ハニー・ビー

4-12 サブル師


 ひぃ……

 サブル師は搾り出すような悲鳴を上げた。

 彼が長椅子に横たえられて、さほど時間はたっていない。 その間に、彼の目の前でレイナ監察官が壊れて、

いや魔物の眷属へと変わってしまったのだ。

 ”クフフフ……”

 ワスピーの笑い声がした。 視線をそちらに向けると、もう一人のワスプ、ベティ=ワスプと尼僧達が、彼の衣服を

剥ぎ取りはじめていた。

 「よ、よへ……」

 ワスプの乳が効きすぎているのか、呂律が回らない。

 ベティ=ワスプ達は、彼の弱々しい拒絶を無視して、股間のものを引きずり出した。

 ”まぁ、可愛イイ。 私達の小さイとキそっくリ”

 ベティ=ワスプの頭の上で、ワスピーが小馬鹿にしたように言った。

 「ふふふ……サブル様。 一緒に楽しい夢を見ましょう……」

 ベティ=ワスプはそう言うと、胸の先を手のひらで拭うように動かし、その手でサブル師の股間のものを撫で回す。

 ヒッ……

 ベティ=ワスプの手は、蜜でヌルヌルになっていた。 彼女は、その手でサブル師の男根を弄っているのだ。

 グニグニ、グネグネ……魔物の手で股間のものは弄ばれ、固く張り詰めてくる。 それと共に、醜くぶら下がっていた

陰嚢が、うごめきながら縮みあがっていく。

 「止め……やめてくれ」
 サブル師は懇願しながら、自分の股間が自分のものでなくなっていく感覚に襲われていた。 子供から大人に変わる

ころ、夢で感じたあの淫らな感覚と罪悪感を。

 「ううっ……うううっ」
 ベティ=ワスプは信じられないほどたくみに、彼のものを操つる。 股間が張り詰め、気色のいい痺れが股間からせり

あがってくる。 これが、亀頭に達すれば……止めようのない快感と共に、彼の股間は罪の証にまみれるのだ。

 「やめ……ああっ! 来る!?」

 ズクッ……ズクッ……ズクズクズクズクッ!

 痺れきった陰嚢から、重く生暖かい快感がせりあがってきた。 もう止められない。 男根が振るえて、体があの快感に

満たされていく。

 「やめて……」

 サブル師は屈辱と……あきらめに身を任せた。


 ズクッ……ズクッ……ズクッ……

 「ううっ……うううっ?」

 変だ、あの痺れにも似た快感が亀頭を震わせている。 しかし、出た気配がない。

 「ウフフ……まだ駄目よ。 一緒にと言ったでしょう」

 ベティ=ワスプはそう言ってサブル師にまたがり、割れ目を陰茎の上で滑らせた。

 「うっ……あっ……」

 滑る溝が、痺れきった陰茎にえもいわれぬ感触を刷り込んで来る。 ヒクヒクと震えているのが自分で分かる。

 「あぁ……入れたいのね。 さぁ、おいでなさい」

 ベティ=ワスプはずるりと腰を動かした。

 「ひっ!?」

 さっきまで感じていたものが快感ならば、今感じたこれは何と言えば良いのだろうか。

 痺れて震えていた男根が、熱く濡れた魔物の膣に吸い込まれ、奥へと導かれた。

 無数の肉襞が、亀頭を優しくくすぐり、陰茎を甘く抱きしめる。 そして、熱くやわらかく、股間のものを解きほぐす。

 「ああ……あぁぁぁぁ」

 ズクッ……ズクッ……ズクッ……

 出ている、出ている、熱く粘っこい蜜が。 形容しがたい快楽の中で、彼は震えていた。

 「出る、出る……ああ……」

 「熱い……熱い蜜が……奥に……」

 うっとりと呟くベティ=ワスプ。 その声は、サブル師には天使の歌声の様に聞こえた。

 「はぁ……いい……いい……蕩ける……」

 夢心地の中で、サブル師は蜜を放ち続けた。


 ビチャビチャビチャ……

 粘っこい音を立てるワスプの花びら、サブル師はそこにむしゃぶりついて、甘い蜜を舐めていた。

 ジュルジュルジュル……

 彼の股間に、ワスプが長い舌を巻きつけ、激しく吸っている。 

 「サブル様、貴方の蜜は濃くておいしい……」

 彼は、ワスプに求められるままに蜜を出し続けていた、あれからずっと。 

 「はぁ……蕩ける……」

 ”うふふ……ね? 気持ちイイでシょう、蕩けるのは”

 耳元でワスピーが囁くと、サブル師は宙を見つめたまま、うつろな顔で頷いた。

 ”ワスプの蜜は貴方を蕩けさせる。 トロトロに蕩けて、貴方自身が蜜に変わっていくのよ、少しずつ”

 ワスプは、サブル師のモノを吐き出した。 そして、尼僧たちを手招きする。

 「はい……」

 尼僧の一人が、欲望に目をぎらつかせ、サブル師に跨り、盛んに腰を振り始めた。

 「うおっ……おおっ……おおおおっ……」

 「ああん……熱い蜜が……お腹が熱い……」

 ”そう。 そうやって貴方の蜜をこの子達ニ分け与えなさイ。 貴方の蜜で、この子達もワスプに変われる

体ニなるのよ……”

 肉欲に狂ったサブル師を糧にして、尼僧達は魔物に変わっていく。

 「ああ……男……男の蜜が欲しい」

 「女……女……」

 少しずつ、少しずつ痩せて行くサブル師。 その彼に跨って、レイナ監察官が歓びの声を上げる。


 そして修道院は、ワスプの巣箱になった。

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