魔女の誘い

第ニ章(2)


 ヌルリ……ヌルリ……

 『奥様』は、ダニーのモノに自分の秘所を押し当て、溝の上を滑らせる。 ダニー自身が固く反り返り、突っ張っている。

 ”『奥様』ぁ……”

 ダニーは切なげな声を出す。 経験の無いダニーは、この先どうすればよいのか判らないのだ。

 ”ダニー……いい?”

 『奥様』の問に、ダニーはただ黙ってうなずくことしかできなかった。

 ”私の中に、入れてあげるわ”

 『奥様』は足を少し開いた、それに伴い彼女の花びらが糸を引いて口を開ける。

 ”!”

 テラテラと光る肉の花に、ダニーは息を呑む。 それは、少女達のそれからは想像できない『女』の象徴だった。

 ”『奥様』……”

 ”触って、ダニー”

 『奥様』に言れるまま、ダニーは手をのばして花弁に触れた。 少年の指先に、濡れた花弁が絡みつく。

 ”どう……”

 ”暖かくて……ヌルヌルしています……”

 答えなたダニーは、その花弁に引き付けられていくのを感じた。

 ”『奥様』……僕……”

 ”ダニー……おいでなさい……”

 『奥様』は手を伸ばし、固くしこった少年自身を誘う。

 ”はい……”

 ダニーは『奥様』の胸に顔を埋めながら、自分の腰を『奥様』の腰に密着させる。 そして、自分自身に手を添え、『奥様』の花弁に触れさせた。

 ”ひゃぁぁ……”

 ヌルっとした感触が、少年自身を撫でた。 初めての感触にダニーは硬直してしまう。

 ”あらあら、貴女が固くなってはだめよ?”

 『奥様』は笑みを含んだ声で言い、ダニー自身の先端を花弁で挟み込むようにした。

 ”ひぃ!?”

 メリメリと音を立て、ダニー自身が伸びる。 冠っていた皮を、中から何かが押し広げようとしている。

 ”お、『奥様』、痛い!”

 ”ああ、まだ大人になり切っていなかったの。 大丈夫よダニー。 それが大人になるための痛みなのよ”

 『奥様』はそう言って、ダニーの頭を胸に抱え込んだ。 その間にも、『奥様』の花弁の間でダニー自身が伸びていく。

 ズリン!

 ”痛っ!”

 ダニー自身が勢い良く伸び、亀頭が露になる。 露出したばかりのダニー自身が、真っ赤になって『奥様』の花弁の上で暴れている。

 ”何か、皮が剥けちゃったみたいです”

 半泣きのダニーの頭を摩りながら、『奥様』が優しく彼をなだめる。

 ”えらいわよ。 これで貴方も大人の仲間入りね。 痛いところはここかしら?”

 真っ赤なダニーの亀頭を、『奥様』の花弁がそっと挟んだ。 そして、花弁は別の生き物であるかのように蠢き、亀頭を中へと咥えこむ。

 ”ふゃぁ”

 ”ほーら、痛くなくなってきた……”

 痛みにヒクヒクと震えていたダニーのソレを、『奥様』花弁が愛液でくるみ込み、優しく撫でる。 彼女の言う通り、ズキズキした痛みは次第に収まって来た。 

が、代わって股間がジーンと痺れてくる。

 ”ほら、痛くなくなってきたでしょう?”

 ”はい、だけど……なんだか変な感じに……”

 ダニーの目がトロンと曇り、声が上ずってくる。

 ”どんな感じ、ダニー?”

 ”あの、あの……アソコが……ジーンとして……ああっ……なにか……上がってくる”

 喘ぐダニーに、『奥様』は囁く。

 ”それが、大人になった証よ……でもねダニー。 その上がってくるものを私の中に放つと、貴方は私の虜になるわ”

 ”虜……?”

