魔女の誘い

第ニ章(6)


 ”奥様……”

 乳房の間で呻きながら、ルウは自分の腰を奥様の腰に打ち付ける。 その都度に、ふくよかな女の腰に、小さく固い少年の腰が深々と潜り込む。

 ”ルウ……”
 熱い吐息をルウの頭の上に吐き出し、『奥様』は少年の背中に回した腕に力を込める。 その様は、軟体動物が獲物を捕食しているかのようであった。 

そして、それはルウが感じている事でもあった。

 ”呑み込まれちゃいそう……”

 柔らかく絡みつく女の陰唇からは、溢れんばかりに熱い蜜が湧き出て、少年自身どころか、小さな尻までも熱く濡らしている。

 ”くぅ……”

 ルウは腰に力を込めて踏ん張りながら、あらん限りの力で『奥様』の腰に自分自身を突き入れた。

 ”あぁ……ルウ……可愛いわ……そして、強いわ……”

 大の男でも一瞬で魂を蕩かれる『奥様』の女の神秘。 だがルウは、今度は踏ん張っていた。 ルウにその自覚はなかったが。

 ”溶けちゃいそう……”

 『奥様』の大きく口を開けた陰唇に突き入れるたびに、ルウはモノどころか、尻近くまでを潜り込ませていた。 腰から下が、溶けていく様な感覚に、ルウは

呑み込まれそうになっていた。

 ”ルウ……溶けちゃダメ……貴方を保ったまま……私の中に……”

 ”『奥様』っ”

 ルウは果てた。 熱いモノをドクドクと『奥様』の中に放っていく。 そして……

 ”ああ……いい……”

 すーっと意識が楽になり、奥様の中に吸い込まる。 ヌメヌメした優しい温もりに包まれていく吸い込まれていく。

 ”その感覚よ……”

 『奥様』声が周りから響いてくる。

 ”この感覚……”

 夢心地でルウは答え、そして意識を失う。

 
 ”……『奥様』”

 ルウは奥さまの膝の上で目を開けた。

 ”すみません……どのくらいです?”

 ”ほんの少しよ……”

 そう言って、『奥様』はゆっくりとルウの体を撫でている。 すべすべした肌の感覚が心地よい。

 ”ルウ、男の感覚は大体覚えた?”

 ”ええ……”

 ルウは何度か『奥様』の手ほどきを受けた。 最初は『奥様』に翻弄されるだけだったが、今はある程度自分の体がどう感じているか判るまでになっていた。

 ”凄い事よ、ルウ”

 ”そうなんですか?”

 ”ええ、私相手にそこまで持ちこたえることが出来ると言うのは”

 『奥様』は笑いながら、ルウの体を触っている。 白い指先は少年の脇腹をなぞり、お腹を撫で、突然股間に潜り込んむ。 ルウはビクッと体を縮めた。

 ”お、『奥様』?” ルウがやや尖った声を出した。

 ”ふふっ、怒った?” 『奥様』が小さく笑う。

 ”いえ。 ただ、くすぐったいですけど……”

 ルウは微かに頬を染め、息が少し上がっている。

 ”ならいいわ……私に任せて……”

 『奥様』はそう言って、掌でルウ自身を包み、ゆっくりと撫で上げた。

 ”ん……”

 『奥様』の手は、ルウの感じる所を知り尽くしているかのように蠢き、 裏筋を爪でなぞり、亀頭の縁を優しく引っ掻く。

 ”くうっ……”

 ルウはきゅっと目を閉じて、背を突っ張らせた。 強い快感が股間からせり上がってくる。

 ”やっぱりかわいい……”

 からかうように呟く『奥様』。 ルウは薄目を開けて、彼女の顔を見た。

 ”『奥様』?”

 ”覚えてる? さっきおっぱいを飲ませてあげたとき、私が言ったことを”

 ”はい……『その乳が……女へと変えてくれる』と”

 ”そうよ……”

 『奥様』はそう言って、ルウ自身を手で揉みしだいた。 手の中で、ルウのモノがあたかもの別の生き物のように身もだえする。

 ”ふぁっ……”

 ルウが甘い声を上げた。 『奥様』の手で揉み解されているものから、トロリとした甘い快感がせり上がって来たのだ。

 ”あ……ああっ?”

