ハニー・ビー
4-05 『女』の目覚め
あっ……ああ……
アレスは切なげに呻きつつ、体をよじる。
成長しきる前の『少年』のイチモツ、その周りに『女』が形作られる光景は、不気味であり、かつ得体の知れない淫靡さを持っていた。
ジュップ……
『女』の内側から熱い蜜が吹き上がり、『少年』を根元から濡らす。
「!」
アレスが目を見開き、背中を弓のようにそらした。 つま先が寝台の布に食い込み、異形の股間が『見学者』の少年達に見せつけられる。
うぁ……
思わずため息を漏らす少年達。 その眼前で、アレスの『変態』が続く。
ビチュ……ビチュ……
生まれたばかり『女』は、肉襞を軟体動物のように動かし、陰嚢を包み込むと、一気に中に引きずり込んだ。
うっ……
アレスの背筋を熱い衝撃が走りぬけ、頭の中ではじける。
衝撃で思考が止まるアレス。 しかし、彼のからだはかまわず『変態』を続ける。
グチュグチュ……
彼の股間で、『女』が『少年』を咀嚼している。 両方が快楽に酔いしれ、ヒクヒクとのたうっている。
それが両方ともアレスのものなのだ。 アレスの心は混沌の快楽の中で翻弄され、形を失っていく。
はっ……はぅっ……あは……あははッ……
アレスの目が見開かれ、緩んだ口元から笑みの形に歪む。
アレスの様子に、ダニーは心配になった。
「なんか……アレスがへん」
”あんまり気持ちイイから、魂がとろけたのよ”
「魂……大丈夫なの?」
”大丈夫よ、みててごらんさイ”
ヒクッ……ヒクッ……
皮で保護されたアレスの先っぽが、透明な雫を涎の様に垂らしたまま、『女』の秘所に引きずり込まれて消えた。
軽い音をたて、仰向けのままアレスが寝台に横たわる。 皆、彼の股間の『変態』に目がいって気がつかなかったが、アレスの
体は優しい曲線を描く少女のものに変わっていた。
はぁ……はぁ……
荒い息を立てるアレス。 その目は焦点が合わず、宙をさまよっている。
「……」
と、アレスを見守っていたアン=ワスプが動いた。
彼、いや彼女の脇に寝そべり、はしたなく投げ出された足の間に頭を差し入れ、生まれたばかりの『女』にキスをする。
ふっ……
蕩け、たゆたうアレスの魂の中に、きらめく様な『女』の感覚が投げ入れられ、その体がピクリと動いた。
アン=ワスプは、アレスの反応を確かめつつ、その秘所をやさしく嘗め回す。
は……はっ……
『女』の感覚を軸にして、アレスの魂が結び合わされていく、女として。
アレスの息が整い、目の焦点が戻ってくる。 そして、彼女はゆっくりと体を起こした。
「アレス?……いえ、アレシーナの方がぴったりね」 アン=ワスプが言った。
アレシーナは、小首をかしげてアン=ワスプを見る。 面影はアレスなのだが、体つきはすっかり少女に変わり、胸がつつましく
膨らんでいる。
「しゃべれる?」
アン=ワスプの問いかけに、アレシーナは首を縦に振った。 大きく息を吸い込み、小声で言葉をつむぎだす。
「体がしっくりこなくて……それに足の辺りが頼りない……の?」
ちょっと困惑した様子のアレシーナに、アン=ワスプは拭い布をかけてやる。
「体を清めてくるといいわ」
アレシーナは頷き、布を体に巻いて立ち上がり、部屋から出て行った。
はぁー……
息をつめて見学していた少年達が、大きくため息をついた。
それを見計らっていたかのように、アン=ワスプの複眼が虹色に輝き、少年達を包み込む。
「さぁ、次に気持ちよくなりたいのは……女の子になりたいのはだぁれ?」
皆が、ゆっくりした動作で手を上げる。
「じゃあ、ダニー。 おいで」
ダニーは、夜着するりと脱ぎ落とし、寝台の上で誘うアン=ワスプに寄り添った。
”ジゃあダニー、わたシをなめて”
彼のワスピーが、ダニーの目の前に飛んできた。
ダニーは舌を出し、小さなワスピーの体を丹念になめまわす。
「……」
ワスピーの足の間をなめたとき、甘酸っぱいような、不思議な味を感じた。 胸がどきどきして、体の心がじんわりと暖かくなっていく。
クス……
アン=ワスプは僅かに笑い、ダニーを胸に抱く。
こうして、少年達は、一人ずつ『女』に作り変えられていった。
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