ハニー・ビー

3-03 捕獲されたジャッキー


 『アン』の乳首から、仰向けに倒れた少年の顔めがけ、黄金色の蜜が迸った。

 「!」

 悲鳴を上げかけたジャッキー。 その口に甘い蜜が流れ込む。

 「いゃ……」

 少年のかよわい悲鳴は、蜜にからめとられるように弱々しく消えた。

 くはっ……、かはっ……

 ぱくばくと口を開け閉めし、もがくというより、悶えるように転がるジャッキー。 『アン』は、その体に容赦なく蜜を浴びせかける。

 ビュルルル……

 ただの蜜ではないのであろう。 それが体を覆うにつれて、少年の体は動かなくなっていく。

 「か……か……」(体が……動かない……やめて……)

 言葉にならないジャッキーの訴えは、地下室の壁に空しく吸い込まれる。

 『怖いのね……大丈夫よ……』

 『アン』は囁きながら、ジャッキーの足の方から近寄ってきた。

 『すぐに怖くなくなるから……』

 『アン』は、ジャッキーの足先に座るように腰を落としてきた。

 少年のつま先が、柔らかく滑る物に触れた。

 ジャッキーはいやいやをするように、弱々しく首を振った。

 『アン』はジャッキーに構わず、彼の腰の両側に手を突いて四つんばいになると、じわりと体を重ねてきた。

 「や……」

 ジャッキーの頭より大きな乳房が、成長途上の腿の上に着地した。

 「……」

 少年の性器は恐怖に縮こまり、その向こうで蜜に濡れた乳房が、別の生き物の様に脈打っている。

 ズリ……ズリ……

 「!」

 『アン』がジャッキーの頭のほうに体を滑らせて来た。 しかし彼には のたうつ乳房が競りあがって来るように見えた、彼の性器目指して。

 「いや……」

 かろうじて言葉が漏れると同時に、滑る乳の谷間に彼の性器が呑み込まれてしまった。

 「!」

 ヌチヌチと音がして、乳房が波打ち、大きくうねっている。 『アン』の乳房は、一組の軟体動物の様に、ジャッキの性器に吸い付き、蜜を

擦り付けている。

 「にゃぁ……みぃ……」

 ジャッキーは小動物のように鳴き声をあげる。 滑らかなうねりが性器に擦り付けられ、未知の感覚が生まれてくる。

 はぁ……はぁ……

 薄い胸をわななかせ、荒い息を繰り返すジャッキー。 性器に乳房が粘りつく感覚に意識が吸い寄せられ、恐怖は消え、ものを考える事が

できなくなっていく。

 ジュル……ジュルルルル……

 「い!……」

 吸われている。 何かが性器に吸い付き、強く吸っている。

 「……………」

 股間が気持ち悪い。 いや……判らない。 なんだか良くわからない。 ジャッキーは混乱した。

 しかし『アン』の目には、ジャッキーが抵抗を止め、その表情が恍惚に緩んでいくのが見えていた。


 ジュルリ……

 乳房が糸をひいて、ジャッキーの性器から離れた。 のたうつ乳首から、輝く糸が伸びていいるのを見て、ジャッキーはそれが自分の性器を

吸っていたことを悟る。

 「……あ!」

 性器の形が変わっていた。 大きくなり、軸の太いキノコの様な形に変わっている。

 「……」

 あまりのグロテスクさに、涙が浮いて来た。 きっとシスターに、『アン』にも嫌われてしまう、ジャッキーはそう思った。



 『可愛いわ……』

 『アン』はジャッキーの股間をなで、形の変わった性器を優しく握る。

 「あ……の……」 

 まだ舌がまわらない。 しかし、『アン』にはジャッキーの言いたいことが判る様だった。

 『可愛いわよ、ジャッキー』 そう言って『アン』は手を離した。

 ジャッキーは、股間がむずむずするのを感じた。 なんだか落ち着かないが、どうしていいのか判らない。


 『ふふ……』

 『アン』はジャッキーの表情を見定め、体を密着させてずり上がって来た。

 ヌルヌルした腹が、性器にこすり付けられる感触が気に入り、ジャッキーはうっとりする。

 『ここはどう?』

 顔の前に、乳房が迫った来た。 舌なめずりをするように蠢き、そそり立つ乳首が彼の顔に吸い付こうとする。 そして、

 ヌリュヌリュ……

 性器が濡れた溝の間で滑った。

 「あん……」  声が漏れた。 

 ジャッキーは、この感触が気に入り、知らず知らずのうちに腰を前後させていた。

 『そこがいいのね?』

 『アン』が尋ね、ジャッキーは上気した顔で頷いた。

 『ではおいでなさい』

 『アン』が命じると、ジャッキーの体が反応した。

 彼の性器は硬くそそり立ち、勝手に動いて『アン』の秘所に甘えるように擦りよる。 すると、『アン』の秘所は、秘蜜を

滴らせつつ口を開き、ジャッキーの性器を咥え込んだ。

 「あ……」

 ヌメヌメした肉襞が、ジャッキーの性器を咥え込むと、ジャッキーの動きが止まった。

 ズブッ、ズブッ……

 ジャッキーの性器がアンの秘所に呑み込まれ、ついに根元までしっかりと咥えこまれた。

 「……」

 陶然とした表情で、ジャッキーは『アン』の秘所の感触を味合う。

 『クフッ……』

 『アン』は、少年の腰の上でゆっくりと腰を回す。

 柔らな魔性の襞が、目覚めたばかりの男を抱きしめ、快楽の蜜で歓待する。

 「溶けちゃいそう……」 蕩けてしまいそうな声色で、ジャッキーが呟いた。

 『気持ちいいでしょう。 気持ちよくてたまらないでしょう?』

 「あ……」

 『アン』の言葉が、ジャッキーの心に響いた。 

 気持ちいい……凄く気持ちいい……たまらない……

 不思議な感覚は一瞬で快感にかわり、ジャッキーを溺れさす。 熱い快楽のうめき声を漏らし、少年は魔物と化した少女の下で

喘ぐ。

 ああっ……ああっ……ああっ!!

 熱い感覚が二人の体を貫き、少年と少女は激しい絶頂に支配される。 続いて、魔物の少女の体は、少年を激しく吸い上げ、少年は

何かを吸い出されていく。

 「ああん……吸われてる……好き……これとっても好き」

 女の子の様な声を出しつつ、ジャッキーは『アン』に吸われ続けた。


 やがて、ぐったりしたジャッキーの頬を『アン』が舐めた。

 ジャッキーが空ろな眼差しを開き、アンの目を見る。

 アンの目が虹の輝きを放って、ジャッキーの視線を引き寄せた。 『アン』の口から『ワスピー』の言葉が漏れる。

 『じャッきー、私の目をミるのよ』

 「はい」 ジャッキーの目にぼんやりとした光が反射する。

 『貴方にだイジなことをおシえてあげる……』

 『アン』はジャッキーに乳房を近づける。 乳首の先がぞろりと伸びてジャッキーの口に吸い付いた。

 ジャッキーが、其れを咥えると甘ったるい蜜が流れ込んできた。

 「あ……」

 蜜の甘さが体に染み渡っていくようだ。 そしてジャッキーの頭の中に、かすかに優しい声が響いてきた。

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