 ”ルウ……その感覚に身を任せて……”

 『奥様』はそう言いながら、ルウの股間を弄っている。 抗いかけたルウは、体の力を抜いて『奥様』にされるがままになった。

 ”アソコが……トローッとしてきました……”

 そう言ったルウの眼も、トロンと曇っている。 彼は自分の指を咥え、股間からの感覚によっているようだ。

 ”熱い……熱くなってきました……”

 しきりに身をよじるルウ。 ルウ自身が熱を発し、その熱で溶けていく様な錯覚を覚える。 そのうちに、男としての行くときの、あのジンジンとした痺れる

ような快感がせり上がって来た。

 ”あう……でちゃう……外に……『奥様』の手を汚しちゃう……”

 ”いいのよルウ……さぁ……気持ちよくなりなさい……”

 『奥様』の言葉と同時に、ルウ自身が抑えきれなくなった。 ビクビクと喜びに震えつつ、股間からせり上がって来た熱い精を吐き出し、『奥様』の手を白く

汚す。

 ”ああ……だめ……いっちゃ……”

 ”いいのよ……可愛い子……さぁ……全部……吐き出しなさい……”

 ヌルヌルになった手で、『奥様』はルウ自身を優しく撫でている。 ルウのそれは、子犬がじゃれる様に亀頭を持ち上げ、『奥様』の手にその縁を擦り付け

ながら、間断なく精を吐きです。

 ”だめ……でも気持ちいい……あ……なに……止まらない……”

 ルウは異変に気がついた。 いつもならとっくに終わっているはずなのに、ルウのモノは、いつまでたっても熱いモノを吐き出し続けている。 ルウは、頭を

少し上げて自分のモノを見た。 それは亀頭は白いモノでなく、透明な液体を吐き出している。 それが『奥様』の手の平で受け止められ、指の間から糸を

引いてたれていく。

 ”……あっ……”

 ズンとした衝撃が背筋を上がって来た。 それが快感である事に気がつくまで、少し間が開く。

 ”ああっ!?”

 ズンズンと、立て続けに快感の衝撃が上がってくる。 それは、自分の股間からきていた。

 ”『奥様』……僕の……ボク……変です……”

 ”ふふ……すごく気持ちいいんでしょう? 貴方のモノが、男から女に変わっているところなのよ……御覧なさい”

 ルウは再び顔を上げ、自分のモノを見た。 『奥様』の手で撫でられているそれは、ビクビクと透明な液体を吐き出しつつ、後ろに下がっていく。 いや、

縮んでいくのだ。

 ”さあ……貴方のモノが、お腹の中に戻っていくわ?”

 ”戻る?”

 ”そう、男のモノは、女のモノが外にはみ出したモノ。 それがお腹に戻っていくの……”

 ”もどる……ああっ!?”

 ルウは思わずシーツを握りしめ、背筋を反らした。 股間に凄い圧迫感があり、何かが突き入れられようとしている。 『奥様』が手を突き入れようとして

いるかとそちらを見たが、目に入ったのは自分の睾丸モノが、足の間で膨れて震えているところだった。

 ”くる……入ってくる! ああっ!”

 ズンという衝撃と、股間に何かが入ってくる感覚があった。 頭が真っ白になり、再びルウは意識を失った。


 ”……?”

 目を開けると、『奥様』が額に手を当て、こっちを見て笑っていた。 ルウはぼんやりと『奥様』を見ていたが、はっと気がついて起き上がり、自分の股間を

改めた。

 ”あ……”

 かなり情けない声だったろう、と後で自分で思った。 なにしろそこには何もなかったからだ。 男のモノはともかく、女の子の証も見当たらなかったからだ。 

よくよく見ると、小指の時ほどの膨らみと、その下に小さな穴らしきものがあったが。

 ”『奥様』ぁ……これは?”

 情けない顔でこちらを見るルウに、『奥様』は声をあげて笑った。 ルウはぶくぅっと頬を膨らませて、不満の意を表明した。

 ”あはは……ごめんなさい。 今のあなたの体は、女の赤ちゃんのようなものなの”

 ”赤ちゃん? こんなに大きいのにですか?”

 ”あはは……”

 もう一度笑ってから『奥様』はルウに顔を近づけた。

 ”さっきの、よかったけど疲れたでしょう?”

 ”え? ええ……”

 ”一度に大きく変わると、体がついてこれないの。 大丈夫よルウ……”

 そう言いながら、『奥様』はルウの体をゆっくりと撫でている。

 ”体つきはだいぶ優しくなっているわ”

 言われてみると、手足が少し細くなったような気がする。 もっとも、ルウはだいぶ痩せていたが。

 ”さぁ……続けましょう”

 『奥様』は優しく言い、ルウをベッド横たえた。
   
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