擦りあう淫肉の花びら…
ミツバチのようにその花を飛び回り…滑り引っかく赤い爪…その動きが隆の目をひきつける…
…隆の瞳の中で爪が舞う…そして頭の中で…(オイデ…)
「?」
(オイデ…ココニ…)
「なん…だ?」
(キテ…)
「あぁ?…」
(ホラ…シタクナル…ぬるぬるノ穴ニ…イレタクナル…)
頭の中に響く声はミミの物とは違う…抗えない…
ヒクッ…ヒクッ…男性自身が再びそそり立っていく…
ハァ…ハァ…息が荒くなる…
(ホラ…抵抗デキナクナル…アナタハみみノモノ…サア…)

「隆様…」ミミが動きを止め…腕を大きく広げた…
「ミミ…」フラ…隆が立ち上がる…

スル…上着を…下着を…脱ぎさる…
隆はフラフラと歩き…そっとミミに体を重ねる…ふっくらした双丘が隆を受け止める…
「はぁ…」うっとりと呟く隆…ミミ体の抱き心地を堪能する…
固くなった一物の先端が…ヌルヌルした穴の縁を探り…入るべきところを探す…
あった…ヌ…ヌヌ…ヌヌヌ…
(ん…?…)やや戸惑う隆…期待したほどではない…
(なにか…舐めてもらった時の方が…)ちょっと失望する…

実は女性器の入り口付近は、さほど男性器を刺激しない…それは、入り口で『種』を暴発させない為の配慮…
そして膣の奥では、真のもてなしが待ち受けるわけだが…

ヌヌヌヌ…ザラララララ…
「ぬ!…あ!…あ!…あぁぁぁ!…」
ミミの奥で想像外の事が…ザラザラした感触が亀頭全体を押し包み、舐め回す感触…『ミミズ千匹』…違う、さしずめ『猫千枚舌』…
「いぃぃ!…ひ!…あ!…」意味のある言葉が出せない…想像を絶する快感が亀頭を支配する…
亀頭を無数のザラザラした猫の舌が舐めまわす…カリを…裏スジを…ツヤツヤした亀頭の背を…鈴口…その中まで…
隆が硬直する…ミミの上でヒクヒクのたうつ体…その隆の顔を嬉しそうにミミが舐める…
「ミミの中は気に入ったにゃ?…」「い!…い!…」言葉にならない…

キーン…耳鳴り…キュゥゥゥゥ…陰嚢が縮み上がる…ツーン…こみ上げて来る何か…
体が思い通りにならない…男性器が…ミミの女性器に支配されヒクッ、ヒクッと痙攣している…
ヅ…ヅ…ヅ…ヅ…溜まる…陰嚢の中に…止まらない…気持ちいい…上ってくる…陰茎を…陰茎が快感で痺れていく…
(うぅぅぅ…あぁぁぁ…)
ヒクヒクヒク亀頭が膨らむような感覚…亀頭の中が溶けていくようだ…中身がでる…出てしまう…
ゴボッ…ドクドクドクドクドクドクドクドク…トロッ…激しい射精…激しい快感…
「!…」ミミの腹の上で硬直する隆…そして力が抜け…ミミの胸に顔を埋め…そのまま余韻に浸る…

ミミは隆を軽く抱きしめ…隆の顔や胸を舌で愛しげに舐めまわす…
「みぃ…隆様…捕まえた…」…ミミが笑う…

【<<】【>>】


【マニキュア:目次】

【小説の部屋:トップ】