紫陽花

8.交わり


…あぅぅぅぅぅ…………………………………………


「うん…?…うーん…」

ユウジは眠りの園から帰還した…夢うつつのまま、手探りでマリアを探す。

いない…ズキーン…心臓が飛び跳ねる。

ガバッ…自分でも驚くほどの勢いで跳ね起きた。

辺りを見回し、マリアを探す。

やはりいない、ベッドから飛び出そうとして、理性が疑問を呈した。

(何を慌てているんだ?)

ベッドに座りなおす。

心臓がバクバクいっているが、少しずつ落ち着いてきた…

マリアがいなくなったと感じた瞬間…胸を締め付けられる想いがした…

(落ち着け…落ち着け…どうしたってんだ…全く…)

しかし、心の中にもやもやしたものがわだかまっている。

やがて、それが形になる…『寂しい』…


(…子供じゃあるまいし…)…母親の隣で昼寝をしていた子供が目を覚まし、母親の不在に気づいて泣き出す…ちょう

どそんな感じだろうか。

自分自身にあきれ、首を振って辺りを見回す…さっきまでの部屋だ…

ユウジは体が乾いていることに気がついた。

(マリアさんが拭いてくれたのかな?)

服を探すが、これも見当たらない。

(そういえば、最初の方で濡れたものな…洗濯してくれるのかな?)

代わりに着る物はないかと、辺りを見回し…バスローブを見つけて羽織る。

誰か呼ぼうかと思ったが、取り合えずベッドに腰掛て待つことにした。


…………………………………………………………

…………………………………………………………

…………………………………………………………

………………………………………………はぁ……

(あれ?…)

誰かの声がしたような気がした…耳を澄ましてみる。


…………………………………………………………

………………………………………はぁ…あぁ……

また…聞き覚えのある声…

(…ヨシミツか?…ああ…あいつも『お礼』を…)


…ふぅ…はぁ…あぁ…はぁ…

意識すると良く聞こえる…ユウジは苦笑する…


…ああぁぁぁ…

押し殺したような声が聞こえてきた

(終わったか…?…)

…あ…あぁ…

すぐ次が聞こえて来た…何だか馬鹿馬鹿しくなってきた。

(いい気なもんだ…見に行ってみるか…)

ユウジは腰を上げ…バスローブ姿でスリッパをつっかけ、薄暗い廊下をペタペタ歩き出した…


…ジュプ…ジュル…ジュル…

…アロマ…さん…もっと…奥に…


一つのドアが僅かに開き、その向こうから睦声が漏れてくる。

「ここか…」

ユウジは、入り口から中を伺う…

薄暗い照明の中で、白っぽいものが蠢いているのがわかる。

しかし、体位がよくわからない…シルエットがいびつなのだ…

「?」ユウジは目を凝らす…


−−−少し前−−−


ヨシミツの意識が、水の中にから表面に浮かぶように、現実の世界に戻りつつあった…

体の感覚と意識が繋がってくる…ヌル、ペチャ、ペチャ…濡れた音…股間が妙に気色良い…そう思った時、意識が形

を取り戻した…

「ひゅぅ…あぅ…ううぅ!…あ…あれ?…」ヨシミツは横たわる自分に気がついた…暗い天井を見上げていると…

「ふぅ…やっと『洗脳』が解けたわね…」見知った女が顔を覗き込む…

「アロマさん?…」

ヨシミツは、上気したアロマの顔を見つめ、記憶を探り始めた。

「えと…静さんに説得され…真紀ちゃんたちに…変なことを…さ…れ…」

だが途中からはっきりしなくなる。

考え込んでいると…モニ…

「ねぇ…」アロマが体を摺り寄せ、男性器に手を這わせる…

「アロマさん?…」

「…今度こそ、最後まで行きましょう…」アロマの唇が、ヨシミツの胸に吸い付き…チュゥ…チュゥ…

「ちょっと待って…何が何だ…か…う…」


アロマは遠慮しない、

「一日待たされたのよ、もう待てないわ…私のものにしてあげる…」

トロ…ビュルル…

「うわっ!?…」

アロマの女性部分から、勢いよく透明な液が迸る。

「…な…う…うぅ…」

トロリとした液体が、ヨシミツの亀頭に降り注ぎ、竿を伝い流れ落ち、男性器を包み込む…

戸惑うヨシミツ…そのイチモツが、ヒクヒクと動き出し…亀頭が甘えるように、アロマの女陰に擦りよる… 

”これでいいわ…さぁ…おいで…”アロマの声…しかし、彼女の口は動いていない…

「今の声は?…あぁぁぁ…」

ジュルル…ジュルル…音を立ててアロマの女陰がヨシミツを吸い込む…忽ち根元まで呑み込まれた…そして

「お…おぅ…」

ヨシミツは、男根に異様な感触を覚え、震える…

「か…絡みつく…う…」

仰け反るヨシミツ…膨らんだ男根に、柔らかい肉…いや、細くしなやかな何かが、次々に絡みつき膣の奥に誘う…

ヌルヌルしたそれが…男根のあちらこちらに纏わりつき、敏感な部分を探して這い回り、妖しい感触を残す…

「うぁ…ミミズ…いや…ナメクジ千匹…う…うう…ぅぅぅぅぅぅ…」

”どう…”

