魔女の誘い

第ニ章(8)


 ルウが館に入って7日が過ぎた。 最初は緩いか、逆にきついかしていたメイド服が、日を重ねるうちに体に合うようになってきた。 服が変わる訳は

ないので、ルウの体の方が変化しているは間違いなかった。

 
 ”そう、メイド服が体にあってきたの……”

 宴の時、ルウは『奥様』にその話をした。 『奥様』は、ルウを立たせ、その裸身をあらためた。

 ”裸の時だと、そう言う変化はわかりずらいものなのね”

 ”そうですね……”

 そう答えたルウだったが、あたらめて自分の体を見てみると、胸が柔らかに膨らみ、腰の辺りは逆に細くなっている。 もっとも、やせ気味の少年だった

ルウは、女の子の体への変化が判りにくかった。

 ”でも、今の体で服が合っているのなら、女らしくなってくると逆に合わなくなりそうね”

 ”すみません”

 ”謝る様な事ではないわよ、ルウ”

 『奥様』はおかしそうに言うと、机の上のベルを鳴らした。 メイド頭と年長のメイドが2人、、部屋に入って来た。

 ”ルウ、今日からは彼女たちに奉仕してもらうのよ”

 ”奉仕してもらうのですか、ボクが?”

 ”ええ、そうよ”

 『奥様』は、メイド頭にルウを湯殿に連れて行くように命じた。 メイド頭は恭しく頭を下げ、ルウが服を着るのを待って、彼女(?)を連れて部屋を出た。 

昼間は彼女がルウの上司になるのだが、宴の間は立場が逆になる。 何れは、昼間の立場も逆転するのだが、それはまだ先の話だ。

 
 湯殿は、館の外にある建物の中にあった。 ここは、週に一度集落の人たちに解放されて、公共の浴場としても使われる。 そのため、脱衣所、洗い場、

浴槽はかなりの大きさがあった。

 ”こちらへどうぞ”

 ルウとメイド達は脱衣所で服を脱ぎ、浴場に入った。 湯が張られた浴槽から白い蒸気が立ち上り、部屋を暖めている。

 ”えーと……”

 ”どうぞ、湯にお浸かりください。 その間に用意をします”

 ルウと、メイドの一人が浴槽に身を沈める。 その間にメイド頭ともう一人は、洗い場に置かれている木製の寝台を湯で濡らしていた。

 ”どうぞこちらヘ”

 メイド頭が、ルウの手を取った。 ルウは導かれるまま浴槽から出て、寝台に腰を掛けた。

 ”どうぞうつぶせになってください。 体をほぐさせていただきます”

 ルウが寝台の上にうつぶせに寝て、手を顎の下に入れる。 メイドの一人が、器に入った香油を持ってきて、ルウの体にかけていく。

 ”冷たくありませんか?”

 ”いいえ……ちょうどいい暖かさです”

 ひと肌に温められた香油が、ルウの背中にかけまわされた。

 ”失礼します”

 メイドの一人がルウの背中に手を当て、意外な力強さで手を滑らせていく。

 ”ん……”

 ルウは目を閉じて、背中を往復する女の人の手の感触に意識を合わせる。 背中がほぐれていく様で、普通に心地よい。

 ”いかかがですか?”

 ”気持ちいいです……”

 ”では、他のところも……”

 背中を往復していたメイドの手が、徐々にわき腹の方へと移動してきた。 香油の滑りを広げるように前後に動きながら、脇から胸へと、何度も往復する。

 ”ふぁ……”

 うつぶせになっているので、胸の脇の方までしか手が入らない。 ルウは、胸周りがぽうっと暖かくなってくるのを感じた。

 ”いかかがですか?”

 ”ええ……いいです……”

 答えるルウの声に、艶っぽさが混じってくる。

 ”では、仰向けになってください”

 メイドに命じられるまま、ルウは体をねじり、仰向けの姿勢になった。

 ”あ……”

 かすかに膨らんだ胸。 その中央で、ポツンと乳首が立っていた。

 ”では、続けます”

 メイドはルウの腰に跨るような格好で、ルウの脇腹へと香油を塗りつけはじめた。 香油にまみれた手でわき腹を摩り、その場所を次第に前の方へと

移してくる。

 ”あ……”

 ルウの胸の微かなふくらみ、そこを香油にまみれた手が何度も往復する。 フワフワした奇妙な温もりに、胸が包まれていく様だ。 ”それ……いいです

……あ……”

 メイドの指がルウの乳首を捉え、その指をグリグリと動かす。 胸が『暖かい』から『熱い』に変わってくる。

 ”なにか……変です……”

 ”おっぱいが、膨らんできましたよ”

 眼を開けて、自分の胸を見た。 メイドの手の下で、自分の胸がプルプルと波打っている。 その震えが、少しずつ大きく成っているようだった。

 ”膨らんでる……のかな?”

 メイドがクスリと笑ったようだった。 そして、彼女の手が丁寧にルウの胸を揉み解していく。

 ”ふぁ……"

 頭がボーっとしてきた。 熱っぽいような変な感じだ。 そして、奇妙なもどかしさを感じる。

 ”なんだか……変です……”

 ”ふふ……感じてきたようですね……濡れてきましたよ”

 メイドの視線を追うと、自分の下半身、足の間にそがれていた。 ルウはそこにも熱っぽさを感じ始めていた。

 ”そう……ですか?”

 ”ええ、ほら……”

 メイドがルウの足の間をなぞり、透明な滴に濡れた指を掲げて見せる。

 ”ひゃぁ!?”

 ルウの体が跳ねた。 メイドの指が触れたところに、熱い衝撃が走ったのだ。

 ”な、なんです……いまの……”

 ”ふふっ……かんじちゃったみたいですね……女の部分が……”

 ”女の部分……”

 女に変わってから、ソコを『奥様』に愛撫されたことはあった。 しかし、今のような衝撃は初めてだった。

 ”どうして?”

 ”先に胸を弄られて、体がうずき、その場所を撫でられたので、強く体が反応したのですね”

 ”そ、そう……”

 応じたルウは、別の感覚に襲われてつつあった。

 (アソコが……女の子の処が……うずいている……)

 いったん意識すると、それは強い欲求になってきた。

 ”ああ……あの……ああ……”

 思いをうまく言葉にできず、身をよじるルウ。 そんなルウの思いを察したかのように、メイドが言葉をかぶせてきた。

 ”うずくのですね? アソコが”

 ”ええっ!?……あ、はい……”

 今更ながら、顔が赤くなってきた。 男の時は平気だったのだが。

 ”承りました。 もっと……良くして差し上げます”

 メイドはそう言うと、今度は慎重な手つきでルウのアソコをゆっくりとなぞりあげた。

 ”ふぁぁ……”

 指の動きがゆっくりだったためか、さっきほどの強い刺激はなかった。 しかし……

 ”ふ、深い……ああ……”

 メイドの指が往復するたびに、ルウのアソコが熱を増していく。 深く、重く、濡れた快感が、アソコに生まれ、背筋を駆け上がってくる。

 ”なに……いい……気持ちいい……はあっ……”

 腰をよじってよがるルウ。 その目はトロンと焦点を失い、忘我の海へと漂い始めていた。

 ”して……おねがい……もっと……”

 自分の声、ルウはそれがひどく遠くで聞こえていた。
   
 【<<】【>>】


【魔女の誘い:目次】

【小説の部屋:トップ】