ミルク

12.再会


クチャ…クチャ…ハァ…ン…
カイゼルが舌をこね回すと、乳首がうねってそれに吸い付く。 それがたまらないのか、娘はカイゼルの耳に熱い吐息を吹き込む。
「モット…モット…」
ゾクゾクゾク…「おぐっ…」
ネットリと粘り付くような囁きが耳に流し込まれると、カイゼルの背筋に妖しく痺れるような衝撃が流れ、舌がいっそう激しく乳首と睦みあう。

ヒックヒック…置いてきぼりにされた彼のイチモツが、再び鎌首をもたげる。
「アラアラ…」もう一人の娘は、イチモツに細い指を絡ませ、亀頭と乳首をすり合わせる。
チュ…チュ…敏感になった鈴口と膨れ上がった乳首が。互いの柔らかさを確認しあう。
(!…!…)細かな皺の感触にカイゼルのイチモツが支配されていく。
息をする事を忘れてしまうほど快感にカイゼルの体が硬直した…そして、娘達の虜となった舌と股間のモノが別の生き物のように蠢き続け、娘達を喜ばせる…
「アン…イイノヲ…」「ホシイノ…イッパイ…」

カイゼルのイチモツと戯れていた娘が、彼の腰にまたがった。
白いクレバスを広げ、ピンク色の洞穴に褐色の逞しい亀の頭を誘う。
「オイデ…私ノ中ニ…熱イ『みるく』ヲ吐キ出シナサイ…」
ビクビクと蠢くそれは、目があるように娘の秘所に擦り寄り…命じられるままに中へと入っていく…
「む?…ううっ…うううっ!…」
ジュルジュルと卑猥な音を響かせ、カイゼルの男根が娘の中で暴れる…柔らかく濡れた壁がしっとりと巻きつき、カリを擦り上げる感触がカイゼルの腰を内から蕩かす…
(ひぅ…と…蕩けそう…う…出…る…)
ビクビクビク…ジュ…ジュー!…ジュジュー!…ジュジュー!…
熱い感覚が陰茎を駆け上り、白い奔流となって娘の内を叩く。
「アアン…熱イ…熱イノガ…アン…アン…」
カイゼルに跨っている娘が、歓喜の声を上げて仰け反る。 激しく腰をくねらせ、喜びの深さをカイゼルに教える。
ジュー…ジュー…ジュルル…ジュルル…
(あへ…止まらん…止まらん…?…なんで…何故…)
熱い快楽の中で、カイゼルの心に疑問が生まれた。 それが、彼を正気の淵に引きずり上げようとした。
だが…彼の口を胸で犯していたもう一人がそれに気が付く。
「アラアラ…駄目ヨ…」
彼女は、その熟れた果実でカイゼルの頭を挟み込んだ。 そして乳ごとカイゼルの頭を揉みしだく。

「もがっ!…もがもがもが…」
視界が白い…満ちる香りはミルクのもの…柔らかな乳が耳を擽る音のみが響く…そして…
ムニュムニュムニュ…
口を開くと舌が誘われるように滑りでて、白いそれにこね回される…
頭の中までこね回されるような感覚に、最後に見えた光も白いミルクに飲み込まれて…
(むは…いい…気持ち…いい)
”イイノ?…”
(たまらん…いい…)
”ドンナフウニ?…”
(ああ…誰かが××をなでて…!…ひひゃあ…乳を内から舐めてる…気持ち…いい…)
”フフ…イイノデショ…イイノヨ…モットヨクナッテ…”
(ああ…いい…いい…)
固まった体がほぐれていく…どこまでも柔らかく…トロリ…トロリ…柔らかくなっていく…
(蕩ける…蕩ける…と…ろ…け…)
”貴方ノ身モ心モ…私達ノ物…”
(あ…あ…ああああ…)
言葉に出来ない快楽に、カイゼルの魂が溶けていく…そして何か混じってくるの…それはひどく心地よく、抵抗できず…
娘達の体の下で、カイゼルの皮の胴衣が少しずつしぼんでいく。