「あ…あぁ…こ…こんな…」

”ふふ…気に入ったようね…じゃ、ここも…”

「う?」

ヌルヌルしたものが、陰嚢に絡みつき…ズボリ…陰嚢を膣に引きずり込む…

「おぅ…あ…うぁぁぁぁぁ!!…」

精の泉にに、無数の快楽の触手が一斉に絡みつく…袋を通して陰嚢を直接撫で回されるような感じだ…

あまりの快感に、たまらず抜こうとするが…

「ぬ…抜けない!?…あぁ!…ひぃ!…」

”だめよ…今度は放さない…もっと私に狂って…”

アロマの女性器は大きな吸盤のようにヨシミツの腰に吸い付き小刻みに震える…

そして、アロマの胎内は、蜜と肉と快楽の渦…ヨシミツの男性器は、快感に打ち震えグチャグチャ音を立てて揉みしだ

かれる…

「い…いぃぃ!…」必死に腰を振るが…かえって自分の性感が高まり…異様な快感に溺れていく…


”たまらないでしょう…もっと良くしてあげる…呑み込み易い様に…”

ドプ…ビチャ…ビチャ…根元から、付け根に…そして腰まで…アロマの淫肉の愛撫がヨシミツを包み込む。

ブチャ、ビチャ…滑る生暖かい愛撫、トロリとした愛液が塗りつけられ…

「…!…!…!…!…」

ヨシミツは体をくねらせ悶える…その動きは、アロマの淫肉と腰を激しく擦り合わせてしまう…

”あぁぁ…素敵…喜んでくれるのね…”


「あ…あ…あぁ…」ヨシミツは、もうアロマから逃げ出そうとしていない…アロマの体に誘われるまま…腰を振る…

”虜になってきた…ほら…”

ジュン…チュン…ジュン…チュン…ヨシミツの体の芯に優しく甘い感触が生まれ…

「あぅ…い…気持ちいい…」

ヨシミツはアロマの愛液と快楽に包まれ…理性がどこかに消えていく…

「あぅ…あぁぁ…アロマさ…ん…アロマ…もっと」

”そう…もっと…もっと…”


…………………………「…は…ふ…」ペロペロ…キュン…「あはぁ?…」

心地よい衝撃があり…それがヨシミツの意思を呼び戻した。

ヨシミツは、自分が柔らかなものを抱きしめ、舌を這わせているのに気がつく…

ドロンとした目でそれを見つめた…ヌルヌルしたそれは、アロマの足…

全身が気だるい心地よさに包まれ…特に腰から足先までに、柔らかくヌルヌルした感触で覆われて…大事なところに

柔らかい何かが念入りに纏わりつき、ウニウニと気持ちよく動いている…


ニチュゥ…ニュクン…ニュクン…ニュクン…ニュクン…ニュクン…

生暖かい快感が、絶えず男根を蕩かし…体の中を甘い快感で満たす…

「はう…ん…何て…いい…」下半身が溶けてしまいそうな快感に、うっとりして仰け反り…自分の腰を見た…

そこには…アロマの女陰が大きく口を開け…ヨシミツの体は臍の辺りまで呑み込まれていた…

「あ…」頭のどこかで…驚きが生まれ、反射的に腰を抜こうと動かす…しかし…

ニチャ…ヌチャ…アロマの膣がヌットリと張り付き…

「あぅ…だめぇ…抜けない…」甘く、芯まで溶けるような波を送り込んでくると…力が入らない…

続けて生温い快楽の波が押し寄せて来ると…どうでもよくなってしまう…

「はぅ…どうなったの…」頭の中まで溶けてしまうような快感…かろうじて質問を口に出すが…

”うふ…気持ちいいでしょう…”

ジュルルル…「あぅぅぅ!…」

愛液に濡れた淫肉がヌメヌメ動き、ヨシミツの下半身にうねりつく…腰から下が、全て性器と化し限界を超えた快感を

送り込む…

”ねぇ…私の中の居心地は…如何?…”

…音ではない…体の中を伝わって…アロマが話しかけてくる事にようやく気がついた…

「…凄いです…いいです…蕩けちゃいそうです…」

”そう…蕩けるわよ”

「え?…」

”こうしてると…気もち良くて体が溶けていくの…トローリ…トローリと溶けてしまうの…”

ヨシミツの理性が警報を出す…(…逃げろ…)

だが…ニュクッ…ニュクッ…ニュクッ…優しく絞られるように、アロマの膣で揉まれると…頭の中が快楽の波で満たさ

れ、どうでもよくなる…

「はぁ…溶けるほど…気持ちいいの…」

”ええ…私達は、どんな『女』よりもいいから…ここに入っていると、人間の『男』は全部『精』になっちゃうの…あなた

は私のものよ…”

『アロマ』の言葉の意味を、ヨシミツが理解することはなかった…

「うん…僕は全部…アロマのもの…お願い…蕩けさせて…」

”ええ…わたしの…ヨシミツ…”


ビチャ…ビチャ…ビチャ…

アロマが腰を揺する…濡れた肉は、ヨシミツに絡みつき…ジリジリと中へ…

ヨシミツは目を閉じ、うっとりとしてアロマに身を任す…

ヒクッ…ヒクッと痙攣するように動き…少年の体が『女』に呑まれて行く…

「はぁ…お臍まで…あう…お腹もいい…溶ける…蕩ける…」


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