ミルク

21.お嬢様と少年


うん…むにゃ…
”ルウ…ルウ…起きて…ルウ…”
「…ふにゃ…うーん…」ルウは大きく伸びをした。 寝ぼけ眼で辺りを見回す。
「るう…クス…」ぼんやりと誰かの顔が目に入った。 大事なご主人様の声に、使用人としての心構えが働いた。
「お嬢様…お早うございます」
ルウは深々とお辞儀をする。 額が地面につく感触…そして、頼りなく縮こまった男の証が目に入った。
「…」ルウは、自分が裸で草地に寝ていた事に気がついた。 今までの事が頭の中に蘇ってきた。
(そうだ、オルバンさん達とお嬢様を捜しに来て…スラッシュさんが…)
恐る恐る顔を上げる…白い…あの白い顔がこちらを見ている…
「うわぁっ!」ルウは仰け反って倒れこんだ。 そのまま、くるりと体を捻ってどたばたと四つんばいで逃げ出そうとする。

「るう! アタシヲオイテ行クノ?」少女の声にルウの動きが止まった。 おそるおそるといった感じで振り向く。
「ティ…ティフィン…お嬢様?」
「オ座リナサイ」
ルウは戸惑うが、もう一度同じ事をより強い口調で言われると逆らうことが出来なくなった。 使用人の性である。
膝を曲げ足を揃えると、腰に手をあてて立っているティフィンの前にきちんと座る。 
カルーア達がした事を知っていればルウは恐れおののいて、マリブ達のように後も見ずに逃げ出さねばならないはずであった。
しかし、ルウはには事の重大さが理解できていなかった。 まして、ティフィンは『お嬢様』なのだ。

ティフィンは、草むらにきちんと座ったルウに歩み寄る。
使用人としてティフィンの身の回りの世話をするルウは、湯浴みの場合の着替えを用意したりもするので彼女の裸は見る事もあり動揺はしていない。 それに、ルウはまだ男女の事が判る年齢ではなかった。
ティフィンはルウの前に立つと、彼をじっと見た。 その視線が微妙に下を向いている。
ティフィンの視線に気づいたルウは、自分の『少年の証』が太ももの間からピョコンと顔を出しているのに気がついた。
主人の裸は見慣れていても、自分が裸で主人の前にいるのは始めてである。 恥ずかしさに顔を赤黒く染め、腰をもぞもぞ動かして無遠慮な己のモノを足の間に何とかしまいこんだ。
心なしかティフィンががっかりしたような表情になる。

「あの…お嬢様…」「ナアニ?」「その…他の人たちは…」「サア?」
二人の間に沈黙が落ちる…何か言わないといけないのだが、ルウには次の言葉が浮かばない。
「あの…その…お姿は?」「…醜イ?」「そんな!色が変わっただけで綺麗です!」力説するルウ。
「アリガト」そう言って、ティフィンが顔を近づけてきた。 ルウのはどきまぎし、顔を引く。 ティフィンの息に『ミルク』の香りが混じる。
「るう」「あ…はい…その」「アナタガ欲シイ」
ルウはキョトンとする。「えーと…ティフィン様は僕のご主人様ですけど…」
「アナタガ欲シイ…体モ…心モ…全テ」
ルウの鼓動が早くなる。 ティフィンの言っている意味が理解できない。 しかし、そのもの言いに危険な物を感じた。
ゴクリ…唾を飲み込んでルウが尋ねる。「それは…どういうことでしょうか…」
「フ…見タデショウ…小屋ノ中ノ人達ヲ…」
「!」ルウの心臓が跳ね上がる。 思い出したのだ、中身の無くなったスラッシュの姿を。
「スラッシュさん…カシスさん…ああっ!」突然気がついた、さっき二人は裸だった。つまり…
「まさか…僕と…そして…」ルウが座ったまま後ずさる。 
ピン…足が開いて、圧迫されていたものが元気良く立ち上がった。

ずいっとティフィンが身を乗り出し、上体がルウに覆いかぶさり顔は触れ合わんばかりだ。
「お嬢様…駄目…やめて…ああっ!…」
クニフニクニ…白くたおやかな手が、黒く縮こまって隠れようとする男…いや少年の道具一式を手で包み込んだ。そして、そっと摩りあげる。
くっ…ルウの細い喉が鳴る…たったそれだけの事なのに、体に痺れるような感じがする。
(お嬢様の…魔力だ…)ルウはそう思ったが、異常な状況に少年の体が男として過敏な反応を示したに過ぎない。

あっ…ああっ…ルウは頭を横に振る。 拒絶しているようにも、喘いでいるようにも見える。
(何…変…変になる…)生まれてこの方味わったことのない感覚にルウは恐怖する。 
ルウの体は男としての準備が整っていないはずなのに、少女は男の体を知り尽くしているかのようにルウの性感を刺激し、男の快楽を呼び覚ましていく。
(気持ち悪い…こみ上げてくる…オ××××が…熱いくて冷たい…変…変…)
ルウの心が戸惑っていても、体はそれが快いものだと知っている。 
ルウの体はあっさりティフィンに屈服した。 彼女の手の動きを心地よいものと感じ、ルウの心を裏切る。
「…いや…だめ…だめぇ…変に…変になっちゃう…」ルウの声はどんどん細く、高くなる。 
はぁ…あふぅ…軽く目を閉じた少年の口から熱い吐息が漏れ、体が自分のもので無くなって行く快感に染まっていく。
ああん…受け流す術を知らぬ少年は、可愛い声を漏らしてあっさり果てた。
トテ…仰向けに倒れたルウの胸が、熱い快感の余韻に上下する。
「ウフ…可愛イ」ティフィンはルウに覆いかぶさったまま、手でルウの大事なところを弄り続けている。 と、その顔が微かに曇る。
白いい少女は少年の股間から手を離し、その手のひらを検めた。
「フゥン、マダ男ニナレナインダ…フフ…ソレナラ…」
少女の顔に名状し難い笑みが広がる。 しかし、余韻に浸っているルウはそれに気がつかない。

