紫陽花

3.僕、初めてなんです…


残された二人あっけに取られる…

やがてマリアは我に返り…肩を落とした。

ヨシミツは、どうしていいかわからずうろたえる。

そのうちに腹が立ってきた(なんだぁ?…勝手ばかりしやがって…)

この状況で、自分だけ『お礼』を受け取れるわけが無い。

かといって、このまま帰るわけにもいかない。


カチャ…扉が開いて、静さんが入ってきた。

「どうされました?…あら、もう一人の方は?」

ヨシミツはほっとする。

「あ、すみません。 あいつは先に帰っちゃいました」

「そうでしたか…マリア姉様?どうしたのですか?…」

「御免なさい、何でもないの。 静、此方の方をもてなして差し上げて」

マリアは静に指示し、自分は奥に引っ込んでしまった。


ヨシミツは心細くなった。

「えー…気持ちは有難いんですけど…」

「ご遠慮なさらず。 さぁ、参りましょう…」

さすがにヨシミツが断ろうとする。 が、断りを全て口にする前に静がするりとよって来て、ソファに座っているヨシミツの

手を軽く握る。

ヨシミツの目は、前かがみになった静の胸元に釘付けに…静の体から漂う匂いが、ヨシミツを包み込む…

(…女の…香り?…)

ふぅっと、意識がとんだ…


気がつくと、静に手を引かれ、薄暗い廊下を歩いている…

雰囲気に酔っているのだろうか…頭がボーっとして、胸がドキドキ、足元がフワフワ、股間がギンギン…

(ありゃ…気づかれませんように…)

突き当たりの扉を、静が開ける。

「あら、いらっしゃい」「その子?可愛い坊やね」

中には、いかにもその商売という女性が6人いた。

マリアや静より年下で、その分気安い感じがする。

「坊やじゃありません」むっとしてヨシミツが言う。

「あらごめん…じゃ経験あるんだ」「へー凄いじゃない」

「…初めてです」

たちまち、部屋が騒がしくなる。

アハハ…キャー…可愛い…ラッキー、初物じゃん…


真っ赤になるヨシミツ。

静が、背後からそっと声をかける…

「どうぞ…貴方の気に入った娘が相手をいたしますよ…」

(そう言われても…誰でも…何て言ったら嫌われるよな…うん)

気を落ち着け、6人を品定めしようとするが、場慣れしていないので焦る一方…

「初めてなんでしょう、見栄を張らなくていいのよ」

はっとすると、赤い服を着た娘が傍に来ていた。

栗色の髪、異国風の顔立ちのその娘は、気さくな笑顔を見せてくれる…なんとなくその子が気に入る…

「あの、お相手してくれる?」

「ええ、喜んで」

「ずるーい、アロマ」「抜け駆け…」

「ごめーん」

明るい娘達だった。


ヨシミツは、今度はアロマの案内で個室に通される。

「へぇ…」

思ったより広い。 暗めの照明、ダブルベッドに…ゆったりしたバスタブ、たっぷりとした洗い場にエアマット…そして

凹字型に窪んだ椅子…

(こ、これが…スケベイス…ああ、とうとうこの時が…)感極まるヨシミツだった。

「うふ…」アロマは、膨らんだズボンを撫でる…サワサワサワ…ゾクゾクゾク…

「おぅ…」思わず腰を引くヨシミツ。

感触そのものより、女性に触られているという事実に興奮する。


「じゃ始めましょう」そう言って、服を脱ぎ始めるアロマ。

ヨシミツは慌てて背を向け…「初心ねぇ…見ててもいいのよ」笑いを含んだ声を掛けられる。

…そう言われても、今から見るのも…少し後悔しながらも、先の楽しみと服を脱ぐことに専念する。

ことさらに、きちんと服をたたみ脱衣籠に収めるヨシミツ。

アロマが声を掛けてきた「もういいわよ」


そっと後ろを向く…優しく気さくな笑み…白い喉…たっぷりとして柔らかそうな乳房…きゅっとくびれた腰…黒い茂み…

視線がそこで止まる。

(…)ぼーっとして見とれる。

「見てるだけ?」

言われて、何かしなきゃと思う…が、どうしていいかわからない…


「…初めてだものね…まず洗ってあげるわ。 そこに座って」

アロマがスケベイスを示す。

ヨシミツがストン、と腰掛け…ついかしこまる。

アロマが苦笑する。

「…足を、もう少し開いて」

ヨシミツは慌てて、足を開く…(落ち着け…落ち着け…ガキじゃないんだから…)