 ぼーっとした口調でダニーは聞き返した。 『奥様』の言葉が判らないようだ。

 ”ええ、虜。 それを放てば、私に魂の一部を奪われることになるの……その代わり、心配も悲しみもなくなり、とても楽になれるわ”

 『奥様』はダニーに微笑んで見せた。 ダニーはトロンとした目で『奥様』の顔を見ていたが、その間にも股間が高ぶってくる。

 ”魂……虜……ああっ……『奥様』……僕……魂を……差し上げます……”

 ダニーは、股間がきゅっと縮み上がるのを感じた。 『奥様』はそんなダニーを愛し気に抱きしめ、腰をずいと引き寄せた。 ダニーのモノが、ずぶりと『奥様』

の中へと吸い込まれ、露になったばかりの亀頭が奥底と迎え入れられた。

 ”ひゃぁ!”

 ダニーのモノが一気に縮み上がり、熱い快感と共に少年の初めてを奥様に捧げた。

 ”ぁぁっ……熱い……”

 熱い精を胎内で受け止め、『奥様』がうっとりと呟いた。 そしてダニーは、初めての絶頂に体を震わせる。

 ”いい……ああ……”

 ドクッ、ドクッ、ドクッ

 ダニーのモノが、『奥様』の中へと熱い精を注ぎ込む。 そして同時に……

 ”『奥様』……吸い込まれる……ああん……”

 ダニーは、『奥様』の中へ吸い込まれていく様な錯覚に襲われた。 体がヌルヌルした穏やかな温もりの中へと誘われ、包み込まれるような、不思議な

感覚だ。

 ”いい……いい……いい気持ち……”

 初めて感じる、心地よい感覚にダニーは浸る。 その間にも、ダニー自身はヒクヒクと震え、何かを『奥様』へと注ぎ続けている。。

 ”あはぁ……はぁ……あは……”

 『奥様』の胸に顔を埋め、ダニーはか細い声で喘ぎ続けた。

 
 しばらくして、『奥様』はダニーを抱きしめていた腕を緩めた。 ダニーは、『奥様』の胸から顔を上げる。

 ”『奥様』……”

 ダニーの顔に、他の住人たちと同様の安らかな笑みが浮かんでいる。 彼は『奥様』に礼を言い、彼女から離れた。

 ”ルウ……”

 『奥様』はルウに手を差し伸べた。 ルウは一瞬戸惑った様子を見せたが、『奥様』の元に歩み寄ってその手を取る。

 ”貴方の番よ。 大人にしてあげましょう”

 ルウは、何故かためらった様子を見せたが、意を決したように口を開いた。

 ”『奥様』……あの……”

 ”なあに?”

 ”僕、『奥様』みたいになれますか?”

 ルウの言葉に、『奥様』の顔から笑みが消えた。 周りで戯れていたメイドや集落の男女も動きを止め、二人を見ている。

 ”ルウ、どういう意味かしら?”

 『奥様』の問に、ルウは考えながら答える。

 ”うまく言えないんですけど……『奥様』は他の人たちの魂を包み込んで、心配や悲しみを感じない様にしているんでしょう? そのお手伝いができない

のかなって……なんでか判らないけど、そんな気になって……”

 『奥様』はしばらくルウの顔を見ていたが、やがて彼を傍に呼び、その唇に自分の唇を重ねた。

 ”代替わりの時が来たようね”

 ”代替わり?”

 『奥様』は頷いた。

 ”ルウ、貴方が次の『奥様』になるのよ”

 ”僕が?”

 ルウは問い返した。 が、あまり驚いてはいないようだった。

 ”そう、私は最初から『奥様』だったわけではないわ。 遠い昔、貴方と同じようにここに迷い込み、『奥様』の役割を引き継いだの。 その時わかったの。 

いずれ私も誰かに『奥様』を引き継ぐ時が来ると”

 そして『奥様』は、もう一度ルウにキスをした。

 ”貴方が、次の『奥様』になるの”

 ”僕が……『奥様』に……”

 問い返したルウは『奥様』の瞳を見返した。 二人の瞳に、不思議な光が宿っていた。
 
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