はぁ…うぅ…はぁ…ルウは荒い息を吐きながら、両手で体を抱き締めた。
(はぁ…もどらない…病気になっちゃった…)
何かもどかしい。 奇妙なもやもやに包まれているようですっきりしない。 そして頭の中もはっきりしない。
「るう」「お嬢様…変になって…止まらない…あん!」
ティフィンがルウの乳首を吸った。 敏感になっていた乳首から甘い疼きが走り、ルウに声を上げさせる。
「はぁ…駄目です…」弱々しく抗議するルウ。 しかし、ティフィンは右胸を下で転がし、左胸を人差し指で軽く刺激する。
「ひゃ…ひゃん…駄目…」喘ぐルウ。 さっき程ではないが、甘く痺れる心地よさが胸を伝う。
「るう。イヤ?」
喘ぎながらルウは首を横に振る。 いく事ができない体には丁度良い刺激で、もどかしさが薄れるような気もする。
ティフィンはルウの反応を確かめながら、舌で乳首を舐め乳輪をなぞり、乳首を舌先でさす。
「きゅう…あ…あん…」ティフィンの舌戯にルウは喘ぎ、体が小刻みに震えた。

「るう…アタシニモシテ」そう言ってティフィンはルウの顔に胸を預けた。
ポーッとしていたルウは、躊躇う様子もなくピンク色の乳首を咥える。 もっとも、ルウは『白い女』達の乳を口にした男達の末路は知らなかった訳だが。
チュウチュウ…ルウが乳首を吸い始めるとティフィンが喘ぎ出す。
「アハァ…吸ウダケジャナクテ、舌先デ…ソウ…軽ク、ソット歯デ…アン、ウマイワ…」
「ふぁい…チュウ…?」
ルウの口に微かに甘い味が広がる。
「お嬢様…」「私ノ『みるく』オイシクナイノ?」「いえ!」
再び熱心に舌を使うルウ。 その口にトロトロと『ミルク』が流れ込む…
(お嬢様の…あれ…)
ルウは体がほんのりと温かくなっていくのを感じた。 やがて…
ヒク…ヒク…ビクッ…ビクビクビク!…股間のモノが暴れだす。
「ひっ!」只ならぬ体の異変に、ルウは思わずティフィンを跳ね飛ばすようにして飛び起きた。
「あ…あああ!」ルウは驚愕した、可愛らしかった『少年の証』は蛇のように鎌首をもたげ、血管を浮きだたせた凶悪な姿となっている。
ビチ…ビチチチ! 大事に保護されていた亀頭が、フードをめくって飛び出してきた。
「い…イタッ!」ルウは激痛に悲鳴を上げた。 しかし、痛みは一瞬だった。
「あ…ああ…」ビクッ…ビクッ…成人男子程、いやそれより一回りは大きく成長したルウのモノが脈打つ。 
ルウは強烈なもどかしさを感じる。 これを何とかしたい、何かしたい…でもどうすればいいのかわからない…したい…したい…

「るう…」
イチモツの変化に気を取られていたルウは、ティフィンが仰向けになっているのに気がついた。 足を開いて股間を見せ付けている。
ヒクヒク…ピンク色の花びらが開き、濡れた光を放って何かを誘っている…
「…!」
ルウの頭の中で何かが閃いた。 (そうか、コレを…アソコに…このもどかしい不気味なものが…お嬢様の可憐な所に…)
ルウのモノが激しく震え、ルウに命じる。 行けと。 
ルウはフラフラとティフィンに近づき。 甘く誘う花びらにアレを軽く触れさせた。
「あ…あん…」濡れた肉の花びらは優しく茶色い亀頭に巻きつき、奥へ奥へと誘う。
ルウは亀頭の付属物と化し、自らティフィンに呑み込まれていく。
ヌチャヌチャ…ヌルヌルとした物が、イチモツに巻きつき摩るにつれ、ルウの中のもどかしい感じは、トロトロに溶けていき、やがてドロリとした粘っこい物に変わる。
「はぁん…変…溶けてく…ドロドロに…変だけど…これ好きです…とっても好きです…」ルウはうっとりとしてうわ言のように呟く。
「るう。 イイデショウ…サア出シテ…全部」ティフィンが促すまでもなく。 ルウは体が蕩けていくような快感に抗うつもりは無かった。
あん…あん…ああぁぁぁぁぁ…
ドロリ…ドロリ…ひどく粘っこいものが出て行く感触…頭が真っ白になり、体を満たす快感以外何も感じない…
ドロリドロリ…ひどく幸せな気分で、ルウはティフィンの胸に倒れこんだ。
…僕は…お嬢様に…頭の片隅でぼんやりそんな事を考えた。

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