アロマはシャワーヘッドをかざして、前からお湯を掛けてくれる。

温かい湯の雨が、股間のものを濡らす…プルプル…ピクピク…ドキドキ…ハァハァ…

動悸が止まらない…股間のものがうな垂れてしまう…(うう…情けない…)

くすくす…笑われて焦るヨシミツ…

「…あら御免なさい…」

アロマは、膝立ちで軽く抱きついてきて、背中に手を回してお湯を掛けてくれる…

ツンと立った乳首同士がフレンチキス…アロマの太ももが、ヨシミツのイチモツを軽く圧迫し…フニ…太ももに…下の唇の

柔らかな感触…

(…ふぅ…)ドキドキドキ…乳首が震える程に心臓が乱れ打つ…


「じゃ定番の『泡踊り』と…」

すっと、アロマが離れ、ヨシミツに背を向けると、スポンジにボディソープをかけて泡を立て…自分の体に泡を塗る。

シャワシャワ…ジュワジュワ…(?…へえ、石鹸が違うのかな…粘っこそうな泡…)

泡まみれのアロマが、ヨシミツに抱きつく…ベチャァァァ…

(うぁ…)女体のふくよかな感触…背中に回された両手…そしヌチャヌチャとした泡の感触…

「どお?…」「…は…ぁ…」

アロマの…そしてヌルヌルする泡の感触は鮮烈だった…アロマの声が遠くからしているよう…

アロマは、体全体をこすり付けるようにして、ゆっくりヨシミツの全身弄る…

「…気持ちいい…ああ…ああ…」

ぬるるる…ぬるるる…アロマの乳首の感触、乳房の圧迫感…そして、そそり立ったイチモツに感じるアロマのお腹の

ぬめり…

ピクッピクッ…イチモツが…全身が震える…アロマに触れられている部分が気色いい…それに何だか変な感じが…

粘る泡に心まで絡め取られていくような…

アロマという名の、巨大な女性器にしゃぶられているような気がする…そして自分は…

グチュ…ヌルルル…頭の中で卑猥な音が反響する…

「ああ…」

アロマは背中に回り…両手をヨシミツの股間に回して、男性器をこね回す…グチャグチャ…時々反り返った男根が、

指の間から滑りでる…

「あふ…もっと…もっと…」


アロマが離れる。  ヨシミツは不満そうな顔だ…「もう…終わり?」

アロマが微笑む「…まだこれからよ…ね、ローションは嫌い?」

シャワーで泡を洗い流しながら聞いてくる。

「ローション…使ったこと無い…」

「じゃ使ってみようか」

アロマは、洗面器を置くと、ヨシミツに背を向けその前にしゃがみこむ。

シャンプーか、ボディソープのような容器を2つほど中に開け、お湯を加えたようだ。

ドボリ…粘っこい音がする…

アロマは、ローションを両手ですくい、エアマットの上に流した。

そして、勢いよく体を滑らせて、全体に広げる。

「お待たせ、そこにうつ伏せになって。 あ、滑るから注意してね」


ヨシミツは、言われたようにエアマットにうつ伏せになる。

ギュッギュッ…安物のマットが文句をつける。

「じゃ、かけるわね」

背中の方で、アロマが動く気配…一瞬身を硬くする。

トローとした暖かい液体が背中にかけられる。

「あ、暖かい…」「冷たかったら萎えちゃうでしょ?」「うん…」

ヌルヌルした細い手が、背中を滑らかに滑ってローションを広げていく…チュパッ、チュゥゥ…時々口付けし、軽く歯を

立てるアロマ…

「はぁ…」

「気持ちいい?…きちんと下ごしらえしてあげる」

アロマの手はすーっとお尻の間に滑り込み、肛門にローションを塗りつけ、中に細い指が入り込む…

「うひゃぁ?…ひにゃぁぁ…」一瞬、爪が痛い…が、すぐに妙な気分になってくる…

中で指をくねくねと動かすアロマ。

「…あは…くせになりそう…」

「ここにも、急所があるの…ここを責められると…」

前立腺を刺激され、男根の根元が心地よい感覚で満たされていく…

ピクッ…ズルッ…イチモツがマットと腹の間で膨らみ、内側から突き上げられ…滑る…息が荒くなるヨシミツ…


「次は背中を流すわね」そう言うと、背中にアロマがそっと座る。 

濡れた柔らかな重み…そして、背中の辺りに柔らかい肉の感触…

(…あそこ…)

