ミルク

40.優しい味


ヒクヒクヒクッ…
”あ…あ…ああ…あ…”
少年の大事なところが痙攣する。 その動きが堪らない。 何か出たがっている…
”駄目…出ちゃ駄目…汚しちゃうよ…女神様が…”
少年は耐える。 こみ上げてくるものを。 そして…
”あ…はぁ…”
大事なところが冷たくなって…そしてボウッとした暖かさに包まれた。 頭の中が真っ白になって、他の事が考えられない。
しかし彼は初めての絶頂に流されそうになりながら、半ば無意識に股間に力を込め、中身が出て行かない様に耐えていた。
”あ…あ…ああ…”
やがて熱い高ぶりはある程度収まり、大事なところが突っ張るような感覚が残った。
”ふぅ…うふぅ…はぁ…”
自然に息が荒くなる。 女の中で少年のモノがもどかしげに身を揺する。 自分に何かを命じている。
「はぁ…変だよ…大事なところが…熱いの…」
女は静かに少年を解放した。 少年は立ち上がると、近くの木に寄りかかり息を吐いた。
「…?…!」 股間が妙な感じで何気なく視線を落とし、そして息をのんだ。
大事なところが真っ白に染まり、脳裏に浮かんでいた形よりさらに隆々とそそり立っている。
健康な男性ならば、その形を『男の逞しさ』とでも表現するかもしれない。 しかし少年は別な感想を持った。
”…怖い…” 心がざわめく。 自分の一部であるはずなのに、凶暴な姿で回りを威圧しているようだ。 どうしていいか判らない。 助けを求めるように、女に目をやった。 
身を起こそうとしていた女と目が合った。 彼女は優しく微笑むと、少年の足元にうずくまった。

ビクビクビク…怒張は…その呼び名の通り怒りに震えているようにように見えた。
それを白い手があやすように包み込み、ピンクの唇が亀頭に口づけ、そのまま口の中に誘い込む。
”あ…”亀頭を優しく舐められると、心の中の荒々しい部分が少しおさまった。
手が自然に動いて、女の頭にかけられる。
女は優しく舌をそよがせ、唇で醜く筋の浮き出た陰茎をはさみ、あやすように前後する。
ヒクヒク蠢く袋を尖った舌先が突付くと、ダラリと下がっていた袋がギュウッとすぼまってジンジンして来た。
”…いけない…また出そうになっちゃう…駄目…出しちゃ駄目…お姉さんの口を汚しちゃう…”
『出して』
”…え?…”
『出して…いいの…さぁ…出して…』
”…いいの?…今度は?…”
少年は股間に込めていた力を抜く。 大事なところは今までの鬱憤を晴らすかのように激しく脈打ち出した。
ビク…ビクビクビク…
”…あ…ああ…言う事をきかない…止まらない…出ちゃう…出…”
ビュク…ビュ…ビュビュビュビュビュ…
粘った熱いものが押し出されていく。 初めてのそれは、彼を戸惑わせた。
「う…う…は…はぁ…」
少年は木にもたれたまま、荒い息を吐く。 
不快ではない…回数を重ねれば、それが『男の快感』として彼にも判るようになる…しかし今はそれが判らない。
「はぁ…はぁ…」
「ウフ…ヨカッタ?」
「え…あ…はい…それより…」
「?」
「何か…いらいらしていたのが…少しなくなって…それが…なんだか楽になったようで…」
そう言う少年の表情は僅かに虚ろになっていた。
「ウフフ…ソレハネ…貴方カラ少シ『男』ガ抜ケタカラヨ」
「『男』が?…」少年が聞き返す。
「エエ、男ノ猛々シサ、荒ッポサ…ココニハソレガ詰マッテイルノ」
そういって、彼女は少年の大事なところを優しくさする。
其処は出したばかりなのに、なぜか力を失っていない。 が、少しばかり小さくなったようにも見える。
少年は女の言葉に首を傾げた。 しかしなぜかそういうものかと納得してしまう。 そして。
「…それでなのかな…少し…」そう言って自分の胸に手を当てる。「…寂しくなったような気がする…」
女はそれを見て笑った。

サク…
別な足音がした。 少年が顔を上げるともう一人白い女の人がやって来た。 こちらも足は2本ついている。
少年は目をぱちくりさせた。
「あ…えと…こんにちわ」
「コンニチワ」
まるで知り合いであるかのように挨拶を交わす。
彼女は二人に近寄り、少年の足元に蹲っている女を跨ぐようにして、少年に体を寄せてきた。
「…」
この女は背が高かった。 丁度少年の顔の辺りに白い果実が来る。
「?」
「寂シインデショウ?」
「…あ…はい…」
「飲ンデゴラン」そう言って女はピンクの乳首を少年の口元に寄せる
少年は上目使いに頭の上にある女の顔を見、視線を下げて足元の女の顔を見た。
二人が頷く。
少年は白い果実の匂いを嗅いでみた。 甘酸っぱい匂いがする。
”あ…”すうっと引き込まれていくように唇が乳首に触れる。
柔らかな突起を啄ばみ、軽く吸った。
チュ…口の中に甘酸っぱい味か広がる。 
”…おいしい…”
少年は目を閉じて、乳を吸う。
ク…ク…褐色の細い喉が鳴り、その液体を体の奥に流し込む。
体の奥底に、甘酸っぱい『ミルク』が染み込んでいくのが判る。
”幸せ…” この上ない幸福感に少年の体が時おり震える。

”…ん…”少年は、胸に軽い違和感を覚えた。
目を開けて自分の胸を見る…
さっきまで褐色で肉の薄かった胸板は、いまはほんのり白っぽくなり、ふっくらとしてきている。
トク…トク…トク…心臓が脈打つたびに胸が疼く。
彼は自分の胸に触ってみた。
キュン…乳首に触れると胸の奥がほうっと暖かくなる…
「やん…」思わず声が漏れた。 なんだか声も高くなったようだ。
「うふ…どう?」
「え…はい…なんだか胸が…ううん心が暖かくなって…とってもいい気持ち…」
彼はうっとりと答えた。
「いいでしょう…それが『女神様の優しさ』よ…」
そう言って、女は少年の胸を摩る。
「あ…ふぅ…」まだ、胸に何か別なものが張り付いているかのような違和感があるが、そうやっていると『それ』が段々自分の心と溶け合っていくような気がする。
「はぁ…」陶然とした声を漏らす。
「さぁ、もっとおあがりなさい…もっと暖かい気持ちになれるから…」
「はぁい…」そう呟くと、少年は再び乳首を咥えた。
コク…コク…目を閉じると、喉を鳴らして『ミルク』を飲む。
少年の体は次第に白く…そしてその胸が僅かずつ膨らんでいく。

少年の足元に蹲っていた女は、再び大事なところを咥え、優しく舐め始めた。
大事なところがビクリビクリと震える、別な生き物の様に。
”それ…いい…とっても…いいの…”
少年の『男』は熱く粘る液体を吐き出し、震えながら次第に縮んでいく…
それにつれて、少年は体が蕩けていく快感に…自分の体が『クリーム』になって行くような感覚に満たされていった。
”とっても…幸せ…”

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