「カイゼルー!…どこよー!…全く、普段は威張っていて、考えなしの髭男が…」
ココモはカイゼルを追って来ていた。
猟師ほどではないが、傭兵である彼女達も動物や人の追跡法は心得ている。 まして、たった今人が通ったばかりなのだ。 さしたる苦労もなく、彼女はカイゼルと同じ泉のそばまでやって来た。
アフゥ…もが…
ココモの耳に妙な声と音が聞こえてきた。
「あん?…これって…あの馬鹿!」
ココモは声のする方に向かった。 そして、カイゼルがしたように茂みの影から泉の様子を伺う。
「…あー…もう…」ココモはあきれ返った。 泉の辺でカイゼルがさっきの白い女とよろしくやっている。 それも二人を同時に相手している。
彼女がもう少し長く、そして注意深く観察していれば、何かおかしいことに気がついたかもしれない。
だがココモは、カイゼルが彼女達を捕まえて、馬鹿にされた事の『おしおき』を始めたと思った。
よろしくやっている最中に割り込めば、短気なカイゼルは怒り狂うだろうと考え、ココモはその場から少し離れた所で待つ事にした。
「捕まえたのはいいとして、いきなりあれ…いくら相手が人じゃないといって…」
歩きながら首を横に振って、怒りを体で表す。
(まあ、思ったほどの相手じゃなかったって事よね…とすると樵達は『おっぱい』にやられたのかしら…)

30歩ほど歩くと、腰をかけるのに手ごろな倒木があった。 そこに座っ耳を澄ますと、厚い木の葉のベールが音をほとんど遮ってくれる。 それでも、まだ『あの声』が微かに聞こえている。
(ふん、『おっぱい』が出てくれば大騒ぎになるからこれでもわかるでしょう。)
『あの声』が耳障りだが、他に森の中に音はしない。 
「んー」ココモは大きく伸びをし、剣を抜いて切っ先を地に付けた。 その姿勢で辺りに注意を払う。

…すぐ終わるかと思ったが、『あの声』はまだ続いている。 そして、相変わらず他に何の音もしない。 オルバン達が捜しに来る様子もない。
(静かすぎる。) ココモはだんだん不安になってきた。
ガサッ…
泉と反対の方で茂みが揺れた。 ココモははっとし、立ち上がって茂みに向かって剣を構える。
茂みの中から、裸の『白い女』が現れた。
ココモは、彼女が武器を持っていないのを確認し、瞳のない目を睨む。
(ちっ、まだいたの…さっきの奴らより年がいっているようね)
目鼻の位置や体つきから年を推し量る。 もっとも、この相手が人と同じような年の取り方をするかどうか分からないが。
その『女』はじっとココモを見つめ…ているように思えるが、瞳がないので視線をどこに向けているか分からない。

「ここも…」女が口を開いた。
「?」ココモが首を傾げる。
「ここも。私ヨ、かるーあ…分カラナイ?」
ココモはもう一度首を傾げる。 彼女が言葉を話しているとは気が付いていない。
もう一度、女は同じ言葉を繰り返した。
「『かるーあ』?…カルーア?…」ココモは自分で繰り返してみて、やっとその言葉の意味することに気が付いた。
『白い女』の顔をじっと見つめる。 顔が褐色にして瞳があれば…
「カ、カルーア副隊長!!」ココモは驚愕した。
「ここも、貴方達ガ来テイタノネ」
「…その姿。いったい何が…」そう言いいながら、ココモは剣を鞘に戻した。 しかし、剣の柄は握ったままだ。
「イロイロトアッタノヨ…」そう言ってカルーアは語り始めた

…その頃、オルバン達は走りに走ってようやく荷馬車に追いついた。 というより、森の中に放置されていた荷馬車にたどり着いたと言うべきだろう。
「ぜぃぜぃ…」「ひぃ…ふぅ…」傭兵らしからぬ体格のマリブとルウ少年は地面にへたり込んでしまったが、ドグや傭兵達は息は荒いが元気である。
「ふぅ…よかった、馬も馬車も無事だ」とドグはほっとした様子。 彼は、村長から荷馬車を責任もって村まで持って帰れと言われていたのだ。
「いや…荷物がやられてる」と傷の傭兵が荷を点検する。「長柄たいまつがなくなっているぜ」
「ほう」とオルバンが感心したように言う。「と言うことは、火が怖いのかな。 スラッシュ、他はどうだ?」
「即席槍は無事…昼飯も大丈夫だ…」と傷の傭兵スラッシュが振り向きざまに答え、眉をひそめる。
「隊長、カイゼルはどこだ?」「何?」今度は多少慌ててオルバンが点呼を取る。
そして、彼らはようやくカイゼルとココモがいないことに気が付いた。
「俺達を分断する為の…罠?…」オルバンが搾り出すように言う
自体が呑み込めてくるにつれ、ボブ、マリブ、ドグそしてルウの顔に徐々に『怯え』が広がっていく…