「動かないで…まかせておいて…」

ズチュゥゥゥ…

(う?…吸われてる…)

背筋の真ん中で柔らかなものが、強く吸っている感触。

(あ?…この感じ…背筋から…重い…気持ちいい…)

アロマの女性器に吸われている部分に…チリチリした疼痛のような感覚が生まれる…それが異様に気色良い…

点から面に…そして皮膚から肉の内側にじわじわと染み込んでくるようだ…

「はぁ…はぁ…」

「どう?あたしのアソコに吸われた感じ…」

「…とっても…いい…もっと吸って…」

「うふ…そうでしょ…じゃぁ…」

アロマがヨシミツの背中で蠢き始めた。

ミチャ…ヌチュ…濡れた肉が卑猥な音を立てる。

「うぅぅぅぅ…」

アロマの濡れた下の唇は、ヨシミツの背中を吸い上げながら、尻のほうに移動し…また戻ってくる…そして、吸われた

所に重々しく痺れるような快感が残る…

ヌチャァァァァ…ズチュ…チュゥゥゥゥ…ジュルルルルル…ヨシミツの背中で、淫肉の愛撫が続く…

ヨシミツは、軽く目を閉じ…背中のアロマの感触をひたすら貪る…


うっとりしていると、アロマが背中から降りた。

「今度は、仰向けになって…」

「うん…」

ヨシミツはマットの上で体を反転させる。

アロマは、69の体勢をとる。

ヨシミツには、アロマの尻以外見えなくなった。

テラテラ光る圧倒的なふくよかな尻が、みぞおちの上で揺れている…


チャプ…チュババババ…

(あぁぁぁ…)

アロマがヨシミツのイチモツを深く咥え、吸い込みながら、陰嚢を揉みしだく…クニュ…クニュ…

(うぁぁぁ…)

柔らかな舌が…イチモツにヌメヌメ舌感触で絡みつき…茎を、裏筋を、亀頭を這い回る…

そして、ぬめった液体で濡れる指が…柔らかく袋を揉む…ヌルヌルしたものを陰嚢にしみ込ませようとしているかのよ

うだ…

ギュゥゥゥ…男性器が縮こまり、固まっていく…

(いい…いいよぉ…)


ズルル…ズイッ…アロマが尻を滑らせてきた…目の前で、尻が少し持ち上がる…

少し黒いスリット…そこに『女』がいる…

パクッ…糸を引き…今度は目の前で肉の花が開いた…

ヌチャヌチャと粘る液体を溢れさせるそこを見つめるヨシミツ…

『…さあ…舐めて…』遠くからアロマの声がする…

ヨシミツは、両手でアロマの腰を抱え、頭を上げてアロマの女性器に舌を這わす…

なまめかしいピンクの穴をベロリ…味は無い…が…ズクッ…

「うっ?…」

舌に、重い衝撃を感じた…舌がヒクヒクと動き…勝手に穴の奥を求める…

蛞蝓のように蠢くヨシミツの舌は、肉の食虫花と化したアロマの肉襞に絡め取られていく…

ズクッ…ズクッ…

アロマの肉襞に愛撫されると…重い快感が生じ舌を痺れさす…

穴の奥から愛液がトロトロと流れ出て…ヨシミツの顔を濡らしていく…

ペチャ…ジュ…ズルル…舌がさらに女陰に引き込まれる…ヨシミツは逆らわない、柔らかい肉の漏斗に顔を押し付け

る…

ベチャベチャ…顔が、粘る液体をたたえた肉襞に嘗め回される…顔にも痺れるような快感が…皮膚を通して頭の中に

染み込んでくる…

ヨシミツは、夢中で舌を使い、肉襞を吸いしゃぶる…


アロマがヨシミツの男性器を激しく吸う…「うぅぅぅ…」

ドクッ…ドクッドクッドクッドクッドクッ…コクッ…コクッ…コクッ…

アロマに出したものが呑まれて…吸われているのがわかった…心地よく力が抜けていく…

しかし、ヨシミツの顔はアロマの女陰に張り付いたまま…

二人は一つの肉の塊になったかのよう…


チュパ…アロマが口を離す…同時に女陰からヨシミツが離れる…というより女陰がヨシミツを離した。

ノロノロと、またアロマに口付けようとするヨシミツ…

「…さぁ…本番に入りましょう…」

ピタッとヨシミツの動きが止まる…「…本番…」

「ええ…さぁ…横になっていて…」


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