深き水
14.サキュバス
エミが礼二を誘ってから、10分程経過…
礼二の頭はエミの太ももの上に横たわっていた、左の耳を上にして…
礼二の視界にはエミの太ももから膝までしか見えない、エミ自身は礼二の視界にない…
礼二はエミに、『耳掃除』されていた。
只の耳掃除ではない、その気になれば一舐めで男をいかせるサキュバスの舌、それが礼二の耳を舐めしゃぶり、細長い先端が耳の穴に滑り込み、中をネロネロ舐め回す。
「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…」
礼二の頭は真っ白、エミの舌が耳の中を這い回る音しか聞こえない…
頭の中を直接舐められているような…ひょっとするとそうなのかも…
そして背後から漂う女の…いやサキュバスの女陰の甘い妖しい匂い…息をする毎に身も心もエミに囚われていく…
エミの声が囁く…
「アナタハ私ノモノ…私ハアナタノスベテ…」
「僕は君のもの…君は僕の全て…」
耳の中から伝わる熱い快感が、エミの声を頭に刻みこむ…
”僕はエミのもの…エミ…”
そして幸福感に浸されていく…
本来、エミの呪縛は一過性で持続しない、男を完全に支配下に置く為エミの技が、この『サキュバスの耳掃除』であった。
ヤクザの組長を呪縛したのもこれであった。
やがて『耳掃除』が終わり、エミが礼二を解放する…
「気分ハイカガ…」
「とてもいいよ…エミ…」
「ジャ、右」
「え?」
今度は右の耳を上にしての膝枕、但しエミを向いた格好で。
目の前にはサキュバスの女陰が、愛液を溢れさせ、二つの陰唇が眼前でニチャニチャと蠢く…サキュバスの熱い息吹が顔に吹きかけられる…
エミに心奪われていても…少し恐怖を感じる礼二であった…
「礼二…アナタノ魂ハ私ノモノ…水魔ナンカニ渡サナイ…私ハアナタノ大事ナ人…アナタハ私ノ虜…」
エミの呪縛は礼二の心を…魂を絡め取っていく…熱くネットリとしたサキュバスの呪縛が礼二の魂を包み込んでいく…
「エミ…愛してる…君が欲しい…」うわ言のように呟く礼二…眼前のサキュバスの女陰が愛しい…そこに呑まれたい…
やっと、右の耳も終わった…
「礼二…」エミが潤んだ目で礼二をみる…
「エミ…」強くエミを抱きしめる礼二…もう礼二にはエミしか見えない…エミを抱いているだけで例え様も無い幸福感が体を包む…
二人は一つとなり、ベッドに倒れこむ…
熱い口付けを交わすエミと礼二。エミの舌が礼二の舌に蛇のように巻き付きユルユル愛撫する、礼二は何もできない。
礼二の瞳から意志の輝きが失せていく。
礼二の胸とエミの胸が密着している…エミの乳首が、礼二の胸板をフニフニ刺激しながら動き、礼二の乳首を捕らえた…
ペチャ…しっとりした感触のエミの乳首が礼二の乳首を包み込み…フニペチャと刺激している…
胸が切ない…何か入ってくる…エミの乳首が僅かに湿り…それが礼二の乳首に染み込み…胸の中に広がる…
胸がエミでいっぱいになる…
先ほどの『水魔』の責めで、股間はいきそうになっている。
直ぐにも、エミの中に入りたい。
だが、エミはなぜかそれを許さない「マズ69デ」そう言って、礼二の物を咥える。
礼二の顔に、エミの熱い性器が張り付く。
そして、ピチャピチャと顔を肉襞が舐め始める…エミの長い舌が礼二の一物と睾丸にするする巻き付き、優しく刺激する。
「あ…あぁ?…」
不思議だった、あれほど張り詰めていた股間のものが、むしろおさまっていくような…
いや、快感の質…そういうものがあれば…が入れ替わっていく?…
溺れるような甘い、それでいてどこか冷たい快感が引いていく…変わりにエミの与えてくれる優しい暖かい波が広がる。
愛しいエミ…その快感の波に体の全てが答えて…しかし、体の一部に『エミ』を受け付けない部分があるような…
『エミ』の快感の波がそれをゆっくり押し流していく、完全にではないが…股間に甘く冷たく溺れそうな快感が集まった…そう認識したら果てていた…
トックン、トロリトロトロトロトロ…何かが出て行く…気持ちいいけど異質な物が…エミがそれを口に含んでいく…
やがて…噴出が止まる…
エミが礼二の体から降りて、台所に行き、口の中の物を吐き出す…
礼二は、ぼうっとして其れを横目で見ていた…うがいしてる…ちょっと悲しい礼二だった…
エミはすぐベッドに戻ってきて、礼二に騎乗位の体制になっていく
「完全デハナイケド、コレデイイハズ…サァ、イタダクワ…」
礼二の心が躍る…愛しいサキュバスの中に呑まれる期待感からか。
エミの女陰、サキュバスのシンボルが、礼二を捕える。
エミの与えた快感でそそり立つ男のシンボル、その亀頭に妖しく濡れるサキュバスの女陰の口付けが…プチャ…
「はあぁ…」ため息しか出ない…深い快感と幸福感…一物はヒック、ヒック縦に蠢き、女陰に飛び込みそう…
「フゥゥゥゥゥ…」ゆっくり息を吐きながら、エミが腰を落としていく…
女陰の肉襞が亀頭を舐めつつ降下する、カリを通過し、亀頭が膣に消える…
「…」礼二は言葉が出ない…カリが膣の肉襞をこすり上げながら、エミの奥へ奥へと潜っていく…進むほどにエミを感じていく…
エミも感じているのか、目を閉じて顔は天井を見上げたまま。
ザラッ…亀頭が膣の奥まできたらしい…亀頭で感じる快感が倍加する…が女陰がギュッと陰茎をしぼって射精させない…
ピチャ…愛液を腹に流して、エミが礼二の腰に着地した…亀頭はサキュバスの子宮内に招かれ…快楽の饗応を受けて小刻みに震えている…
「エ…エミィ…」もうこれ以上我慢できない…
「イイワ…キテェ!…」
お許しが出た…礼二は、自分のペニスが白い噴水と化したのを感じる…ビューーーーーッ、ピッピッ…
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」「アァァァァァ…ステキ…美味シイ…」
激しい白い奔流を子宮に受け、エミも激しく全身を振るわせる…快感に硬直しきる二人…
精気の噴出がとまり、エミは礼二に覆い被さる…甘いサキュバスの匂いに包み込まれる礼二。
「はぁはぁ」「ハァハァ」息を整える二人。
ゆさ…?…礼二がエミを見ると、腰を揺すっている…目が金色に輝く…満足していない…らしい…
「モットチョウダイ…モット…」
一瞬、肉食獣の顎で咀嚼されているような気がした…でもエミの目を見ると心が幸福感でいっぱいになる…
エミに合わせ、腰を動かす…このまま、魂の全てをエミの子宮に捧げたくなる…
ふと、どっちにしても結果は同じ…そんな文句が浮かんだ。
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