「…じゃあ、『女神のミルク』を飲んだせいでそんな姿に?」
「エエ。マア、色ハ抜ケタケド、コノ通リ」と言って胸を張る。
ブルンと胸が揺れ、ココモは目を剥く「凄…」
「効キ目ハ確カダッタハ…フフ…」そういって微かに笑ったようだ…しかし瞳のなくなったカルーアは、微妙な表情が読みにくい。 
ココモはまだ警戒をといていない。
(信じていいのかしら…そうだ、宿屋は…樵は?…馬車は…そうだカイゼルと『していた』あの娘達は?)
ココモは疑問をカルーアにぶつける。
「アノ子達ハ目ガ見エナカッタノ、ソレデ私ノ『みるく』ヲ分ケテアゲタノ…ソレト」そう言ってもう一度胸を揺する…
フワリと甘い香りがココモの鼻腔をくすぐる。
「馬車ヲ襲ッタ『オッパイ』ハ、行商人ノ連レテイタ変ナ生キ物ヨ…」
「変な生き物?」ココモはカルーアの話にあいづちを打つ。 と、濃密な甘い香りを吸い込み目をぱちくりする。
「エエ。アノ娘達ト一緒ノ所ニ居タノ。 アタシノ乳ヲ飲ンダラ随分育ッチャッテ。 ソレデ馬ヲ襲ッテシマッテ」
「そう…」
ココモは応えながら、胸の奥でしこっていた疑惑の塊が溶けていくような感じを覚えた。
甘い香りを吸い込む度に、安心感が広がっていくようだ…
「そう…そうなの…」その表情が安堵感で満たされ、剣の柄にかけた手から力が抜けて行く。

「ここも」カルーアが呼びかけた。
ココモはゆっくりと目を上げてカルーアを見る。
「アタシガイナクナッタ後、変ワリナカッタ?」
そう聞かれた途端、ココモの胸の奥に寂しさと悲しみが湧いて来た。 ココモの両目が潤み、大粒の涙がポロポロこぼれる。
「ここも?」カルーアが驚く。
ココモはいきなりカルーアに抱きついて、その胸に顔を埋めた。
「馬鹿!副隊長がいなくなってあたし達がどんな寂しかったか…それに…エッエッエッ…」
カルーアは黙ってココモの背中を撫でている。
「…カイゼル達はあたしらをこき使って…ウッウッウッ…隊長が見てないと、平気で手を上げるし、隊長は気が付かないし…」
後は涙声で言葉にならない。 
どうやら、前はカイゼル達をカルーアが抑え、男と女の傭兵の立場が対等だったのが、カルーアがいなくなり、カイゼル達男の傭兵が女の傭兵達を見下すようになったらしい。
カルーアの口からポツリと呟きが漏れた…
「可愛ソウニ…ここも…」
そして、カルーアの体からさらに濃密な香りが立ち上る。
(あ…)
それを吸い込んだココモは、心が落ち着いて行くのを感じた…涙を拭って目を上げる。 どこまでも優しく、吸い込まれそうな白い目が自分を見ている。
「カルーア…姐様」トロンとした目つきでカルーアを呼ぶ。
カルーアは己の乳房にそっと手をあてがい、ココモに乳首を差し出す。
「オ飲ミ」
甘い香りは乳首から漂い出てココモを誘う…ココモは操られるように乳首に口付ける。
チュ…チュク…チュクチュク…コクン…
おずおずとした動きで、甘く暖かい液体を口にふくみ…細い喉を鳴らしてそれを飲み下す。
「おいしい…」…トロリしたものが喉を流れ…たちまち体に広がっていくようだ…
体がポカポカして、心が軽くなる…自分を縛っていた重苦しい何かが溶けていく…そんな感じがする。
「何か…楽しい…うふ…」ココモの顔に笑みが漏れた。 それを見てカルーアも微笑む。

ツン…ツン…
「ん…」ココモはそっと自分の胸に手をやった。 乳が張るような感じがする。
カルーアは、ココモに座るように促した。 
ココモが倒木に腰掛けると、カルーアはココモの背中に手をやり、皮胴衣を脱がせた…

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