ミルク

11.戯れ


(いやがった…しかし…)
茂みの向こうには池があり、そこに『白い女』達がいた。 
(2人…)
『白い女』達は、一糸纏わぬ姿で、笑いながら互いに泉の水をかけあっている。
(若いな…年上の方はさっきおれをばかにした奴のようだが…)
肌の色が白いのと瞳のない目の為、女達の顔は見分けづらい。
(だったらすぐそばの泉で水浴びをするか?)
カイゼルは様子を見ることにする。

片方は、人間ならば15、6ぐらい、もう一人はそれよりやや若く見える。
色が白い以外、体つきは人間の女と変わらないようだ…一点を除いて。
(でかい…)
ゴクリ… カイゼルは思わず唾を飲み込む。
年下の方は均整のとれた体つきに、柔らかそうな胸が女を自己主張している。 もっとも、臍から下が水の中なので『女』の肝心の部分が見えないが。
そして年上の方は… 
(うーむ、前に王都の露店で売っていた『西瓜』とかいう果物があれぐらいあったか)
彼女が身動きする度に、重々しく揺れる胸…一瞬形が崩れ、すぐ元に戻る様がその尋常でない柔らかさと弾力を示している。
(金持ち相手の高級娼婦でもあんなのはいねぇ…害のない連中なら捕まえれば亜人娼婦として高く売れるかも…うへへ)
よからぬ考えが頭の中で膨らんできた。 

「キャハハ…スゴイワ、コレ」年下の娘が、年上の娘の胸をつつく。 プルン…と震える乳房。
「アン。ヤッタナ。ソレッ!」「キャン!」年上が年下に飛び掛った。 そのまま潜ったり起き上がったりしながら、水辺でジャバジャバと戯れる。
(いい見世物だ…おお、背後を取った…)カイゼルはもはや仕事の事をすっかり忘れてしまっていた。

年上の娘が、年下を背後から抱きしめ、両手でその乳房を揉み始めた。
モニモニ…クリュクリュ…手全体を使って乳房を揉み、指先で乳首を転がし…時に押し込む。
「ヤン…ヤン…キャハ…アハ…ハァ…アフゥ…」
最初はじたばたと暴れていた年下は、次第に体の動きを止め、年上の愛撫に身を任せ始めた。呼吸が次第に遅く深くなっていく…
「ハァ…ハァ…」年下は目を閉じ、自分の手を背後にまわし、体を年上に預けた。

白い指が蠢き、白い果実をこね回す。
モニュ…モニュ…音が聞こえてくるような気がする。
指の間から覗く乳首は、唇と共にそこだけが淡いピンク色…プルプルと細かく震え、喜びの深さを示す。
指は乳房を執拗に揉み解す…ゆっくりと、深く…
モミ…モミ…モニュ…モニュ…ムニュ…ムニュ…
(ん?…)
カイゼルは妙なことに気が付いた。 最初、乳はほとんど手に隠れていたはず…それが、次第に手からはみ出して…いや、確かに膨らんで大きくなって…
(な、何だ?…揉むとでかくなると言うが…)
モニュン…モニュン… 白く細い指は獲物を押さえ込む蜘蛛の足のよう…それから逃れようと乳はフニャフニャと蠢きだす。
指の間から乳首が顔を覗かせ、喘ぐように揺れ動く。
『指』と『乳』のせめぎ合い、不自然な淫靡さにカイゼルの視線を釘付けにする。

プルプル…プルン…ピタリ… 唐突に、指の動きが止まった。
(?) つい身を乗り出すカイゼル。 と、
ピクリ…両乳首が一度動いた
カイゼルは、二つの乳首に『見つめられた』ような気がした。
再び手が動き出す、ゆっくり、大きく…
手の動きにあわせ…フワリフワリと乳首が舞い踊る…右に、左に…
薄暗い森のを背景に、二つの乳房が陽炎のようにユラリ…ユラリとゆらめく。 ピンク色の乳首からカイゼルは視線を外すことが出来ない。
その妖しい果実は次第に大きくなって…

”サワッテミタイ?” 遠いところで声がした。
「…ああ…」
茂みの下に這いつくばっているカイゼルの両手に、ヒヤリとしたものが触れた。
手だ…それは、魅入られたように乳首を凝視するカイゼルの両手を撫でる…
白いその手はカイゼルの両手を取り、導く…

