教会[シスター]

10.リズ


カチャリ…ファーザーの寝室にリズが入ってくる…

ファーザーはベッドに腰掛けていた…うつろな目で…
「ファーザー…」リズが呼びかける…ファーザーは目を上げる…そこには…
月明かりの中、黒い人影が立っている…シルエットはシスター・リズ…しかし…目が光っている…
青白い光…魔性の瞳…夢魔となった人間の特徴であった…

「夢魔…リズ…そうか…」…辛うじて事態を認識する…しかし手遅れだった…
「ファーザー…服を脱いでベッドに横になりなさい…」…声色はやさしい…しかし有無を言わさない口調で命ずる…
彼女の命令は絶対…体が逆らえない…
横になるファーザー…その姿を見ているリズ…魔性の力を弱める…ファーザーの意識だけが呪縛を離れる…

「リズ…正気に…戻ってくれ…リズ…頼む…」
リズが笑う…
「ファーザー…私は正気よ…誘ったのは『夢魔の魂』…でも承諾したのは淫らな事にふける前…ファーザーにふられた後なの…」
愕然とするファーザー…
「リズ…自分から?…嘘だろ…嘘だと言ってくれ…」
「ファーザーがいけないのよ…だから…夢魔と取引したの…ファーザーを手に入れるために…」
「リズ…シスター・リズ…君は…シスターなんだ…」
リズを説得できないか…最後の試みをするファーザー…だが…地雷を踏んだ事に気づかなかった…リズの顔から笑みが消える…
「あなたはいつもそう呼んできた…あなたにとって…私は『リズ』じゃなくて『シスター』だったのよ…」

”…そうだった…そうか…リズ…私にとっては…「女」ではなかった…”
自分の失敗を悟るファーザー…リズに対して恐怖が起こる…夢魔と化した人間が何をするのか、何ができるのか…知られていない…

「さて…ハジメマショウ…ふぁーざー…」
「!」リズの口調がかわった…妙に…耳に絡む…
ベッドの上…身動きできないファーザーに…裸になったリズが覆い被さってくる…
”ああああ”
激しく、貪るような口づけ…甘い唾液を飲まされる…舌が引き抜かれそうなほど吸われる…体を預け…激しく擦りつけてくる…
かわいい胸のふくらみ…干しぶどうのようにかわいい乳首…それがファーザの胸を刺激する…コロコロした感じ…
リズへの罪悪感、背徳の罪を犯している、神を裏切ろうとしている…だが抵抗できない…
乳首が触れた部分に快感が残る…胸の上に縦横無尽に快感の線が刻まれる…ファーザーの体にリズが乳首で名前を書いているようだ…
ファーザーの臍の下あたり…リズの女性器が妖しい液体を撒き散らす…塗りつける…時々女陰がビタリと張り付くのを感じる…
腰を離そうとすると…吸盤のように女陰が離れない…チュパッと微かな音を立てやっと離れる…女陰が腹を吸った後が残っている…

リズはファーザーの耳を舐める…耳の中まで舌が舐める…
操られるように…ファーザーの両手が持ち上がる…リズの胸を揉もうとして…ペッタンコで掴めない…やむなくサワサワすりあげる…
「ハァ…モット…サワッテ…」
リズの要望に素直に従うファーザー…手がリズの女陰に触れる…愛液でベチャベチャする…女陰をまさぐる…自分の手が犯されているような気になる…
触っている手が…気色いい…気持ちいい…手が止まらない…ここに一物を入れたい…その思いだけが強くなる…

「ファーザー…オイデ…りずノ中ニ…」リズが囁く…ファーザーがリズを見る…そして…
リズがファーザの男根を捕らえ、難なく飲み込む…
「うわぁぁぁ…」ドロドロに溶けたようなリズの中…極楽であった…
肉の襞がウネウネ動き…ファーザーの竿を捕まえ上下にしごく…亀頭が子宮口にはまり…ザラッとした感触が亀頭を撫でていく…
縮みあがる睾丸…女陰が愛液を噴出し…睾丸から下腹をビッチャリ濡らす…
リズが腰をゆする…ピストン運動どころではない…入れているだけで体が溶けていくようだ…
「あぁぁぁぁ…リズがこんなによかったなんて…」
「今ノりずハ夢魔…魔性ノ女陰ノ中ハコノ世ノ極楽ヨ…モウ二度ト抜ケナイ…」
「ああ…もっと…もっと…」ファーザーはリズの言葉が理解できない…

「ひぃぃぃぃぃ!…」一瞬にしてファーザーは達する…体中の力が抜け…大量の精を放ってしまう…
荒い息を突き余韻に浸る…しかし…
「ダメヨ…マダマダ…」
リズが動く…一回突くごとに…一回の絶頂を向かえるファーザー…
「ひぁぁぁぁ…や、やめ…あああ…」頭の中が真っ白になる…止まらない…

「ドウ…イイデショウ…ククク…コレガ夢魔ノ技…モウジキ魂ガ溶ケ始メル…ソシテ魂ヲ射精スルノヨ…」
リズの言うとおりなのか…一打ちごとに快感の大波が性器から体の中に押し寄せる…その度に…砂の城が波で崩れていくように…ファーザーの魂が溶けていく…
「あは…あは…あははははは…」…正気を失っていくファーザー…
”蕩けそう…溶ける…溶けてしまう…溶け…”…思考も止まる…
ファーザーの股間はビクビク何かを吐き出しつづけている…それが精なのか…溶けた魂なのか…リズはそれを女陰で吸う…吸う…吸い続ける…

やがて…ビクン、ビクッ、ビクッ、ビク、ピクッ…静かに、噴出が止まる…ファーザーの命の火と共に…
動かなくなったファーザーの上で、リズが愛しそうに下腹をなでる。
「ファーザー…もう逃がさない…」

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