いつの間にか乳房は彼の目の前にあった。 
たくましい男の指が、優しさと妖しさを秘めた果実を包み込む。
幻のように手ごたえがない…存在を確かめようと指に力が掛かる。
フ…カッ…次第に指に感じられるしっとりとした肌の感触…滑らかでありながら、触れたものを離そうとしないそれは魔性の果実…
ゆっくりと指は白い丘のに潜り込み…そして埋もれて見えなくなる。
(…あ…あ…)
指がめり込んでいくにつれ、カイゼルは痺れとも痛みともつかぬ感覚に囚われる…甘く、切なく…遠い昔に味わったような何か…「…は…」髭の間から深いため息が漏れる。
今度は力を抜いていく…乳房の中から指が押し出され、やがて元の形を取り戻す。
フルン…彼の手の中で乳房が揺れ、すねるように乳首が手のひらを擦る。
”モット強ク…モット深ク…”
カイゼルは求められるままに、乳を揉みしだく…それに連れて、甘酸っぱい痺れが体を満たし、他の全ての感覚が消えていく。
「ああ…心地いい…」
カイゼルは手から伝わる妖しい感触に酔いしれる。

背後に別の誰かの気配…と次の瞬間それがカイゼルの股間に滑り込んできた。
「ふう?…ああ…」
二つの手が下から伸びてきて、股間をまさぐる…
「!」
ズボンの膨らみを見つけた手が、そこを揉み解す。
重く甘い衝撃が、股間から背筋を走りぬけ、思わず仰け反るカイゼル。

…ふいに、股間が楽になった。 ズボンの内で硬く膨らんでいたものが、外へと開放されたのだ…
”包マレタイ?…”
「…ああ…」囁きの意味も理解せぬまま、カイゼルは肯定した。
フニャ…フニャァァァァ…
「!!…ああ…」
熱く敏感な男の魂が柔らかくヒヤリとしたものに包まれた…そして…
フニュゥ…モニュ…モニュモニュモニュモニュ…
「う…うう?…」
熱く張り詰めていた筈の男根が、陰嚢ととも柔らかく解されていく感触…
”ドウダ…”
「ああ…うう…」
”…熱イ…『みるく』ガイッパイ…チョウダイ…『みるく』ヲチョウダイ…”
声と共にイチモツが舌で絡め取られ、誰かの口に吸い込まれた…舌が促すように陰嚢を這い回り、亀頭が吸われる…
カイゼルは男根がヒクヒクと別の生き物のように蠢くのを感じる…熱い『ミルク』が出口を求めて股間のものの内側で溢れそうだ。
”声”に抗う事は出来なかった。 カイゼルは己を解き放つ。
ビュク!…ビュルビュルビュルビュル!…ヒクッ…
ひどく粘っこいものが芯を蕩かしてあふれ出す…そして…
チュウ…コクコクコク…
カイゼルの下に滑り込んでいた娘が、彼の『ミルク』を呑んでいる…娘の喉の動きが陰嚢を軽くくすぐる。
「はぁ…はぁ…むぷぅ」
”フフ…今度ハ私ノ『みるく』ヲアゲル…”
さっきまで彼が乳を揉んでいた娘が、彼の頭を胸にかき抱いた。
ズブリと乳房に顔が埋まる。
「むぐぅ…もが…おぐ?」
蛇のようにに乳首が彼の口に滑り込み、舌に吸い付く。
誘われるまま舌で乳首を舐めるカイゼル…と乳首が舌を吸い込んでいくではないか…
「ひゃぐあ?…」
驚いたのは一瞬だった…柔らかく乳首の中で舌が揉み解され…甘い…トロリとした甘いミルクがトロトロと舌を伝わって流し込まれ…カイゼルの目がドロンと曇りってくる。
ジュクジュクと濡れた音をたて、熟れた果実を貪るようにディープキスを続けるカイゼル…そして反対に彼の魂は次第に魔性の『ミルク』に貪られていく。
「フフ…モウ逃ゲラレナイ…」
「身モ心モ私達ノ虜…フフ…フフフフフ…」
二人の娘はカイゼルを横たえ、その上に覆いかぶさった。
ほどなく、泉の辺に熱い吐息とため息が満ち溢れていく。

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